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Kraftwerk クラフトワーク/France 1976 Update & Much Longer

名作『アウトバーン』『放射能』でシーンの最先端に躍り出た1976年のKRAFTWERK。その大定番サウンドボードが完全版に大進化して登場。そんな本作に収められているのは「1976年2月28日パリ公演」。そのサウンドボード録音です。本作最大のポイントは脳みそ直結なド級のクオリティと驚愕の完全収録。その中身をご紹介する前に、まずはショウのポジション。世界を席巻していた当時のスケジュールから振り返ってみましょう。 1975年・3月12日-22日:欧州#1(3公演)・4月3日-6月8日:北米(45公演)・9月1日-22日:英国(16公演)《10月『放射能』発売》 1976年・2月26日-3月21日:欧州#2(5公演)←★ココ★・7月31日+8月1日:フランス(2公演)・9月8日-10月10日:欧州#3(9公演) これが1975年/1976年のKRAFTWERK。音楽性もあってか彼らはライヴの多いグループというわけではない。それでも知名度を飛躍的に伸ばした1975年/1976年は需要も大きく、70年代で最大となるツアーが実施されました。中でもフランスでの人気は高く、何度も訪仏。本作のパリ公演は「欧州#2」の3公演目にあたるコンサートでした。そんなショウは古くからラジオ放送が行われた事でも知られ、アナログ時代からエアチェック・マスターが愛されてきました。現在でも一般CD店で公式を装った盤がシレッと流通するほどの大定番なのですが、もちろん本作はそうしたコピー品とはまったくの別物。これまでとは比べものにならないほど長尺なフルライヴ・アルバムなのです。とにかく、その拡張ぶりが衝撃。既発群をご存じの方ならピンと来ると思いますが、伝説のLP盤『SOMEWHERE IN EUROPE』でも21分ほどでしたし、マニア間で話題になった2015年の再放送でも約38分。ところが、本作は2倍を遙かに超える90分オーバーなのです! その凄味、セットの整理と併せてご覧頂きましょう。ラルフ&フローリアン・Tongebirge & Tanzmusik アウトバーン・Kometenmelodie I & II/Autobahn(★)/Mitternacht/Showroom Dummies(★)放射能・Radioactivity/Airwaves/The Voice of Energy & Die Sonne, Der Mond, Die Sterne(★)※注:「★」印は初登場となるテイク。……と、このようになっています。約30分の代表曲「Autobahn」を始め、当時未発表だった「Showroom Dummies」を絡めた「Mitternacht」等、これまで聴いたことのない必聴曲がたっぷりと披露されている。さらに大きいのは、これまで被っていたラジオDJが一切ないこと。恐らくは放送用の編集が施される前のマスターのようで、いくつかの曲間で歓声がミックスされているものの、それ以外は生演奏のみ。もっと言えば、「Radioactivity」や「Autobahn」の前にはライン録音ならではのサウンドチェックも超リアル。人工的であることが旨のエレクトロ・ポップにあって、強烈なまでに「生」「現場」を感じさせるシーンもノーカットで楽しめるのです。あまりの快挙に触れるのが遅くなりましたが、本作はサウンドも凄い。先ほども「放送前のマスター」と書きましたが、サウンド面でもそれは明らか。受信ノイズがないのは当然として、シームレスで艶やかな鳴りはまさに大元マスター。しかも、未加工なだけに演奏とのシンクロ感が絶大。紡がれる演奏には電子音の向こうに動く指先の存在が確かに感じられ、撮り直しのない生だからこその揺らぎも異様なほどリアル。その上で、その「生々しい電子音」が無加工なまま脳みそに直接流し込まれる快感が押し寄せる。それこそ、当時のシンセと脳みそをダイレクトにプラグで繋いだような超ド級のシンクロ感。時空を飛び越える醍醐味は通常のロックコンサートとは別次元であり、数カ所発生するハウリングでさえ時代のスペクタクルが滲む。それこそCGを使わないレトロ・フューチャーな大作SF映画のような迫力が強烈なのです。「電子音楽のライヴをCDで聴く意味があるのか?」……この命題には触れずにご紹介するつもりでしたが、とんでもない。逆にその圧倒的な意義を見せつけられ、他では味わえない時空の醍醐味さえ押し寄せるライヴアルバムの大傑作です。機械的だからこそ70年代のレトロな薫りがムンムンで、シンセポップだからこそ機材を操る手指の存在感がビビッド。スタジオ作品とまったく違うKRAFTWERKと名曲群に、約90分に渡って浸りきれる超娯楽大作です。1つの音楽作品として大傑作ではありますが、その醍醐味はライヴアルバムやサウンドボード録音を聴く意義さえ塗り替えてしまいかねない。そんな衝撃の完全版。 L'Olympia, Paris, France 28th February 1976 STEREO SBD(UPGRADE & MUCH LONGER!!!) Disc 1 (50:52) 1. Soundcheck 2. Radioactivity 3. Airwaves 4. The Voice of Energy & Die Sonne, Der Mond, Die Sterne(★)5. Kometenmelodie I & II 6. Tongebirge & Tanzmusik Disc 2 (40:13) 1. Soundcheck 2. Autobahn (★) 3. Mitternacht / Showroom Dummies(★) SOUNDBOARD RECORDING Ralf Hutter: Minimoog Model D, Vako Orchestron, mixer Karl Bartos: Electronic Percussion Wolfgang Flur: Electronic Percussion, photo-electric light-activated drum cage Florian Schneider-Esleben: ARP Odyssey, Votrax VS-6 "talkingtypewriter", electronic flute-synth device, mixer

Kraftwerk クラフトワーク/France 1976 Update & Much Longer

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