ボウイ最後の東京公演となった「2004年3月9日:日本武道館」。“A REALITY JAPAN TOUR 2004”でも最長となる熱演を極上サウンドで収めた『BUDOKAN 2004 2ND NIGHT』(以下2CD)は、私たち日本人にとっての宝です。DVDは、その熱演を実体験できる傑作映像をお贈りします。本作はステージやや右寄りの2階席から撮影されたオーディエンス・ショットなのですが、その光景が凄い。2階でも最前列だったのか前列の腕や頭の影がまったくなく、ボウイに集中した強烈ズームを多用した映像なのです。思いっきり引くと距離感もかなり感じるのですが、全体の9割を占めようかというズームシーンの迫り方がハンパなく、ボウイを画面中央に収めまくっていて距離がまるで感じられない。しかも、その超ズームのままボウイの姿を追い続けている。普通、ズームしたままカメラを振ってしまうとわずかな角度ズレで狙いがフレームアウトしてしまいますし、手ブレも激しくなるもの。そのため、一度引いてから動きが止まってから再ズームするのが撮影のセオリーでもあるのです。ところが、本作は果敢なズームのまま綺麗にボウイの姿を追い続けている。その安定感は三脚を使っている?と思わせますが、三脚特有のカクカクしたスクロールではなく、動きも滑らか。相当ロックショウを録り慣れた名手、それも独自のテクニックを確立した撮影者であることが画面クオリティからアリアリと伝わる。前列の影がないポジショニングとも併せ、フルショウの間「主役しかいない」と言っても良いくらいの“ボウイ専門ショット”なのです。そこまでの光景に相応しいサウンドも絶品。さすがに2CDほどのサウンドは望めないものの、ボウイの息づかいまでもが飛び込むクリアさが素晴らしい。本来、オーディエンス記録というのは“現場感”・“臨場感”が命となるのですが、ここまでボウイに集中し、クリアに聴き取れるとライヴ鑑賞とは違う異次元感覚にさえ襲われる。もちろん、描かれる光景・音声の生々しさは本生100%なのですが………そうですね、この感覚を言葉にするなら「双眼鏡感覚」とでも言えば良い分かって頂けるでしょうか。そのクオリティで描かれる生涯最後の東京公演。もう、その事実だけでも重く感じてしまいますが、実際の光景に重苦しさはない。ボウイも観客も“これが最後”などという意識はなく、ただひたすらに良い曲と良いパフォーマンスを心ゆくまで楽しんでいる。2CDの解説でも述べましたが、前日のショウで日本独特のノリが蘇り、独特の楽しさも存分に思い出したボウイが思い切りノビノビと歌う。その思い切りの良さはジャパンツアー最長のセットリストだけでなく、1曲1曲の歌声、表情にもしっかりと現れている。本作は、そんなボウイをつぶさに目撃できる極上ショットなのです。数々の夢と名曲と想い出をくれたデヴィッド・ボウイ。日本を愛し、日本から愛されたボウイ。その彼の東京最後の夜に出逢える1枚。ここには、悲しみはありません。ただただ、幸せだった日々の輝きだけがある。ボウイとの永遠の別れとなってしまった2016年も、もうすぐ過去になろうとしています。そんな“今”だからこそ、もう一度彼に笑顔のサヨナラを贈ってみませんか。
Live at Budokan, Tokyo, Japan 9th March 2004 AMAZING SHOT (139:34)
1. Rebel Rebel 2. Hang On To Yourself 3. New Killer Star 4. Fashion 5. Cactus 6. All The Young Dudes 7. China Girl 8. Reality 9. 5:15 The Angels Have Gone 10. The Man Who Sold The World 11. Hallo Spaceboy 12. Sunday 13. Heathen (The Rays) 14. Band Introduction 15. Under Pressure 16. Slip Away (uncle floyd)
17. Looking For Water 18. Quicksand 19. The Loneliest Guy 20. Afraid 21. Be My Wife 22. A New Career In A New Town 23. Ashes To Ashes 24. I'm Afraid of Americans 25. "Heroes" 26. Bring Me The Disco King 27. Five Years 28. Fall Dog Bombs The Moon 29. Suffragette City 30. Ziggy Stardust
COLOUR NTSC Approx.140min.





























