解散ツアー“THE END”の第3部、ヨーロッパツアーのライヴアルバムが登場です。本作が録音されたのは「2016年6月8日ベルリン公演」。今週は、ヨーロッパレッグの第一夜『BUDAPEST 2016』も登場しますので、日程で確認してみましょう。 ・2016年6月1日:ブダペスト 『BUDAPEST 2016』
・2016年6月3日:ニュルンベルク・2016年6月5日:メンディヒ・2016年6月8日:ベルリン 【本作】・2016年6月11日:キャッスル・ドニントン・2016年6月13日:ヴェローナ・2016年6月17日:チューリッヒ
これが欧州レッグ18公演のうち、冒頭の7公演。本作は欧州レッグ4公演目にして、“THE END”全体では77公演中29公演目にあたるオーディエンス・アルバムです。『BUDAPEST 2016』の解説でもご紹介しましたが、今年3月に終わった「北米レッグ#1」は、音源異常事態とも言える超強力録音の宝庫でした。しかし、今回の「欧州レッグ」は、スタートから北米レッグをも超える勢いを見せているのです。第一夜の『BUDAPEST 2016』からして超絶でしたが、続く第四夜の本作もまた、同じくらいに超絶なのです。そのサウンドは、北米レッグの頂点『WINNIPEG 2016』や『BUDAPEST 2016』と並ぶ凄まじさ。『BUDAPEST 2016』は聴いたこともないベース・サウンドが弾けるインパクトが強烈でしたが、全体の均整を考えるとこちらが1枚上手。それを証明するのがアダム・ウェイクマンのキーボード。BLACK SABBATHでは鍵盤が派手にアレンジされることはなく、多くの録音では「鍵盤がいるの?」という気にさえなってしまいますが、本作はそんなアダムさえも綺麗に聞こえる。その威力を特に痛感するのは「Snowblind」と「Dirty Women」でしょう。「Snowblind」のぶ厚く轟くメロトロンによって膨らむ重厚感、そして「Dirty Women」のオルガンソロ……。4人でも演奏できる曲ではありますが、一層カラフルに幻想感さえもが滲むバージョンに仕上がっているのです。そんな鍵盤も含め、あらゆる楽音がド直球で、「まるでサウンドボード」の褒め言葉でさえ色あせてしまうほどに豊かで極太なのです。さらに本作独特の個性を挙げるなら、ドイツ野郎どもの熱狂も忘れてはならない。もちろん、その熱狂は決して大ボリュームではなく、バランスはオフィシャル盤のように美しい。それに荒縄の鞭のような楽音は、どれほどの熱狂であろうとものともせずに総てを蹂躙し尽くしています。しかし、そこへ乗る「Hey! Hey!」のかけ声、唱和の野太く、漢臭いこと! 『BUDAPEST 2016』はうっすらとした話し声が自由な空気感を漂わせていましたが、こちらはBLACK SABBATHへ贈られる集中力と敬意も猛烈に、まるで軍隊のように整然と吠える。さすが、さすがは現代最大のヘヴィメタル国家。伝統バンドの重厚極まる演奏に、威厳さえまとわせる歓声なのです。『BUDAPEST 2016』の解説でも「異常だった北米レッグをも超えた!!」と書きましたが、1本だけだったらそこまでは申しません。第1夜に続き、第4夜までもが超絶だった。異常だった北米レッグでも、ここまでのハイペース、猛ラッシュではなかったのです。BLACK SABBATH史上……いえ、ロック史上でも類い希なる強力スタートとなった“THE END”の第3部。この奇跡がいつまで続くか分かりませんが、それこもこれもこのツアーで最後。“BLACK SABBATH最後の旅”を徹底的に追う者だけが知り得る極上品。どうぞ、たっぷりとご堪能ください!
Live at Waldbuhne, Berlin, Germany 8th June 2016 TRULY PERFECT/ULTIMATE SOUND
Disc 1(58:29)
1. Black Sabbath 2. Fairies Wear Boots 3. After Forever 4. Into the Void 5. Snowblind 6. War Pigs 7. Behind the Wall of Sleep 8. N.I.B.
Disc 2(44:45)
1. Hand of Doom 2. Rat Salad 3. Iron Man 4. Dirty Women 5. Children of the Grave 6. Paranoid





























