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Paul McCartney ポール・マッカートニー/Trevor Jones Tapes Collection

本作は、ポールのローディを勤めていたトレバー・ジョーンズという人物が所有していたテープが2010年頃に流出したものを収録したものである。当時『A GARDEN FULL OF McCARTNEY ROSES』のVol.1とVol.2としてリリースされていたものが廃盤に伴い、その両方を4枚組にした再発である。単にウイングス期から80年代後半までのレア・トラックスを収録した初登場音源集であるだけでなく、その内容もまた注目すべき魅力に満ちたもので、これほどの分量で全てのマテリアルが初登場であるなど、盆と正月が一度にやって来たような感じであった。まずディスク1はウイングス時代の、初ソロ・シングルとなった「Another Day」からアルバム『Back To The Egg』までのマテリアルを収録している。その「Another Day」と「Hi Hi Hi」はアセテートからの音源。続く「Live And Let Die」は驚きのスタジオ・アウトテイク。ポールのヴォーカルは全くそれまで聴いた事のないもので、さらにオーケストラが入っていない鍵盤とドラムだけのシンプルなバージョンとなっている。ミドルのレゲエ調の部分が未完成で、リンダが何か叫んで曲はグダグダになって終わる。そして一旦終わったものの、この部分をどうするかポールが指示を出してやり直すが、やはり突然にメロディが浮かぶはずもなく、やっぱりグダグダのまま終わってしまう。「Soily」は『One Hand Clapping』のアウトテイク。恐ろしいくらい勢いのある演奏で、後のワールド・ツアーの演奏がかったるく感じる程である。「Junior’s Farm」のリミックス音源と「Mull Of Kintyre」のラフ・ミックスは、それぞれオリジナルのカウント入り。ディスク1の後半は『Back To The Egg』関連の音源が集められている。ディスク2もさらに凄い聴いたことのない初登場音源ばかりで驚く。まずウイングスによる『Tug Of War』セッションより、「Take It Away」のスタジオ・アウトテイク。これがまた非常に生々しく、おそらくセッション初期のものであろう、ポールが自分で演奏しながらバンドメンバーに指示を出している様子が克明に記録されている。さらにこのセッションから、後に映画『ブロードストリート』に収録された「No Values」のウイングス・バージョン。ミドル部分でリリース・バージョンにはないポールのアドリブが堪能できる。さらに『COLD CUTS』のラフ・ミックスを挟んで、ウイングスでは頓挫した『Tug Of War』セッションの、ソロになってからの再開セッション。ここでの「Take It Away」はかなり完成されている。スティーヴィー・ワンダーとの「What’s That You’re Doing」は延々続くジャムっぽい演奏である。この前半最後を飾るのは1988年ソ連のみでリリース、後に全世界で発売された『CHOBA B CCCP』のプロモーションメドレーである。どれも短い収録で、メドレー形式でアルバムを紹介するというもの。しかしアルバムを紹介するためと言いつつ、その中身はアルバム未収録曲を含むレア度の高いもので看過できない。その注目のアルバム未収録曲はまず「Cut Across Shorty」、後にトリビュート盤に収録された「It’s Now Or Never」、そして何と10年後に『Run Devil Run』に収録された「No Other Baby」を、この時もレコーディングしているのである。1993年にサウンドチェックで演奏されていたのは知られているが、この時点で収録を見越してレコーディングされていたとは。続く「Poor Boy」「Take This Hammer」もアルバム未収録曲である。さらにビートルズ時代にBBCセッションで演奏していた「Lend Me Your Comb」。イントロのジャッジャ~ンというリフがもの凄くカッコイイ、ビートルズをも凌駕するような演奏ではないだろうか。そして最後はアルバムにも収録されている「Ain’t That A Shame」なのだが、ヴォーカルが全く異なる別テイクなのである。ポールのアドリブが炸裂し、リリース・バージョンの大人しいきっちりしたテイクと対照的に、ムチャクチャに崩して歌う凄まじいテイクである。ディスク3は1975年9月に行われたツアーリハーサルからの音源。同レーベルより『1975 STUDIO TOUR REHEARSALS』というタイトルでほぼワンステージ分が流出しているが、本作に収録のものは、そこで未収録だったアウトテイクともいうべき音源で、もちろんサウンドボード収録。ツアーがもうそろ始まるとあって、和やかな雰囲気の中にあっても気合いの入った演奏で、特にポールの歌唱に至っては、どの部分でコブシをきかせるかを探るかのように歌い回しをあれこれ変えながら歌っているのが印象的である。続いて1974年ナッシュヴィルで収録されたセッション音源。まずはスタジオ・リハーサルから2曲、「Junior’s Farm」はヴォーカルが入らず演奏のみのヴァージョンで、ジミーの激しいギターが鮮明に聴き取れる。「Sally G」はイントロ失敗の後、再度やり直すバージョン。後半2曲はスタッフに声をかけカウントから始まる「Junio’s Farm」と、同じくカウントから始まる「Sally G」のそれぞれラフ・ミックスである。そしてディスク1の最後は1978年『BACK TO THE EGG』関連のラフミックス。ディスク4も興味深い音源が満載である。冒頭は1980年に行われたスタジオでのリハーサル音源。これがどのような状況下でレコーディングされたかは不明だが、1980年とクレジットされつつ、ウイングス名義であることから、年明けすぐの来日前のものであろう。ウイングス時代には結局聞くことが出来なかったローレンス・ジューバーのヴォーカルによる「Your Lucky Day」は中々メロディアスで良い曲である。インプロを挟み、ビートルズ時代の演奏でもお馴染み「Lend Me Your Comb」。よほどお気に入りの曲なのか、この後『CHOBA B CCCP』のセッションでもレコーディングが試みられていたのはディスク2に収録の音源で判明している。その他にも「Your True Love」の演奏が始まったかと思いきやいつの間にか再度「Lend Me Your Comb」になっていたり、バディホリーの「Oh Boy」「Peggy Sue」、「Ain’t That A Shame」、「I’m In Love Again」、そしてデッカ・オーディションでもレコーディングされた「Sheik Of Araby」など、このウイングスでのセッションが数年後にロックンロール・アルバムとして結実したのではと思われる内容である。ディスク4の後半は、まず「COLD CUTS」のラフミックスが8曲収録。イントロにスタジオチャットが入った「Robber’s Ball」などははっきりと違いがわかりますが、それ以外は初登場ではあるのだが、既発テイクとの相違はあまりない。最後3曲は、まず1983年にレコーディングされた「The Honorary Consul」のデモ音源。同名映画のテーマ曲として書かれたもので、映画自体が日本で未公開のため、知る人ぞ知るポールの中でもかなりマイナーなナンバー。「太陽はどこへ?」の1987年インストバージョンはリズムトラックが強調されたミックス。そして最後は1997年『Flaming Pie』のセッションより「Somedays」のラフ・ミックス。ヴォーカルがリリース・バージョンとは別テイクである。 DISC ONE ORIGINAL ACETATES 01. Another Day (Acetate Version) 02. Hi Hi Hi (Acetate Version) WINGS STUDIO SESSIONS 03. Live And Let Die (October 1972 Working Session) 04. Soily (1974 Abbey Road Studio Version, "One Hand Clapping" alternate take)05. Junior's Farm (Ernie Winfrey Mix with Count-In) 06. Letting Go (Promo Edit) 07. Mull Of Kintyre (1977 Rough Take with Count-In) BACK TO THE EGG SESSIONS 08. Good Night Tonight (Wings Demo 1978) 09. Cage (Instrumental at Abbey Road, October 1978) 10. Daytime Nightime Suffering (1979 Early Version) 11. Daytime Nightime Suffering (Rough Mix) 12. Getting Closer (Backing Track) 13. Rockestra - So Glad To See You Here Again (Instrumental) 14. Reception (1979 Long Version) DISC TWO WINGS TUG OF WAR & PIPES OF PEACE REHEARSALS 1980 01. Take It Away (Paul teaching the song to members) 02. No Values (Wings version at Pugins Hall 7 Nov 1980) 03. Moma’s Little Girl - Average Person (Rehearsal) 04. Fabulous - Teddy Bear (rehearsal) COLD CUTS SEPT 1980 PARK GATES ROUGH MIXES 05. Did We Meet Somewhere Before 06. A Love For You 07. Waterspout McCARTNEY'S TUG OF WAR SESSIONS 08. New Rack (instrumental- Monitor Mix) 09. Take It Away (Monitor Mix-Rough Take- complete) 10. What's That You're Doing (Rough Take - Monitor Mix) 11. Denny’s Song (Tug Of War Sessions, Montserrat 1981) BARBADOS 1982 SESSIONS 12. Runaway (1982 Unreleased song, recorded by "Ivory") CHOBA B CCCP SESSIONS Choba B CCCP promotional medley 13. Midnight Special 14. Kansas City ? Hey Hey Hey Hey 15. I Gonna Be A Wheel Someday ? Lawdy Miss Clawdy 16. Cut Across Shorty 17. Twenty Flight Rock 18. Lucille 19. Don’t Get Around Much Anymore 20. It’s Now Or Never 21. Crackin’ Up 22. Thant’s Alright Mama 23. Bring It On Home To Me 24. Summer Time 25. I’m In Love Again 26. Just Because 27. No Other Baby 28. Poor Boy 29. I Gonna Be A Wheel Someday 30. Take This Hammer 31. Lend Me Your Comb 32. Ain’t That A Shame DISC THREE TOUR REHEARSALS ELSTREE STUDIO SEPTEMBER 1975 01. Live And Let Die #2 02. Call Me Back Again #2 03. Picasso's Last Words - Richard Cory #2 04. Bluebird #2 05. I've Just Seen A Face #2 06. Blackbird #2 07. Yesterday #2 08. You Gave Me The Answer #4 09. Magneto And Titanium Man #2 10. Go Now #2 11. Letting Go #2 12. Maybe I'm Amazed NASHVILLE SESSIONS 1974 13. Junior's Farm (Rehearsal) 14. Sally G (Rehearsal) 15. Junior's Farm (Rough Mix) 16. Sally G (Rough Mix) “BACK TO THE EGG” ROUGH MIXES 1978 17. We're Open Tonight 18. Spin It On 19. Old Siam, Sir 20. Again And Again And Again 21. The Broadcast 22. To You DISC FOUR WINGS STUDIO REHEARSALS 1980 01. Your Lucky Day (Laurence Juber on Vocals- Version #1) 02. Your Lucky Day (Version #2) 03. Blues improvisation 04. Lend Me Your Comb 05. Goin' Back To Tennessee (Columbus Stockade Blues) 06. Your True Love - Lend Me Your Comb 07. Oh Boy - Peggy Sue 08. I'm Gonna Love You Too 09. Ain't That A Shame - I'm In Love Again 10. Rockin' In Your Seat 11. Sheik of Araby “COLD CUTS” SESSIONS PARK GATES STUDIO ROUGH MIXES 1980 12. Robber's Ball 13. My Carnival 14. Night Out 15. Mama's Little Girl 16. Hey Diddle 17. Tragedy 18. Same Time Next Year 19. Cage HOME RECORDING 1983 20. The Honorary Consul (Paul's Demo) STUDIO OUTTAKE 1987 21. Ou Est Le Soleil? (Early Instrumental Take) “FLAMING PIE” SESSIONS 1997 22. Somedays (Rough Mix, Alternate Vocal)

Paul McCartney ポール・マッカートニー/Trevor Jones Tapes Collection

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