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Oasis オアシス/UK 9.23.1997

とにかくハイテンション…それがオアシスの1997年ツアー。名盤「BE HERE NOW」のリリースと併せて行われたライブ活動は98年まで続きましたが、ツアーの雰囲気は年をまたいでまるで違ったものとなるのです。来日公演が実現した98年はあのようなライブ構成だった訳ですが、前年は全く別物。初来日公演から始まったノエル・ギャラガーの弾き語りコーナーを排し、全編をエレクトリックなアレンジでまとめ上げたサウンド。当然「BE HERE NOW」収録曲は大々的にフィーチャー。その上アルバム未収録だった「Stay Young」まで演奏。そうした構成の中で「Don't Look Back In Anger」はライブ中盤でフツーの曲扱いでさらっと演奏されてしまう大胆さ。そしてアルバムジャケットに映っていたアイテムをステージ上に反映させた豪華なセット。こうした「攻め」の姿勢はライブ構成だけでなく、パフォーマンスにも反映されています。特に9月のイギリスや11月のヨーロッパ・ツアーではギャラガー兄弟のハイテンションなパフォーマンスぶりがどの日も爆発。中でもリアムのテンションの高さは際立ったものでした。例えそれらがお酒の力を借りたものだったとしても、残されている音源や映像に刻まれていた激しすぎるパフォーマンスは圧巻の一言。そこへフル・エレクトリック構成なステージ・サウンドのインパクトと相まって、97年ツアーはマニアの間で特別な時期とされているのです。幸いなことに97年ツアーは随所で放送用音源や映像に恵まれているのですが、それらが大なり小なり収録を意識したという側面があったのに対し、そうした前提がない通常のギグでのリアムは本当にやりたい放題。伝説のツアーから20年が経過し、当時の真実を捉えたオーディエンス録音の価値は計り知れないものがある。それと同時にハイテンションなパフォーマンスはいい音質で聞きたい。過去二枚のアルバムの成功から大きな注目を浴びる中で行われた97年ツアーは当時いくつものアイテムを生み出したものですが、その中でも高音質でハイテンション・パフォーマンスを素晴らしい音質で捉えていたとマニアに評価されていたのが「D'YOU KNOW WHAT WE MEAN?」。シェフィールド・アリーナでの爆裂ショウを捉えていたアイテムは当時の台頭ぶりを反映したリリースだったのですが、音質が非常に良くてパッケージもよく出来ていたことから名盤の資格十分。シェフィールド・アリーナでの公演は都合二回行われたのですが、そこに収録されていたのは二日目の9月23日。とはいえ「D'YOU KNOW~」は欠点もあって、オープニング「Be Here Now」の前半で大きな欠損があったこと、さらにほとんどの曲間でカットが生じてしまっていたのです。「Be Here~」のカットはともかくとして、曲間のそれはどれもCDを焼いた際に生じたギャップどころか、場所によっては1分以上もカットされている箇所まであったという。曲にまで及んでしまった「Be Here~」の問題に関しては別音源で補填した「BE HERE NOW LIVE '97 ACT.11」がリリースされていたこともありますが、今回は音源を見直し、それに相応しい徹底的なアジャストを敢行。おそらく「D'YOU KNOW WHAT WE MEAN?」は録音した本人が自分で製作したアイテムだと思われ、それの大本になった音源というのは出回っていません。そこで生じていた多くのカットは録音時にテープ節約を兼ねてDATレコーダーを止めていた可能性も考えられる。しかし本タイトルのクリアーな音質はプレスCDでリリースされてしかるべき素晴らしいクオリティ。一方でネット上には過去に別のオーディエンス録音「Recorder 2」が出回っていました。こちらは「D'YOU KNOW~」のクリアネスには及びませんが、骨太な音質は十分に良好なレベル。そこで「Recorder 2」を補填要因として例の「Be Here Now」での欠損はもちろん、各曲間も徹底的に修復させました。通常のライブであれば曲間のカットは目をつぶっていいかもしれない。しかしこれは97年ツアー。カットされた箇所でもギャラガー兄弟がハイテンションにまくし立てていた場面が多数あったのです。おまけに「D'YOU KNOW~」ではフィナーレ「Acquiesce」などで演奏が終わった直後の余韻までカットが食い込んでしまっていたのはいただけない。こうした欠損も「Recorder 2」を最大限活用すると同時に、違和感なくスムーズにパッチしています。それにしてもこの日のギャラガー兄弟は本当にテンションが高い。リアムは97年ツアーらしく傍若無人ぶりを発揮していて、「Some Might Say」や「Roll With It」の最中、あるいは「Champagne Supernova」のイントロなど、もう頭がおかしいんじゃ?と錯覚しそうなほどの絶叫を上げている。ところがこの日はノエルもテンションが高く、「Supersonic」の前では二人でほとんど漫才のような絡みをみせており、「Wonderwall」の後で曲順を間違えて紹介しようとしたリアムに突っ込みを入れるなど、とにかくよく喋る。それでいてリアムの声が最後まで保たれているのもこの日の大きな魅力。これが後のヨーロッパになるとリアムの声の調子にまで響いてしまうのですが、ここではあらゆる意味で絶好調なリアムが捉えられているのも素晴らしい。それだけにシェフィールド二日目こそ、97年ツアーを代表する音源の一つとしてCD化されるべきだったはず。このツアーならではの「Fade In-Out」と「All Around The World」という「BE HERE NOW」からの二大大曲をあしらったライブ後半でもリアムはキレッキレ。一方「Live Forever」から「It's Gettin' Better (Man!!)」にかけてノエルも喋ること。フィナーレの「Acquiesce」まで異様なまでのハイテンションさで駆け抜けたシェフィールド二日目を遂にリリース。みんな大好き97年ツアー! The Arena, Sheffield, UK 23rd September 1997 TRULY PERFECT SOUND Disc 1 (55:07) 01. Be Here Now 02. Stay Young 03. Stand By Me 04. Supersonic 05. Some Might 06. Roll With It 07. D'You Know What I Mean ? 08. Magic Pie 09. Don't Look Back In Anger Disc 2 (54:58) 01. Wonderwall 02. Live Forever 03. It's Gettin' Better (Man!!) 04. Champagne Supernova 05. Fade In-Out 06. All Around The World 07. Acquiesce Be Here Nowの2:20および曲間のカットは同日別録音「Recorder 2」で丁寧に補填 Liam Gallagher - lead vocals, tambourine Noel Gallagher - lead guitar, vocals Paul Arthurs - rhythm guitar Paul McGuigan - bass Alan White - drums, percussion

Oasis オアシス/UK 9.23.1997

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