エリック・クラプトンの初公開秘蔵ライブ音源が登場します。お馴染みの、当店が信頼するイギリス在住の重鎮テーパーから提供された完全初公開のステレオ・オーディエンスマスターです。本盤は、1975年夏に行われた「THERE'S ONE IN EVERY CROWD 全米ツアー」から、序盤にあたった7月11日のセントルイス公演をクリアで広がりのあるステレオ・オーディエンス録音で収録しています。この公演の音源は、これまでPAアウトのサウンドボードソースで、レギュラーセット・フィナーレのTell The TruthとアンコールのEyesight To The Blindのたった2曲だけが日の目を見ていたという中途半端な状況でした。従って、オープニングからレギュラーセットの全てを収録した本盤のマスターは、何と42年間秘匿されていた秘蔵マスターということになります!アンコールが未収録の上にドンピカの極上音質というわけではありませんが、アメリカのシアター級会場の空気感を見事に捉えたバランスの良いリアルな音像で収録されています。完璧を期すため、テープ切れにより未収録のアンコール前部分とアンコールは既発のサウンドボード録音で補填し完全収録を実現しています。また既発のTell The Truthのサウンドボードソースもボーナス収録しています。つまり、本盤が75年のセントルイス公演の決定版というわけです。ではまずここで、この全米ツアーがクラプトンの活動上どのような位置付けになっていたのか、この年の活動をおさらいしてみましょう。
≪1975年4月1日:アルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」リリース≫・1975年4月7日~28日:オセアニア・ツアー ・1975年6月14日~8月30日:全米ツアー ←★ココ★・1975年9月 オフ・1975年10月~11月:二度目のジャパン・ツアー
ツアーに明け暮れた一年だったことがお判りいただけると思いますが、その中にあってもこのツアーは2ヶ月半の長期に亘るメインイベントでした。ツアー名どおり、本来はリリースしたばかりのアルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」をプロモートする意味合いがあったわけですが、何とセットリストにはこのアルバムからのナンバーが1曲しか組まれていないという、ある意味単にライブ好きなクラプトンらしいものでした。アルバムのプロモーションというよりも、むしろ前年のカムバックツアーでステージ復帰したことで、またライブがやりたくて仕方がないという勢いの下で行われたツアーのように感じます。2年続いてアメリカ全土を回ったことがそれを物語っており、アコースティック・ナンバーは一切なし、さらに親友カルロス・サンタナをオープニング・アクトに指名したことでさらに気合が入ったツアーでした。ツアー開始から1ヶ月が過ぎた時点のこの日の面白さは、普通なら演奏がこなれてきた充実の時期であるはずですが、なぜかクラプトンが前年のようにかなり酔っ払っていたことです。ボーカルとギタープレイが奔放極まりないのです。ボーカルに関しては、魂の叫びなのか、はたまたやけっぱちなのか、がなり捲るボーカルが終始聴かれ、自由奔放なギターフレーズがそれに輪をかけます。こんなクラプトンはなかなか味わえないという意味で非常に面白く、貴重な日だと言えるでしょう。セットリストはこのツアーでのパターンを踏襲した魅力的なもので、最もコンサートが盛り上がる人気ナンバーLaylaを敢えてオープニングに持ってきて、のっけからオーディエンスを乗せ捲り、 I Shot The Sheriffでさらに勢いづかせたかと思うと、一転してStormy Mondayでクールダウンするという心憎い構成。このStormy Mondayも、出だしはEarly In The Morning、それからGood Morning Little School Girlの歌詞を思いつくままにがなっており、とても面白いバージョンとなっています。セットリストが日替わりだった中、この日で特筆すべきは、チャック・ベリーナンバーでストーンズもよくカバーしたLittle Queenieをプレイしていたことでしょう。前年ツアーでは頻繁にプレイしたナンバーですが、このツアーでこの曲をプレイしたのはこの日だけだったのです。それもそのはず、当地セントルイスはチャック・ベリーの生まれ故郷だったからです。気を利かせたクラプトンのサービス精神だったというわけです(MCでクラプトン自身が「この曲を大先輩に捧げるよ。誰か分かるだろ?」と言っています)。そして次曲Nobody Knows You (When You're Down And Out)をドミノス・バージョンでプレイしていることにもご注目ください。マスターでは曲中に一箇所途切れがありましたが、巧みにリズムを合わせる形で違和感なくメンディングしています。ここで聴かれるクラプトンの歌心溢れるソロは聴きものです。むしろ苦しそうなボーカルよりも「よく歌って」います。クラプトンならではと言えるものでしょう。後半もボーカル、ギターともにルーズですが、勢いのある演奏が聴かれます。エレクトリックでプレイされるDriftin' Bluesでは珍しく女性コーラスのマーシー・レヴィとのデュエットが聴かれます。さらにしっとりと聴かせる、ニューアルバムから唯一セットインしたBetter Make It Through Todayも聴きものです(レアなエレクトリックバージョンでプレイされています)。Tell The Truthには、ジェイミー・オールデイカーのドラムソロが組み込まれています。クラプトンのキャリアにあって、他のツアーでは一切見られない構成でした。それくらいバンドメンバーを信頼してフィーチュアしようと考えていた時期だったのでしょう。この曲はオーディエンス録音マスターの方ではテープ切れのため、曲の演奏後でカットとなっていましたが、サウンドボードソースを巧みに繋いで完全バージョンを実現しています(ボーナストラックにはサウンドボードソースの同曲を収録。2種類のバージョンを聴いていただけますので、リアルな臨場感は前者で、細かなプレイニュアンスは後者で聴き分けていただければと思います)。サウンドボードソースから収録したアンコール・ナンバーでは、やはりカルロス・サンタナが飛入りしています。ここでのアグレッシヴな二人のギターバトルは、クラプトンが酔っ払っていただけに、ひたすら楽しそうに展開されています。この曲ではパーカッションソロがフィーチャーされていますが、レギュラーセットではパーカッションは聴こえなかったので、このパーカッションはサンタナ・バンドのアルフォンソ・ムーゾンによるものと思われます(彼もサンタナと一緒に飛入りしたと思われます)。こうした情熱的なパーカッションを自分のバンドにもほしいとクラプトンが考え、この後すぐにセルジオ・パストォーラ・ロドリゲスを加入させることに繋がったのでしょう。75年ツアーでは珍しい、ルーズなパフォーマンスを捉えた初公開のセントルイス公演のオーディエンスマスター。音質が良好なだけに、思わず聴き入ってしまい、興味が尽きません。
Live at Kiel Auditorium, St. Louis, MO. USA 11th July 1975 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (70:59)
1. Intro 2. Layla 3. I Shot The Sheriff 4. Stormy Monday 5. Can't Find My Way Home 6. Little Queenie 7. Nobody Knows You When You're Down And Out 8. Teach Me To Be Your Woman 9. Blues Power
Disc 2 (74:18)
1. Driftin' Blues 2. Knockin' On Heaven's Door 3. Better Make It Through Today 4. Tell The Truth 5. Eyesight To The Blind * (Soundboard Recording)
Bonus Track 6. Tell The Truth (Soundboard Recording)
Eric Clapton - Guitar, Vocals George Terry - Guitar Dicks Sims – Keyboards Carl Radle - Bass Jamie Oldaker - Drums Yvonne Elliman - Backing Vocals Marcy Levy - Backing Vocals Carlos Santana - Guitar *





























