“オリジナルASIA”の極上ライヴ・イン・ジャパンが登場です。本作に収められているのは「2008年5月9日:大阪厚生年金会館」。オリジナルメンバーで再結成した彼らは2007年・2008年・2010年・2012年の4回来日したわけですが、本作はアルバム『PHOENIX』時代。まずは、ツアー日程から確認してみましょう。
・5月8日:福岡市民会館 ・5月9日:大阪厚生年金会館 【本作】 ・5月11日:中京大学文化市民会館 ・5月12日:東京国際フォーラム ・5月13日:渋谷C.C.Lemonホール
以上、全5公演。本作の大阪公演は2公演目にあたります。2007年はオリジナル初来日のセンセーションだけが先行しましたが、新作『PHOENIX』を大方の予想を遙かに上回る力作に仕上げての堂々の再来日でした。そんな本作最大の魅力は、極上のサウンド。何しろ、本作をモノにしたのはかの名匠“西日本最強テーパー”氏。現在でも無数の名作・傑作を連発されていますが、9年前にも今と変わらぬスゴ腕だったことを証明するものなのです。しかも、本作のポジションは「スティーヴ・ハウの真ん前の最前列」。真ん前だからこそのアンプの生音をダイレクトに拾い、煌びやかなギターが“オン”な状態で浮き出た極上の興奮サウンドなのです。そのサウンドで描かれるドキュメントは最高。録音は開演前の場内SEから始まりますが、ここからいきなり聴きどころでして、場内スタッフから「お座り戴けますか?後ろの方に迷惑ですので……」と注意を促されてしまいます。実は、“最強”氏はハウのファンだそうで、最前列から率先して盛り上げようと立ち上がったところ、注意されてしまったのです。何とも微笑ましいシーンなのですが、このひと言が紛れもない「最前列」の証でもあるのです。ショウはこの日も「Daylight」から始まる当時らしい異例のオープニングとなっており、クッキリ浮き出たギターの出音を中心にして中・低音域に厚みを感じる最前列特有のサウンドがシャープに立ち上がる。ギターが浮き出ているからと言って他の楽器の出音が奥まっているわけではなく、ハイハットの粒立ちや伸びるキーボードの響きもしっかり出ていて、ヴォーカルの出音も鮮明。ウェットンの熱唱もショウを通して存分に味わえます。「Roundabout」もギターが大変目立つ間近な音で収録されていますが、ここは「ASIAによるYES曲」というよりも “歴戦のメンバー3人を従えてリードするハウ”というイメージ。その構図が音像から感じられ、なんとも新鮮な感覚です。ハウのソロタイムや「Voice Of America」からのアコースティック・パート以降は(ギターを持ち替えたため?)さらに全体バランスの良い透明感溢れるサウンドに変化するのですが、中でも「Ride Easy」は微細な弱音まで見事に拾った極上の音で記録されている。一方、「Without You」の様なゆっくり動いてゆく中音域の重厚な響きでありながら、わずかな音割れもなく完璧に捉えています。ここで注目していただきたいのは「The Court of the Crimson King」での4人のコーラス・ハーモニー。実は『GRAVITAS』時代の日本公演では「Valkyrie」冒頭で入るコーラス等で歌っていたのはウェットンとダウンズだけ。他は予め録音されたコーラスでやり過ごしていました。しかし、ここでは4人が生コーラスできちんとハーモニーを重ねている様子が克明に聴いて取れ、ウェットンがこのバンドに常々求めていた「歌えるギタリスト:ハウ」の姿が本アマ100%サウンドで感じ取れるのです。逆に言えば、あの頃のASIAがショウの目玉としていた「宮殿」や「Roundabout」は、ハウがしっかり歌えるギタリストだからこそ演奏可能だったと気付かせてくれる……本作のサウンドとは、それほどのものなのです。再編AISAの録音というと、なぜかウェットンのベースや声にスポットが当たるタイトルはあっても、ハウにクローズアップしたタイトルは例がありませんでした。そんな中で、本作は貴重な“ハウが輝く1本”です。しかも、ギターが浮き立つとは言っても、他楽器も素晴らしくアンサンブルに破綻はない。あの4人だからこその“本物ドラゴンの一撃”。どうぞ、存分にをお楽しみください。
Live at Koseinenkin Kaikan, Osaka, Japan 9th May 2008 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) The All Four Original Members of ASIA Japan Tour
Disc 1(68:15)
1. Introduction 2. Daylight 3. Only Time Will Tell 4. Wildest Dreams 5. Never Again 6. Roundabout 7. Time Again 8. Keyboard Solo 9. Steve Howe Solo(incl. Clap) 10. Voice Of America 11. The Smile Has Left Your Eyes 12. Ride Easy 13. Open Your Eyes
Disc 2(62:31)
1. Fanfare For The Common Man 2. Without You 3. An Extraordinary Life 4. In The Court Of The Crimson King 5. Video Killed The Radio Star 6. The Heat Goes On 7. Drum Solo/The Heat Goes On(reprise) 8. Heat Of The Moment 9. Don't Cry 10. Sole Survivor
John Wetton - Bass, Lead Vocal Steve Howe - Guitar, Vocal Carl Palmer - Drums, Percussion Geoffrey Downes - Keyboards, Vocal





























