素顔を公開し、実力派ロックバンドとして生まれ変わった“LICK IT UP Tour”のKISS。その貴重プロショットの最高峰更新版が登場です。そんな本作に収められているのは1つのショウを記録した映像2種。「1983年10月14日マドリード公演」のマルチカメラ・プロショットです。1983年と言えば、2つのツアー“CREATURES OF THE NIGHT Tour”・“LICK IT UP Tour”が並び立ち、時期によってメイク/ノーメイクが切り替わった最重要ターニング・ポイント。まずは、ヴィニー・ヴィンセント時代の活動全景を俯瞰して本作のポジションも確かめてみましょう。1982年《10月13日『CREATURES OF THE NIGHT』発売》《12月:ヴィニー・ヴィンセント加入》*12月29日ー31日:北米#1(3公演)1983年*1月1日ー4月3日:北米#2(50公演)*6月18日ー25日:南米(3公演)←※RIO 1983《9月23日『LICK IT UP』発売》・10月11日ー11月25日:欧州(35公演)←★ココ★・12月26日ー31日:北米#3(5公演)1984年 ・1月1日ー3月17日:北米#4(53公演)《3月:ヴィニー・ヴィンセント離脱》※注:「*」印はメイクアップしてのライヴ、「・」印はノーメイクでのライヴ。これがヴィニー時代のKISS。当時の代表プロショットと言えば『RIO 1983: TV BROADCAST』もありますが、あれはメイクをしていた“CREATURES OF THE NIGHT Tour”。本作のマドリード公演はメイクを落とした“LICK IT UP Tour”の3公演目にあたるコンサートです。このショウはTV放送された事でも知られ、ノーメイク姿をいち早く伝える映像として知られてきました。本作は、その最高峰マスター2種をセットした2枚組です。それでは、それぞれ個別にご紹介していきましょう。DISC 1:ライヴ・メインのオリジナル放送版そもそも、このショウには2種の放送があり、本作の主役になるのはライヴ・シーンで構成された「オリジナル放送版」。放送枠に沿った約56分のダイジェスト編集ですのでフルではありませんが、極めて貴重な「ノーメイクのヴィニー時代」のステージをじっくりと楽しめます。しかも、本作は最高峰更新マスターからDVD化されている。従来マスターはダビング痕まみれでボケボケだったり、顔面も分からないほど潰れたものが多かったのですが、本作はクッキリハッキリ。ときおり瞬間的な白線ノイズも入るので「完全オフィシャル級!」と喧伝するわけにもいきませんが、今までが今までだっただけにこの映像美は衝撃的。ノースリーヴから覗くポールの二頭筋までばっちり見える映像美はまったくの別次元ですし、ヴィニーもノーメイクの表情がくっきりです。DISC 2:インタビュー主体バージョン(約39分)代わってのDISC 2は、同じショウをフィーチュアした別放送。こちらは約39分で、メイクを落としたメンバーのインタビューをメインにした放送です。ジーンとポールの2人で答えているのですが、まだ素顔でのメディア露出になれていない感じが初々しい。相棒が話している間も落ち着かず、しきりにカメラを気にしているのが微笑ましかったりします。そんなインタビューの合間にはやはりマドリード公演のライヴ・プロショット(4曲+ベース・ソロ)が挿入されるのですが、これも侮れない。演奏/撮影はDISC 1と同じなのですが、実はさり気なく別編集。主にスイッチングが異なり、DISC 1では観られなかったカットが散見するのです。では、どんな曲が観られるのか。ここで2種の映像をまとめて整理しておきましょう。70年代(6曲)・KISS:Cold Gin/Firehouse(★)/Gimme More/Black Diamond・その他:Detroit Rock City(★)/Love Gun 80年代(5曲)・CREATURES OF THE NIGHT:War Machine/I Love It Loud(★)/I Still Love You・LICK IT UP:Young and Wasted/Lick It Up(★)※注:「★」印は2テイク収録している曲。……と、このようになっています。「I Still Love You」「Black Diamond」にカットがあるなど、音楽作品として完璧にはほど遠いものの、やはり“LICK IT UP Tour”の見応えは素晴らしい。特に「Gimme More」「Young and Wasted」は全史的にレアで、公式『KISSOLOGY』シリーズのどの時代でも観られなかった貴重曲です。『KISSOLOGY』VOLUME TWO』でもリスボン公演の2曲分しか観られなかった「ノーメイクのヴィニー時代」。そんな貴重時代をたっぷり楽しめる代表映像の最高峰更新マスターです。1982年マドリード公演から生まれたプロショットを完全網羅した2枚組。「1983年10月14日マドリード公演」のマルチカメラ・プロショット。ライヴ主体の「オリジナル放送版(約56分)」と「インタビュー完全版(約39分)」の2つの放送を完全網羅した2枚組で、どちらも従来とは次元の異なる最高峰更新マスター。ノーメイクのヴィニー・ヴィンセントが暴れる“LICK IT UP Tour”が観られる激レア・プロショットです。Pabellon del Real Madrid, Madrid, Spain 14th October 1983 PRO-SHOT UPGRADE!!! Broadcast For the US Armed Forces Network in Europe Disc 1 Original Broadcast Master 1. Detroit Rock City 2. Cold Gin 3. Firehouse 4. War Machine 5. Gimme More 6. Vinnie Vincent Guitar Solo 7. Bass Solo 8. I Love It Loud 9. I Still Love You 10. Eric Carr Drum Solo 11. Young And Wasted 12. Love Gun 13. Black Diamond (partial) 14. Lick It Up 15. Interview PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.56min Disc 2 Pro-shot footage with the uncut complete interview 1. Intro 2. Interview #1 3. Firehouse 4. Interview #2 5. Bass Solo 6. I Love It Loud 7. Interview #3 8. Detroit Rock City 9. Interview #4 10. Lick It Up 11. Interview #5 PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.39min. Paul Stanley - guitar, vocals Gene Simmons - bass, vocals Eric Carr - drums, vocals Vinnie Vincent - guitar PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.95min.(Total)