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Rush ラッシュ/London,UK 9.8.2004

30周年にして8年ぶりという英国ツアーが実現した2004年のRUSH。その現場を伝える極上オリジナル録音が登場です。そんな本作に収められているのは「2004年9月8日ロンドン公演」。2日連続だった“ウェンブリー・アリーナ”公演の初日で記録されたオーディエンス録音です。このツアーはオフィシャル作品『R30: 30TH ANNIVERSARY WORLD TOUR』にも残されていますので、まずは当時のスケジュールを振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。・5月26日-6月13日:北米#1(12公演)・6月23日-26日:北米#2a(3公演)《6月29日『FEEDBACK』発売》 ・6月29日-7月17日:北米#2b(12公演)・7月29日-8月22日:北米#3(16公演)・9月8日-15日:英国(6公演) ←★ココ★・9月17日-10月1日:欧州(8公演) ←※公式映像 これがRUSHの2004年。いつものように北米をじっくりと巡った彼らは、その終盤に渡欧。1992年の“ROLL THE BONES TOUR”以来となるヨーロッパ・ツアーを実施しました。その最初の公演地こそがロンドン。本作は、そんな“再デビュー”とさえ言えそうな現場を真空パックしたオーディエンス録音なのです。なんとも特別感漂うショウを記録した本作は、サウンドもスペシャル。録音家本人から譲られた本作だけのオリジナル・マスターなのですが、そのテーパーこそ当店では“英国の巨匠”でお馴染みの名手。80年代から現在まで英国シーンを記録し続けている大ベテランでして、もちろん2000年代も名作を連発していました。しかも、本作はそんな名手コレクションの中でも格別の1本。リアルな空気感と現代的なクリアさの両立が個性の録音家ですが、本作はグッと「クリアさ」に比重が傾いている。もちろん、本作にも現場のリアリティは刻まれているものの、そのド真ん中を貫く演奏音がえらく力強く、輪郭もクッキリとしている。ヘッドフォンで聴けばホール鳴りもゼロではないのですが、それさえディテールを曇らせることなく、むしろアンサンブルの厚みにしかなっていない。オーディエンスではスカスカになりがちなスネアも密度タップリですし、ヴォーカルも歌詞の1語1語まではっきり。そのバランスは、ちょっとしたFM放送かのようにゴージャスでキリッとしているのです。そんなサウンドで描かれるのは、まさに『R30: 30TH ANNIVERSARY WORLD TOUR』の現場体験。RUSHの歴史には固定セットのツアーが3回ありましたが、30周年はその1つ。そのため本作も公式作品でお馴染みのセットではあるのですが、良い機会でもありますのでここで整理してみましょう。70年代(6曲)・RUSH:Working Man・FLY BY NIGHT:By-Tor And The Snow Dog・2112:2112 ・A FAREWELL TO KINGS:Xanadu・HEMISPHERES:The Trees/La Villa Strangiato 80年代(10曲)・PERMANENT WAVES:The Spirit of Radio・MOVING PICTURES:Red Barchetta/YYZ/Tom Sawyer/Limelight・SIGNALS:Subdivisions ・GRACE UNDER PRESSURE:Between The Wheels/Red Sector A・POWER WINDOWS:Mystic Rhythms・HOLD YOUR FIRE:Force Ten 90年代以降(12曲)・ROLL THE BONES:Roll The Bones/Bravado/Dreamline・COUNTERPARTS:Animate・TEST FOR ECHO:Resist ・VAPOR TRAILS:Earthshine/One Little Victory/Secret Touch・FEEDBACK:The Seeker/Heart Full Of Soul/Summertime Blues/Crossroads ……と、このようになっています。まとめたはずなのにこのボリューム。これは即ちバラエティの豊富さを意味しており、『MOVING PICTURES』『ROLL THE BONES』『VAPOR TRAILS』の3枚をやや厚めにしつつも各時代から偏りないセレクション。まさに「30周年」を謳うに相応しい集大成です。そんな中で耳を惹くのは『FEEDBACK』のカバー曲たち。エディ・コクランの「Summertime Blues』は次の“SNAKES & ARROWS TOUR”でも演奏されましたが、他3曲のカバーはこのツアーだけの貴重な限定ナンバーなのです。そんなセットは公式作『R30: 30TH ANNIVERSARY WORLD TOUR』でお馴染みのものですが、その熱演ぶりはお馴染みではない。1曲1曲に込められた気迫が凄まじく、ゲディー・リーのヴォーカルは一声一声が力強く、アレックス・ライフソンのリフもニール・パートのスティックさばきもいちいちシャープ。常に高度な演奏を絶やさないRUSHではありますが、ビッシビシと決まりまくるアンサンブルがとんでもなく気持ちいいのです。活動休止から甦り、新世紀に英国にも戻ってきたRUSH。そんな“再会の初日”を名手が腕によりをかけて記録した極上サウンドのライヴアルバムです。「再訪」が叶わなかった日本人にとってはあまりにも眩しく、未来の可能性が永遠に絶たれた今だからこそ胸に染みる3枚組。 Live at Wembley Arena, London, UK 8th September 2004 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1(76:45) 1. Jerry Stiller Intro 2. R30 Overture (Finding My Way-Anthem-Bastille Day-A Passage To Bangkok-Cygnus X-1(Prologue)-Hemispheres(Prelude)) 3. The Spirit Of Radio 4. Force Ten 5. Animate 6. Subdivisions 7. Earthahine 8. Red Barchetta 9. Roll The Bones 10. Bravado 11. YYZ 12. The Trees 13. The Seeker (The Who Cover) 14. One Little Victory Disc 2(53:31) 1. That Darned Dragon intro 2. Tom Sawyer 3. Dreamline 4. Secret Touch 5. Between The Wheels 6. Mystic Rhythms 7. Red Sector A 8. Drum Solo 9. Resist 10. Heart Full Of Soul Disc 3(48:51) 1. 2112 Overture/Temples Of Syrinx/Grand Finale 2. La Villa Strangiato 3. By-Tor And The Snow Dog 4. Xanadu 5. Working Man 6. Summertime Blues 7. Crossroads 8. Limelight 9. Outroduction

Rush ラッシュ/London,UK 9.8.2004

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