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Marillion マリリオン/UK 1982 & SC

極初期MARILLIONの超・極上ライヴアルバムが新発掘。これまでも初期MARILLIONの傑作をお届けしてきましたが、本作は群を抜いた黎明期。何と、まだデビュー作『SCRIPT FOR A JESTER'S TEAR』さえ制作していない……と言いますか、まだEMIとも契約していないセミプロ時代の記録なのです。良い機会ですので、当時の活動から状況を確かめてみましょう。 ・1月3日-3月9日:英国#1(23公演)・3月25日-5月29日:英国#2(37公演)・6月19日-7月29日:英国#3(12公演)・8月12日-9月25日:英国#4(17公演)←★ココ★《10月25日:シングル『Market Square Heroes』発売》・10月26日-11月26日:英国#5(28公演) 《12月『SCRIPT FOR A JESTER'S TEAR』製作開始》・12月28日-30日:英国#6(3公演)これが1982年のMARILLION。本作はこのうち「英国#4」の6公演目「1982年8月19日シェフィールド公演」の超極上オーディエンス録音なのです。彼らの初レコードはシングル『Market Square Heroes』だったわけですが、本作はその製作さえ始まっていない。オフィシャル『EARLY STAGES』でも一番古い記録は9月のグラスゴウ公演でしたから、それよりもさらに古い極初期のライヴアルバムなのです。 【手作り感満点ながらサウンドボード以上の超極上クオリティ】 そんなセミプロ録音と言うことは、クオリティもそれなり………ではない! 先ほど区分上、仕方なく「オーディエンス」と書いてみたものの、本作のサウンドは「オーディエンス」の言葉でイメージするものとはまったく異なる。一応はマイク録音ではあるのですが、演奏も歌声も超絶ダイレクト。距離感ゼロどころか、メンバーの間に立っているような超密着感で、ありとあらゆる楽器の1ノートに至るまで超絶。猛烈なステレオ感も異様で、会場鳴りもへったくれもありゃしない。曲間で飛び交う声援がなければ、サウンドボードとしか思えない。それも、そんじょそこらのライン録音ではなく、卓直結の超極上サウンドボードのレベル。それどころか、正真正銘の公式サウンドボード『EARLY STAGES』より凄いのです。それだけのサウンドになったのもワケがある。実は、EMIにサインする前の彼らは、ステージをバンド公認で録音していた。本作は、その秘蔵コレクションから出てきた1本であり、大元マスターからダイレクトにデジタル化された究極品なのです。そのサウンドは、まさに関係者感覚。マイクを隠すそぶりもなく、まるで各楽器の前に置いてミックスしたかのように超絶&超美麗。完全に推測ですが、レコード会社に売り込むために録音していたのかも知れません。ただ単にバンド公認で記録したというよりは、わざわざバンドの魅力を引き出そうとしているようにしか思えない。それくらい音が良すぎますし、観客のいないサウンドチェックから録音されている。曲間で盛大に沸き上がる声援も仲間が「こんなにウケてるバンドです!」とアピールしてるように聞こえるのです。 【激レアセットが爆発する黎明のショウ】 そんな手作り感満点なサウンドでありつつ、描かれるショウには手作り感ゼロ。もちろん、ショウのムードはいかにも仲間に囲まれたセミプロらしさが溢れるのですが、そこから湧き出すプログレッシヴ・ロックは濃密にして特濃。早くも『FUGAZI』の「She Chameleon」も演奏されますが、残りはデビュー作『SCRIPT FOR A JESTER'S TEAR』と初期シングルの美味しい曲ばかり。それもすべて初期アレンジで繰り広げられるのです。実のところ、本作は公式作『EARLY STAGES』のグラスゴウ公演の約1ヶ月前にあたるのですが、セットも結構違う。あの公式盤でも聴けなかった「Grendel」「Institution Waltz」「Margaret」「Charting The Single」もたっぷりと披露されるのです。中でも特に貴重なのは「Institution Waltz」。フィッシュの『YIN AND YANG』の再レコーディング版で日の目を見た未発表曲ですが、それを当時のMARILLIONの生演奏で聴ける。それも、サウンドボードを蹴散らす超絶クオリティで楽しめるのです。本作最大のポイントは、何よりもセミプロ時代MARILLIONの熱演です。しかし、サウンドのインパクトは超絶なショウの貴重度さえ霞ませてしまう。事実がマイク録音ですから「オーディエンス」と書かざるを得ないわけですが、本当は書きたくない。卓直結サウンドボードにしか聞こえないですし、オフィシャルの発掘サウンドボードも軽く凌駕してしまう。そんな超絶のサウンド・クオリティで黎明期の生演奏が脳みそに流し込まれるライヴアルバム。MARILLIONのファンか否かを超えた次元で衝撃を振りまく超傑作。 Live at Limit Club, Sheffield, UK 19th August 1982 ULTIMATE SOUND Saliva Tears Tour Disc 1(55:07) Soundcheck 1. He Knows You Know Live 2. He Knows You Know 3. She Chameleon 4. The Web 5. Garden Party 6. Grendel Disc 2(40:52) 1. MC 2. Institution Waltz 3. Margaret 4. 3 Boats Down From The Candy 5. Charting The Single 6. Forgotten Sons 7. Market Square Heroes Fish - Vocal Steve Rothery - Guitars Mark Kelly - Keyboards Pete Trewaves - Bass Mick Pointer - Drums

Marillion マリリオン/UK 1982 & SC

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