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Yes イエス/CA,USA 2004 & more

貴重なアコースティック・アルバムが登場です。YESのアンプラグドと言えば、公式映像『GUARANTEED NO HISS』が思い浮かびますが、本作はまったく別のライヴを2回分収録。「2004年1月27日ロサンゼルス」のステレオ・サウンドボード録音をディスク1に、翌日「1月28日シャーマンオークス」の極上オーディエンス録音をディスク2に配した2枚組です。あれ? アコースティックでツアーしてたっけ?……と思われる方もいらっしゃるかも知れません。その辺の事情をご説明するためにも、当時のスケジュールを振り返ってショウのポジションを確かめてみましょう。 “YES ACOUSTIC”・1月26日:ハリウッド ※公式『GUARANTEED NO HISS』・1月27日:ロサンゼルス 【本作Disc 1】・1月28日:シャーマンオークス 【本作Disc 2】“35TH ANNIVERSARY TOUR”・4月15日-5月15日:北米#3(18公演) ・6月2日-7月12日:欧州#2(23公演)・8月17日-9月22日:北米#4(23公演)《ジョン&リック離脱》これがYESの2004年。35周年ツアーを最後にジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンが去ってしまうわけですが、アンプラグド・ショウはその直前。『THE ULTIMATE YES: 35TH ANNIVERSARY COLLECTION』の北米リリースを記念して行われた特別ショウでした。そのうちハリウッド公演が『GUARANTEED NO HISS』となったわけですが、実はその翌日、翌々日にもあった。ツアーではないために、このパフォーマンスは存在自体がほとんど知られてこなかったのです。それでは、それぞれ個別にご紹介していきましょう。 【ディスク1:1月27日ロサンゼルスのFMサウンドボード】まず登場するのは、LAでのサウンドボード・アルバム。この日は『THE ULTIMATE YES』の発売当日でもあり、LAの地元ラジオ局KLOSで局内セッションを実施。その際のFM録音なのです。そのクオリティは、ラジオらしさのある極上サウンドボード。ミックスもステレオ感も完璧。公式作『GUARANTEED NO HISS』より生々しくはあるものの、クオリティ自体は肉薄する。まさに公式級の銘品です。そんなサウンドで描かれるショウは、『GUARANTEED NO HISS』と似て非なるもの。数回だけに新たな追加曲はないのですが、雰囲気がかなり違うのです。公式は上品な会場ムードとユーモアのある演奏がお洒落な空間を生み出していましたが、こちらはもっともっとフランク。その要に成っているのは、曲間。番組DJとのトーク・パートが差し込まれ、楽しく語り合っているのです。そこではメンバーとDJが談笑し、観客も大爆笑。ジョンもゴキゲンで語っていますが、DJはさらにスティーヴ・ハウをイジり、そこにリックがコミカルなフレーズでツッコミを入れる。そして、その雰囲気がアンプラグドにぴったり。『GUARANTEED NO HISS』でもユーモアは感じられましたが、本作ではさらに生き生きとしている。まるで知り合いの結婚式か、ホームパーティのような気の置けないムード。その空気にたっぷり全身を浸らせつつ、フッと沸き上がる美旋律が胸を打つ……。なんとも暖かく、それでいて幸福感に満たされるライヴアルバムなのです。 【ディスク2:1月28日シャーマンオークスのインストア・イベント】 続くはシャーマンオークスのオーディエンス録音。この日はさらに特別で、現地のタワーレコードでのインストア・イベントでした。そんなショウを記録したサウンドがまた、超極上! 確かに音色に空気感はあるものの、それもクリアに透き通っており、アコースティックの繊細なフレーズも細部まで綺麗に届く。特に驚くのはクリス・スクワイアのベース。実のところ、ロックバンドの場合、アコースティック・ショウと言ってもベースだけはエレクトリックにする事が多いのですが、クリスはベースもアンプラグド。それにも関わらず、ビンビン・ゴリゴリと強烈なアタック音を轟かせており、それが異様にリアルに収録されているのです。その力強さと艶やかさは、正真正銘のサウンドボードだった公式『GUARANTEED NO HISS』やディスク1さえも超えている。続けて聴いても違和感がないどころか、それ以上のサウンド・クオリティなのです。そのサウンドで描かれるムードは、これまた前2回とは違っている。その要は、観客との呼吸感。前2回はリラックスしながらも、プロショットやラジオ収録のためか観客は演奏の邪魔をしないように気を使っている感じ。それに対し、この日は気ままに声援が送られ、口笛も飛ぶ。言わば、普通のロック・コンサートらしい雰囲気なのです。お行儀の良い公式や実際に話をするディスク1とは違い、普通のステージに近い距離感で美しいアコースティック・アレンジで観客を酔わせる。インストア・イベントでありつつ、最もコンサート然としたライヴアルバムでもあるのです。公式『GUARANTEED NO HISS』と合わせ、「アンプラグド3部作」を完成させる1本。ラジオ番組らしいリラックス・ムードが楽しいFMサウンドボード、コンサート感たっぷりなインストア・イベントのオーディエンス録音。公式プロショットとはまったく違う表情ながら、いずれも極上サウンドで貴重なアコースティックYESに浸りきれる2枚組。 KLOS FM95.5 Studios, Los Angeles, CA, USA 27th January 2004 STEREO SBD Tower Records, Sherman Oaks, CA, USA 28th January 2004 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(53:49) Live at KLOS FM95.5 Studios, Los Angeles, CA, USA 27th January 2004 1. Suzanne Ansilio Intro 2. Jim Ladd Intro 3. Soundcheck/South Side of the Sky 4. Talk 1 5. Long Distance Runaround 6. Talk 2 7. Time Is Time 8. Talk 3 9. Intersection Blues 10. Talk 4 11. Show Me 12. Talk 5 13. I've Seen All Good People 14. Talk 6 15. Roundabout STEREO SOUNDBOARD RECORDING Disc 2(35:35) Live at Tower Records, Sherman Oaks, CA, USA 28th January 2004 1. Introduction 2. Long Distance Runaround 3. South Side of the Sky 4. Time Is Time 5. Roundabout 6. Show Me 7. Intersection Blues 8. I've Seen All Good People Jon Anderson: vocals, guitar, percussion Steve Howe: guitar, vocals Rick Wakeman: piano Chris Squire: bass, vocals Alan White: drums

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