一般的なイメージと違いホット・スペース・ツアーが世界中のマニアの間で絶大なる支持を得ている秘訣、それはアルバムのブラック寄りなサウンドがライブ・ステージにおいて見事なクイーン・ロックスへと進化していたことです。アルバムではアリフ・マーディンの力を借りてまでディープなホーン・サウンドを加え、特にA面においてフレディとジョンのブラック寄りなサウンド志向が強く押し出されていたことがリリース当初において賛否両論を巻き起こしてしまった訳です。それも現在では再評価されている訳ですが、ステージ上ではアルバムよりもブライアンのギター・サウンドに支えられたアレンジが施された結果、よりクイーンらしいテイストが融合した見事なライブ・バージョンとして、どの曲もステージ映えする仕上がりを見せています。例えば「Staying Power」ではジョンがブライアンの黒いテレキャスター(「Crazy Little Thing Called Love」の間奏用)を借り、アルバムとはまた違ったファンキー・ハードロックを創造していました。圧倒的に斬新な1982年型クイーンのライブ・サウンド、その強烈なインパクトを決定づけたのがフレディの驚異的な声。それは既に前年のモントリオールの映像収録の際にも冴えわたっていたのですが、ホット・スペース・ツアーのヨーロピアン・レグにおいて頂点に達したと言っても過言ではありません。サウンドとボーカル・パフォーマンスの両方が高みに登り詰めた。そうした要素を一言で表すと「絶頂期」、それがこのツアーであり、マニアの間で高い人気を誇る理由でしょう。今回、当店はホット・スペース・ツアー4月の名演であるフランクフルト公演をリリースするだけに留まりません。ヨーロピアン・レグでは他にも極めつけの名演がゴロゴロと。そこでもう一つのリリースは5月の名演をセレクトしました。それが12日と13日のウィーン公演。これら二日間もホット・スペース・ツアーのヨーロピアン・レグにおける名演中の名演として、マニアの間で揺るぎない定評を確立した二日間。ここでも何しろフレディのキレにキレまくった歌声が壮絶!勢いたっぷりな演奏と合わさったホット・スペース・ツアーならではの魅力が二日間にたっぷりと詰まっているのです。まずは初日から聴いてみましょう。二日間のオーディエンス録音はどちらもフランクフルトと比べて音像は距離感があるのですが、むしろそれが大きな魅力となってじっくりと聴き込める独特の音質となっているのです。何しろフレディはライブの序盤から飛ばしまくり。「Somebody To Love」のエンディングでの、曲を歌い足りないかの如く盛り上げる様子には感動すら覚えるほど。同じようにピアノが主体な曲「Save Me」でもフレディのテンションが異様に高く、これら二曲の場面を聴いただけでも、別格のアッパーなコンディションを嫌でも実感させられるはず。やはりホット・スペース・ツアー、ヨーロピアン・レグは特別な何かが宿っているとしか思えません。ここまで聴けば解るように、基本ホット・スペース・ツアーはフレディの存在感が圧倒的であり、その点はアルバムにおける彼とブライアンの立ち位置がそのまま反映されていると言っていいかもしれません。ところがフレディに負けじと存在感をいい意味でも悪い意味でも誇示してくれるのがこの日のブライアン。彼にスポットライトが当たるギター・ソロの途中、当時はまだ曲が作られてもいなかったであろう「I Go Crazy」(後に「Radio Ga Ga」のカップリングでリリース)のリフを弾くという激レアな場面が登場します。毎回の展開がおなじみすぎて熱心なマニアでも流しかねないパートにおいて、これは絶対に聞き逃せません!しかし「Bohemian Rhapsody」の間奏になるとヨレヨレという、このツアーで時折垣間見られたプレイはどうしたものだか。しかしライブ全体はこの日も掛け値なしに素晴らしく、ショウが終わって「God Save The Queen」が流れると、何とフレディがそれに合わせてハミングするという、これまた激レアな場面で締めくくられました。二日目のオーディエンス録音は前日の骨太な質感とは違い、むしろ繊細な質感が魅力。しかし何が驚きかって、二日連続のステージにも関わらず、フレディの声がまったく疲れていないということ。むしろ前日以上に飛ばしているのではないか?と思えるほどで、早くも「Action This Day」でピークを迎えてしまう様にはあっけに取られてしまいます。この曲を始めとした「ホット・スペース」からの曲に対する反応の良さもフレディ絶好調の原因かもしれません。とどめはこの日がライブ初演となった「Body Language」。日本のファンには当店リリース「SPACE BOOGIE」の「げ~、やるんだなぁ~」リアクションで有名な曲ですが(笑)、ここでもアルバム・バージョンのブラックなサウンドから生まれ変わったドズコイ・リズムなロックが見事。それに対してウィーンの観客が大いに盛り上がるのも当然かと。一方で「Back Chat」は前日と違って演奏されなかったことは、この日の観客の反応の良さからすると惜しまれますが、フランクフルトの時と同じく、フレディにはそれが物足りなかったのでしょう、今回はアンコール「Another One Bites The Dust」の途中で「Back Chat」アドリブを連呼するという、これもまたレアで面白い展開。あくまでアルバムに対して大きな自信を抱きつつ、こうした自由でスリリングな展開が見られる点もホット・スペース・ツアー、ヨーロピアン・レグの大きな魅力。そしてこれら二日間は初日が過去に「STAYING POWER AND GLORY」というタイトルがリリースされていましたが、今回はファースト・ジェネレーションの音源を使用することで、それとは比べ物にならないほどナチュラルでウォーミーな音質の向上を実現。二日目はファースト・ジェネレーションの音源を当店が「BEST CHAT」でリリースしていましたが、その時点でも定評高かった名演が遂CD化が実現。各国のファンサイトの間でホット・スペース・ツアーにおける「極めつけの二日間」という定評がまったく揺るがない名演かつ名音源を心ゆくまでお楽しみください。ホット・スペース・ツアー、ヨーロピアン・レグの新たなCDアイテムを心待ちにしていたマニアの皆さま、お待たせしました!
Stadthalle, Vienna, Austria 12th & 13th May 1982 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Live at Stadthalle, Vienna, Austria 12th May 1982
Disc 1 (45:56)
1. Flash Intro. 2. The Hero 3. We Will Rock You (fast) 4. Action This Day 5. Play The Game 6. Staying Power 7. Somebody To Love 8. Now I'm Here 9. Dragon Attack 10. Now I'm Here (reprise) 11. Love of my life 12. Save me
Disc 2 (49:18)
1. Back Chat 2. Get Down, Make Love 3. Guitar Solo 4. Under Pressure 5. Fat Bottomed Girls 6. Crazy Little Thing Called Love 7. Bohemian Rhapsody 8. Tie Your Mother Down 9. Another One Bites The Dust 10. We Will Rock You 11. We Are The Champions 12. God Save The Queen
Live at Stadthalle, Vienna, Austria 13th May 1982
Disc 3 (47:10)
1. Flash Intro. 2. The Hero 3. Action This Day 4. Play The Game 5. Staying Power 6. Somebody To Love 7. Now I'm Here 8. Dragon Attack 9. Now I'm Here (reprise) 10. Love Of My Life 11. Save Me 12. Body Language
Disc 4 (50:41)
1. Get Down, Make Love 2. Guitar Solo 3. Under Pressure 4. Fat Bottomed Girls 5. Crazy Little Thing Called Love 6. Bohemian Rhapsody 7. Tie Your Mother Down 8. Another One Bites The Dust incl. Back Chat 9. Sheer Heart Attack 10. We Will Rock You 11. We Are The Champions 12. God Save The Queen





























