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Jethro Tull ジェスロ・タル/CA,USA 2.9.1975 Remaster

連日のように脅威のマスターが発掘され続けているミラード・コレクション。その最新弾となる絶品ライヴアルバムが登場です。そんな本作の主役は、英国の重鎮JETHRO TULL。“WAR CHILD TOUR”のハイライトでもあった「1975年2月9日イングルウッド公演」を真空パックしたオーディエンス録音です。『WAR CHILD』時代と言えば、私たちにとっては二度目の来日公演も思い出深いところ。まずは、それも含めて当時の日程を振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。1974年・7月25日-8月13日:オセアニア(15公演)・8月17日-28日:日本(8公演)《10月14日『WAR CHILD』発売》 ・10月12日-12月5日:欧州#1(32公演)1975年・1月17日-3月13日:北米(45公演)←★ココ★・3月30日-4月20日:欧州#2(15公演)《5月15日『MINSTREL IN THE GALLERY』製作開始》 これが“WAR CHILD TOUR 1974-1975”の全体像。日本公演の後に英米で『WAR CHILD』がリリースとなり、それに伴ってワールド・ツアーも開始。本作のイングルウッド公演は、そのメインである「北米」レッグの20公演目にあたるコンサートでした。当時『WAR CHILD』は全米2位を記録するほど絶大な人気を誇っており、成功の象徴でもある大会場“THE FORUM”でも5公演がすべて完売(合計10万人以上)。本作は、その二晩目を伝えるライヴアルバムなのです。そんなショウで記録された本作は、マイク・ミラードの録音史でもターニング・ポイントとなる銘品。ファンには有名な話ですが、ミラードと言えば「AKGマイク+Nakamichi 550」のセットで数々の名録音をモノにしていきました。彼がその必勝機材を手に入れたのが1975年のことであり、本作はその直前。ミラード・ファンから“プレNakamichi”時代と呼ばれる「Shureマイク+ソニーTC-152SD」での最後の作品なのです。さらに言えば、本作は”プレ車椅子”時代でもある。ミラードは車椅子に機材を隠して録音していた事は有名ですが、この録音ではそれも行わず、座席の肘掛けにマイクを貼り付けて録音。ミラードの看板である2つの特徴が成立する前の作品なのです。と言うわけで、「ジューシーな音魔法」と言われる70年代後期のサウンドとは違うわけですが、そこはミラード。やはり本作も波ではありません。鳴りの美しさ、トロッとした滑らかさには至らないものの、クリアな空気感や貫く芯の力強さ、ディテールの鮮やかさはさすがですし、ビシッと揺るがず、一切ビビらない安定感も並の録音家ではあり得ない次元。伝説テーパーの本領開花までは達していなくとも、才能の萌芽は十分すぎるほど感じられ、それだけで凡百の客録とは完全に別次元に立つ美録音なのです。そんなサウンドで描かれるのは、貴重な“WAR CHILD TOUR”のフルショウ。そもそもこのツアーは録音自体が少なく、決定盤となるものもなかった。そんな中で登場したミラード録音ですから、世界中のマニア達が色めき立っているのも当然。まずは、セットを整理してみましょう。アクアラング(6曲) ・Wind Up/Wond'ring Aloud/My God/Cross-Eyed Mary/Aqualung/Locomotive Breath ジェラルドの汚れなき世界(1曲)・Thick As a Brick(★)パッション・プレイ(1曲)・Critique Oblique ウォーチャイルド(6曲+α) ・Sealion(★)/Skating Away On The Thin Ice Of The New Day/Ladies(★)/War Child(★)/War Child Suite(★)/Bungle In The Jungle/Back-Door Angels その他 ・Hard-Headed English General ※注:「★」印は、公式化された1975年パリ公演で聴けなかった曲。 ……と、このようになっています。1975年のライヴと言えば『MINSTREL IN THE GALLERY』40周年盤でパリ公演が公式化。次のツアーではあるのですが、メンバーが同一なので比較してみますと、そこでも聴けない『WAR CHILD』ナンバーや「Thick As a Brick(約15分バージョン)」も楽しめる。もちろん、公式の発掘盤など関係なく、『アクアラング』から『ウォーチャイルド』までの4名盤を濃縮還元したセットは特濃で、黄金時代の5人によるアンサンブルも絶頂。本作は、その機微までもが鮮やかに感じ取れるフル・ライヴアルバムでもあるのです。人気絶頂にあったJETHRO TULLと、今まさに才能が開花しようとしていたマイク・ミラード。ロックの表と裏で伝説として語られる両者が同じ空間に居合わせたからこそ誕生したライヴアルバムの傑作です。音楽的にも未来永劫“WAR CHILD TOUR”を代表して行くであろう新名盤であり、ミラードの歩みを知るほどに深みと味わいも増す1本。(リマスター・メモ)半音の20%程度遅いピッチを修正。 The Forum, Inglewood, CA, USA 9th February 1975 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(75:43) 1. Minstrel In The Gallery Guitar Solo Intro 2. Wind Up 3. Critique Oblique 4. Thick As A Brick 5. Wond’ring Aloud 6. My God Incl.Flute Solo (Bouree, Living In The Past) 7. Sealion 8. Skating Away On The Thin Ice Of The New Day 9. Ladies 10. Drum Solo 11. War Child 12. War Child Suite 13. Cross-Eyed Mary Disc 2 (34:06) 1. Bungle In The Jungle 2. The Story Of The Hare Who Lost His Spectacles 3. Aqualung 4. Guitar Solo 5. Back-Door Angels 6. Locomotive Breath 7. Hard Headed English General 8. Back-Door Angels Reprise Ian Anderson - Flute, Acoustic Guitar, Vocals Martin Barre - Guitars Jeffrey Hammond - Bass John Evan - Keyboards Barriemore Barlow - Drums, Percussion

Jethro Tull ジェスロ・タル/CA,USA 2.9.1975 Remaster

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