TIN MACHINEの結成に伴い、大ヒット曲を封印するために行われたグレイテストヒッツ・ツアー、“SOUND + VISION TOUR 1990”。その極上プロショットにして、他にはない個性が輝く傑作映像が登場です。 このツアーはボウイ史上でも最大級のヒットパレードだけに、プロフェッショナルな記録も多彩。東京ドーム公演を収めた『COMPLETE VISION IN DOME』、南米ツアーの『ROCK IN RIO 1990』『SOUND + VISION IN ARGENTINA』等々、数々のプロショットも残されています。本作もプロショットの1つで、当時から定番として知られているテレビ放送。しかし、本作は当時のエアチェック物ではなく、ボウイの没後、最近になって再放送されたものなのです。それだけにクオリティはバツグン。ハイビジョン大膳生の現在の目で見るとやや画素が荒くも感じますが、マスター鮮度は過去最高で、ビビッドな発色をたっぷりと味わえるのです。さらにこの放送のポイントは、“1990年”を強烈に感じる画像処理。冒頭の「Space Oddity」からやたらとノイジーな画面に驚きますが、これは機器の故障ではなく映像演出。さらに続く「Rebel Rebel」でもボウイを客席の映像をフラッシュのように重ね、「Stay」ではエイドリアン・ブリューが残像を残しながら弾きまくる。「Life On Mars?」でのジギースターダストは他のプロショットにも登場しますが、本作はそれだけに留まらず、各曲でさまざまな趣向が凝らされる。本作は単にコンサートをマルチカメラ・プロショットで見られるだけでなく、さらに一歩手を加えた映像なのです。こう書くと、LED ZEPPELIN『狂熱のライヴ』のような映像を想像されるかも知れませんが、そうではありません。映像処理はあくまで曲のイメージを膨らませる味付け。基本的にコンサートそのものが淀みなく流れ、そこに時折イメージカットが重ねられたり、処理が加わる程度です。ただ、こうした処理に当時のテクノロジーや映像の流行が透け、ボウイの姿を“1990年の時代感覚”で包み込む。まさにツアー・タイトル通りに“SOUND + VISION”なプロショットなのです。そうした一風凝った映像で描かれるヒットパレードは、“目で見るベスト・アルバム”かの如き豪華絢爛ぶり。耳に馴染んだ“あの曲”・“この曲”が一気呵成に繰り広げられるだけでなく、イメージカットや映像処理のおかげで、まるでPV集かのような見応えなのです。もちろん、PV集ではなくライヴ作品ですから生演奏の旨みもたっぷり。熱狂する観客の声がほとんど入っていないために臨場感は今ひとつですが、大ヒット曲に沸きに沸く観客を前にしたせいか、ボウイの歌声はいつにも増して楽しそう。当時のバンマス:エイドリアン・ブリューの妙技も鮮やかに映し出されるのです。豪華なヒットパレード・ライヴでありながら、“映像作品”としての個性も色濃い銘品です。当時のテレビ番組だからこその映像が、当時を遙かに超える再放送で蘇った。傑作プロショットひしめく“SOUND + VISION TOUR 1990”の中でも特別な輝きを放つ1本にして、ボウイ自身がヒット曲で綴るライヴヒストリー。どうぞ、たっぷりとお楽しみください。
DAVID BOWIE - LISBOA 1990 (71:59)
1. Ode To Joy Intro 2. Space Oddity 3. Rebel Rebel 4. Ashes To Ashes 5. Life On Mars? 6. Stay 7. Sound And Vision 8. Ziggy Stardust 9. China Girl 10. Young Americans 11. Suffragette City 12. Fame 13. "Heroes" 14. Changes 15. Modern Love 16. The Jean Genie/Gloria
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 72min.





























