LIVE AIDのFM放送を語り継いできた伝説盤『THE GLOBAL JUKE BOX』が2作同時復刻。リリース決定です。『THE GLOBAL JUKE BOX』は、当時リリースされた日本製のアナログ・ブートレッグ。英米の2会場で出演した57組のうち、人気の高いバンド/アーティストを厳選収録したサウンドボード・アルバムです。今週は2枚組×2種の計4枚でリリースされたアナログ盤を精緻にデジタル化。こちらに収録されているのも7組・17曲。『VOL.1』と同じように整理してみましょう。 【ウェンブリー・スタジアム(UK)編】DISC 1:THE WHO(3曲) 【JFKスタジアム(US)編】DISC 1:エリック・クラプトン(1曲)、LED ZEPPELIN(3曲)、BLACK SABBATH&オジー・オズボーン(1曲)DISC 2:ミック・ジャガー&ティナ・ターナー(5曲)、ボブ・ディラン&キース・リチャーズ&ロン・ウッド(3曲)、U.S.A. FOR AFRICA(1曲) ……と、このようになっています。『VOL.1』は英国ウェンブリー・スタジアムが多かったのですが、こちらは逆に米国重視。THE WHO以外はJFKスタジアムのステージで占められています。現在の感覚であれば時系列や会場別でまとめるところですが、そうではないところも当時感が漂う構成です。英国重視の『VOL.1』は現在大ヒット中の『LIVE AID : WEMBLEY STADIUM 1985』のサブテキスト的でしたが、こちらはむしろオフィシャルDVDボックスのサブテキスト。公式DVDではカットされた曲が『VOL.1』以上に収録されているのです。列挙しますと、丸ごと公式化されなかった再結成LED ZEPPELINが演奏した「Rock And Roll」「Whole Lotta Love」「Stairway To Heaven」の3曲全部、THE WHOの「My Generation(途中で途切れてしまいますが)」、ミック&ティナの「Lonely At The Top」、ディラン&キース&ロニーの「Ballad Of Hollis Brown」「When The Ship Comes In」と、本作の半分近くが公式では聴けないパフォーマンスなのです。そんなショウを描くサウンドがまた、胸を焦がす。再結成LED ZEPPELINなど、一部で受信ノイズがあるためにオフィシャル級とはいきませんが、当時のメーカーがリリースのために録音したクオリティは素晴らしく、何よりトレードを経ないマスター鮮度が瑞々しい。しかも、物理的な溝で刻むLPだからこそ経年劣化ががほとんどなく、ミント・クオリティ盤から精緻にデジタル化しているからこそ艶やか。放送そのものに宿っていたヴィンテージ感が正確に蘇り、その音に導かれて33年前の記憶もフラッシュ・バックするのです。幻のLPに刻まれていた語り部のサウンド。そんな歴史的な放送を現代の技術で復刻したFMサウンドボード・アルバムです。奇跡のLIVE AIDを味わい尽くすためのライヴアルバムであり、今だからこそ触れていただきたい音の証人。 Taken from the original 2LP Records(ETS 2590/2591) Wembley Stadium, London, UK 13th July 1985 JFK Stadium, Philadelphia, USA 13th July 1985 Disc 1 (42:07) ETS 2590A ERIC CLAPTON 1. White Room LED ZEPPELIN 2. Rock And Roll 3. Whole Lotta Love 4. Stairway To Heaven ETS 2590B WHO 5. My Generation 6. Love, Reign O'er Me 7. Won't Get Fooled Again BLACK SABBATH 8. Paranoid Disc 2 (41:35) ETS 2591A MICK JAGGER with TINA TURNER 1. Lonely At The Top 2. Just Another Night 3. Miss You 4. State Of Shock 5. It's Only Rock 'n Roll (But I Like It) ETS 2591B BOB DYLAN with KEITH RICHARDS & RON WOOOD 6. Ballad Of Hollis Brown 7. When The Ship Comes In 8. Blowin' In The Wind U.S.A. FOR AFRICA 9. We Are The World