「至高」。高みを極めたものにだけ許された言葉。この表現がこれほどまでに似合う1枚がかつてあったでしょうか。その音の総てをCDに封じ込めました。本作は、1976年に日本でリリースされたオリジナルLP『RISING(MWF 1004)』をCD化したもの。世界中の、ありとあらゆる『RISING』でもっとも優れたサウンドの1枚なのです。いきなり「当時の日本盤が一番」と言われても、にわかに信じがたい方もいらっしゃることでしょう。順を追ってご説明いたします。ロックに限らず、歴史的名盤というものは、世界中のマニアが頂点クオリティを求めて、あらゆる可能性を追求するもの。70年代英国ロックの場合、ほとんどのケースでは、母国UK盤のオリジナル・プレスLPにあたります。他の国では英国から送られてきたマスター・テープからプレスするのですが、ほとんどの場合品質がわずかに落ちるのです。ところが、『RISING』に限っては違っており、1976年の日本盤がもっとも優れているのです。「日本盤がベスト」の噂は古くから囁かれてきましたが、「UK最良」の常識もあって都市伝説の次元でした。ところが、ある海外マニアが全力でその検証を実行。リマスターCDは言うに及ばず、何年もかけてLPもカセットもCDも、リリースされた総ての国のありとあらゆる『RISING』の極上状態品をかき集め、デジタル化したのです。その結論として導き出された“ベストのRISING”が、日本のオリジナルLPだった。日本の盤質が良かったのか、耐久性が良かったのか、あるいは母国用マスターと取り違えでもしたのか、その理由までは分かりませんが……。もちろん、マニアが人生をかけて臨んだプロジェクトだけに、デジタル化に際しても精緻を極めていました。使用されたLPは当然ミント・コンディションですし、使用機材もプロでも唸るハイエンド環境。本作は、手間暇どころか、金銭も惜しまぬ信念の下に生まれた1枚なのです。そうして誕生した本作は、まさに“聴いたこともない『RISING』”。まったくのノン・マスタリングにも関わらず、針パチひとつない完璧なCD化なのですが、それ以上に驚きなのがあまりにも鮮やかなサウンドそのもの。自然な鳴りと研ぎ澄まされた音のエッジは、あらゆるCDバージョンを凌駕し、1音1音の鳴りの美しさだけでなく、各楽器の隙間まで感じられるような立体感まで素晴らしい。この手の音質話になると、とかくプラシーボ効果(偽薬効果)も疑ってしまいますが、単なる「良い/悪い」ではなく、聴いたことのない音の詳細が見えてしまうのですから、信じるか否かではないのです。もちろん、現行のリマスターCDは、レコード会社ができる最善を尽くしたものなのでしょう。しかし、いかに迫力のあるリマスターを施そうとも、一度潰れ、消えてしまったディテールは二度と戻らない。残った凹凸を引き延ばしてみても、オリジナルの繊細な音模様にはならないのです。これは「CD対アナログ」のメディア優劣勝負ではありません。「いかにマスター・テープに吹き込まれていたサウンドを残しているか」の次元で、日本盤オリジナルLPが最も優れていた結果なのです。希代の大名盤にして、不朽の名作『RISING』。その至高バージョンは、全RAINBOWアイテムでもっとも重要な1枚に間違いない。これだけの至高品、至高の音は永遠に残さなければならない。この地球上でもっとも鮮やかに輝く至高の虹を、どうぞ。
Taken from the original Japanese LP "Rising" (MWF 1004) (33:48)
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