" ピンク・フロイド × 稀代の名テーパー "。...もうひとつ、この名盤確定の方程式によるフロイド73年の頂点タイトルが登場致します!!それは1973年3月14日、ボストン・ミュージックホール公演。この録音が世に出てきたのは2005年1月で、非公式録音の巨人ジョー・マロニー氏によって録音された様々なアーティストのテープ、いわゆる" マロニー・アーカイヴス "が一気にネット流出した時でした。この音源もまた2005年以前はテーパー間には一切流通しておらず、唯一の情報としてセットリストのみが専門書「In The Flesh」に記載されている程度だったのですが、それがそのマロニー・ショックとも言える音源の大量流出時にいきなり完全収録で出てきたインパクトは絶大でした。この音源は2005年5月にSireneレーベルから『BOSTON 1973 (Sirene-056)』として緊急リリースされるや僅か数日で完売したのですが、これは今思い返せば世界中のファンがこの録音に強い興味と関心を示していた証だった様に思います。ただこの時登場したソースは音質そのものは良かったのですが、音像バランスの点で問題を抱えていたのも事実でした(※ ディスク1は左、ディスク2は右のチャンネルがもう片方に比べて入力が劣り、音像も中央から少しズレていたのです)。これをそれぞれ、音質の良い片チャンネルを両チャンネルにコンバートすることで完全モノラルにした高品質のアッパー版が2010年11月、既に発足していたタイトルを引き継いで『BOSTON 1973 』として登場します。完全モノラルにした事で音像の聴き易さが格段に上がったうえ、当時別ルートから登場した新規別ソースを使用したためイントロも未収録だった2分42秒間のチューニングとオープニング・シーンを含んでいた点もアドヴァンテージとなり、以降これが現在まで73年ボストン録音の定番タイトルとなっていたのは皆様御存知の通りです。しかし事態が急変したのはつい最近。今回同時リリースされる『DEFINITIVE BOSTON 1972: JOE MALONEY MASTER 』と同じく、マロニーの大元アナログ・マスター音源を直接デジタル・トランスファーしたものがインターネット・アーカイヴ" KRW_CO "によって公開されたのです。質の良い片チャンネルのみを取り出したSigma 73版ではなく、元々の旧Sirene版使用マスターで劣化していたチャンネルが原音ならではの頂点解像度で甦っており、加えてキャリブレーション(※ 録音時バイアス電流の微調整の事です。正確に調整すればテープの個性に左右されず原音に忠実にトランスファー出来ます)も良好という上物ソースでした。ただこの公開版も時折現れる僅かなヒスノイズと高めのピッチ調整まではしていなかった様で、そのままでは100%喜べるものでは無かったのです。そこで今回、精鋭スタッフがこれらKRW_CO公開版のマイナス要素を丁寧に、そして完璧に除去・アジャストし、音像精度を究極に高めたものがこの最新作なのです。マロニーが録った原音を忠実に2CDに封じ込めた本作は先般ネット公開されたものより数段高い精度と深い聴き応えを持っており、これまで" 定番 "ではあっても" 決定盤 "ではなかった73年ボストンにようやく終止符の打たれる日が訪れました。そう、これぞまさに原点の衝撃、ソニー製のTC-110Aテレコと内臓されたモノラル・マイクで録音された本来の音像が、ようやくあるべき姿で麗しく甦ったのです!!その質の高さは、ディスクスタート直後から滲み出す周囲の場内音で既に別次元。「Careful With That Axe, Eugene」が始まるとその音色の広がりとクリスタル・クリアな音像が、殆どライン録音と言っても過言ではないレベルにある事を実感されるでしょう。特にオルガンの自然で微細な響きはどの既発盤でも感じられなかった淡い波動の拡散がばっちり聴いて取れる程です。「Obscured By Clouds」は高音域の解像度にマスター・ダイレクトの威力が出ており、そこから雪崩れ込む「When You're In」も直球感溢れる中音域の肉厚な響きに耳を奪われるでしょう。ギターの鋭い音色に纏わり付いて伸びるリックの旋律も鮮烈な原色サウンドで甦り、ベースも原音ならではの弾力性を備えているのです。「Set The Controls For The Heart Of The Sun」は導入でロジャーがマレットで叩いていると思われるシンバル(※ 銅鑼?)の打音が鮮烈で、曲調の高なりと中間部の呪術的な浮遊感もマスター録音でしかあり得ない音の輝きで聴き手の興味をますます惹き付けます。10分09秒にはテープチェンジの際に生じた音の欠落(※ ほんの数秒です)が僅かに生じていますが、これもマスターカセットそのままの姿で現れるため欠点というよりは美点と言えるほどの生々しさで現れるのです。「Echoes」は曲の立ち上がりから魂を持ってゆかれそうなほどの高い空間性と奥行きが音像に感じられますが、ここから見えてくるのは緻密で迷宮的な曲構造の再発見と収録原音の器の大きさでしょう。特に注目したいのは鳴き声~終曲までのいわゆる" Nothing Part 14 "部分の展開でして、ここで中音域と低音域が粘りに粘るリズムの跳ね回りや伸びる高域感度の良さは残響の軌跡が目で見えるほどであり、その原音の波動に誰もがフロイド音響芸術の極みを視るに違いありません。ダークサイド完全再現のディスク2はまず「Breathe」で飛び出すマッシヴな高解像サウンドが、この12年間に登場した全ての既発盤を永久の眠りにつかせる威力で登場します。「On the Run」も出てくる音ひとつひとつの精度と潤いが向上し、これがピッチ調整とノイズ除去以外は何も手を加えていない素のサウンドとはとても信じ難い思いを抱く筈です。「The Great Gig In The Sky」も五感に確かな余韻が残る音像で、特に演奏後半で展開する女性コーラスとシンバルワークの甘美な対話は飛躍的に掴み易くなっているのが分かるでしょう「Us And Them」もギターのアルペジオから滲み出る原音特有の音の潤いが陶酔の波動としてこちらに伝わり、サビの部分で聴けるバンド側と女性コーラス隊との肉厚なハーモニーも原音はもっと抜けの良い音で録られていた事実に驚きを隠せないでしょう。出だしの00分09秒でテープチェンジによる音の欠落が生じていますが、ここは同一イメージの導入部演奏中だけに全く違和感を感じないと思います。「Any Colour You Like」は中盤でベースがミュート気味に2音を交互に出していたり、ギターソロではドラムとリズムのユニゾンを奏でるなど他日に無いアプローチが耳を惹きますが、これも既発サウンドを凌駕する音色の衝撃を感じて戴ける筈です。「Eclipse」の終曲後は熱気溢れる場内の様子やメンバーが再登場して暫くチューニングをする様子が約6分間(!!)にも渡って完全ノーカットで収録されていますが、これもより鮮やかなドキュメンタリー・サウンドで甦りました。そのアンコール「One Of These Days」では原音直撃のベースの肉厚感とアンサンブルの重量感が鳥肌モノです。この日は中盤でニックのモノローグが" 無い "珍しいスタイルですが、音楽的な推進力と威力が著しく出たこのレア演奏が原音で炸裂する姿は聴き手の感覚を高レベルで満足させるだけでなく、聴き終えた後の余韻も想像を絶すると申し添えておきましょう。非公式録音の巨人、ジョー・マロニーが捉えたオリジナル・ソースが遂に頂点を極めた悦び。テープに封じ込められていた生音の脈動と色彩が過去最高の音像で解き放たれる様子は、もう単なるアッパー版というよりは或る種のドキュメンタリー体験と言えるでしょう。この日の演奏が今までに無い密度と広がりをもって躍動し始める興奮を、是非とも本作で御体験戴きたいと思います。これ単体でも充分過ぎるほどの満足感がありますが、今週同時リリースされるもうひとつのマロニー録音『DEFINITIVE BOSTON 1972: JOE MALONEY MASTER 』と併せてお聴きになる事で、マロニー・アーカイヴスの充実と原音炸裂感を更に満喫出来るでしょう。箱根アフロディーテ(※ 8月6日)の完全収録盤『COMPLETE APHRODITE 』や" 狂気 "の世界初演を究極の音像で甦らせた『BRIGHTON JANUARY 1972 』、果ては70年代初頭に僅かにプレスされたメガレア・ブートレッグLP「PINK FLOYD」のミント盤完全復刻『KP339-KP344 』など、様々な興奮と発見をお届けしてきたフロイド専門レーベルの100番台。
Live at Boston Music Hall, Boston, MA. USA 14th March 1973 TRULY PERFECT SOUND(UPGRADE)
Disc 1(68:27)
1. Intro. 2. Careful With That Axe, Eugene 3. Obscured By Clouds 4. When You're In 5. Set The Controls For The Heart Of The Sun 6. Echoes
Disc 2(65:59)
The Dark Side Of The Moon
1. Speak To Me 2. Breathe 3. On the Run 4. Time 5. Breath(reprise) 6. The Great Gig In The Sky 7. Money 8. Us And Them 9. Any Colour You Like 10. Brain Damage 11. Eclipse 12. One Of These Days (Encore)





























