2017年待望のポール・マッカートニー再来日公演が行なわれた。直近2度の来日公演がOUT THEREツアーだったのに対し、今回はツアー名も新たにONE ON ONEツアーと題され、再び日本の地にやってきたのである。今回は全4公演が組まれ、しかも初日はあの伝説的な武道館公演で開幕し、その後東京ドーム3連続であった。本作は、その初日2017年4月25日武道館公演を映像で完全収録している。 本作は3カメラ・ミックスで多様なアングルで構成されており、見応え充分。アリーナからのかぶりつき直近カメラが2台、そして全景を映すスタンドからのカメラ1台を駆使して、見る者を飽きさせない編集が施されている。開演前のあの特徴的な武道館の天井、そして会場内には「The End」のカバー・バージョンが流され暗転する。その瞬間の盛り上がりときたら、これほど胸躍るワクワクする場面も人生においてそうないであろう。 本作の、特にメインとして使用されているアリーナからのショットは必見である。ポールの顔が画面ギリギリいっぱいドアップで肉薄し、くるくる変わる表情、一生懸命に歌う口元、そして額から流れる汗までもハッキリと映っている素晴らしいショットの数々。右手の運指までもが鮮明に見ることができる。萌えポイントとも言うべき「マッカな瞬間」は数知れずあり、ファンならずとも必見の映像作品である。ギターを間違えてしまい歌いながら思わず吹き出してしまっている「Blackbird」では、その貴重な瞬間をポールのニヤリとする表情がはっきりわかるショットで収録。歌詞の「Just in the nick of time I looked at his hand♪」に合わせ手のひらを「むすんでひらいて」ぱぁ~というポーズをとる「Junior’s Farm」のお茶目な表情、会場に参加を促す「Ob La Di Ob La Da」など、ポールの表情、仕草、動きがこれでもかというくらいに近距離で楽しめる。 とにかく、通して見ると、あの時の感動、あの時の胸ときめく瞬間の記憶が、脳裏にまざまざと蘇ってくる。長いコンサートを一気に観終えてしまうくらい飽きない編集と相俟って、コンサート自体を追体験できる最適のDVDとなっている。まさにもう一度コンサートをそのまま再現してくれる想い出のタイトルとなるであろう。 3カメラの映像をミックスした迫力ある近距離映像、そして音声はカメラ付随のマイクではなく、別途収録された高音質の音をシンクロさせている。 ■2017年4月25日武道館公演を映像で完全収録。■3カメラ・ミックスによるマルチ映像。■超ドアップから引きまで、当日の会場にいるかのような臨場感!■音声は別録りの高音質収録 BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN April 25, 2017 01. Introduction 02. A Hard Day's Night 03. Jet 04. Drive My Car 05. Junior's Farm 06. Let Me Roll It 07. I've Got A Feeling 08. My Valentine 09. Nineteen Hundred And Eighty Five 10. Maybe I'm Amazed 11. We Can Work It Out 12. Everynight 13. In Spite Of All Danger 14. Love Me Do 15. Blackbird 16. Here Today 17. Queenie Eye 18. Lady Madonna 19. I Wanna Be Your Man 20. Magical Mystery Tour 21. Being For The Benefit Of Mr.Kite 22. Ob La Di Ob La Da 23. SGT.Pepper's Lonely Hearts Club Band Reprise 24. Back In The U.S.S.R. 25. Let It Be 26. Live And Let Die 27. Hey Jude 28. Yesterday 29. Hi Hi Hi 30. Golden Slumbers - Carry That Weight - The End