2CD『MODENA 1994』は、全世界8回だけの『狂気』完全再現セットを“観客目線”で味わえる極上ライヴアルバムです。貴重なショウを体験でした限られたファンには、それ以上の補足を必要としない極上の逸品ですが、残念ながら我々日本人は“THE DIVISION BELL TOUR 1994”を体験することができなかった。本作は、そんな悔しみを晴らす極上のフルオーディエンス・ショットなのです。本作が記録されたのは、本編プレス2CDと同じ「1994年9月17日モデナ公演」。そのクオリティは、“THE DIVISION BELL TOUR 1994”でも屈指のもの。時代的に画質自体はアナログ撮影ではあるものの、マスター鮮度の瑞々しさ、画質はバツグン中のバツグン。現在の液晶テレビで見ても引き込まれる映像美なのです。それ以上に本作の価値を決定づけているのはアングル。冒頭、アリーナ左側から撮影し始めるのですが、目の前に広がる円形スクリーンに圧倒されたのか、撮影を中断してでもポジションを移動を決行。4分間ほどかけてステージ正面に移動するのです。そうしてベスト・ポジションにたどり着いた撮影者は、(当時)最新のライティングとスクリーン技術で描かれるスペクタクル・ショウを余すことなく捉えきっている。その視野たるや驚異的で、前列の腕や頭の影に邪魔されることなく、当代きっての“光の幻想”が画面いっぱいに広がる。安定度も異常なほどで、移動したことからも三脚は使っていないはずですが、手ぶれは最小限。見事に集中できる光景を描き出しているのです。よくぞ、移動を決意してくれた。よくぞ、たった4分でこれほどの視野を見つけてくれた。撮影者の根性と素早い判断には感謝しか浮かばない光景がたっぷりと味わえるのです。また、その映像美に相応しい音声も本作のポイント。本編プレスと同じ極上録音が被せられているのです。先にも述べたように、移動する4分間(7:10-10:50)に映像はないわけですが、その間はシド・バレットの写真(「Shine On You Crazy Diamond」にシドの写真、このチョイスがまた素晴らしい)で繋ぎつつ、音声は極上ライヴアルバムの美麗サウンドがシームレスに続くのです。『狂気』の完全再現もさることながら、ラストツアー“THE DIVISION BELL TOUR 1994”の真価と言えば、光の饗宴。1994年のロック界を震撼させた異次元のショウを完全体験できる大傑作映像です。オフィシャル『P?U?L?S?E』がCDとDVDでリリースされたように、このスペクタクルはライヴアルバムと映像が揃って初めて完全体なのです。オーディエンス・アルバムの頂点を極める『MODENA 1994』には必要不可欠な“観客視点の映像版”。どうぞ、併せて存分にラストツアーの真実をご体験ください。 Live at Festa Nazionale dell Unita, Modena, Italy 17th September 1994 1. Shine On You Crazy Diamond 2. Learning To Fly 3. High Hopes 4. Take It Back 5. Coming Back To Life 6. Sorrow 7. Keep Talking 8. Another Brick In The Wall Part 2 9. One Of These Days 10. Speak To Me 11. Breath In The Air 12. On The Run 13. Time 14. The Great Gig In The Sky 15. Money 16. Us And Them 17. Any Colour You Like 18. Brain Damage 19. Eclipse 20. Wish You Were Here 21. Comfortably Numb 22. Run Like Hell COLOUR NTSC Approx.148min.