THE HEARTBREAKERSを率いて全米TOP10ヒットを連発し、一大全盛のド真ん中にいた1982年のトム・ペティ。その現場を超・極上体験できる奇跡のオリジナル・マスターが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1982年12月12日ブライトン公演」。その超絶級オーディエンス録音です。本作最大のポイントはオーディエンスの常識を遙かに超える異様な高音質なのですが、まずはショウのポジション。この時期のトムと言えば、先日ご紹介した『MILWAUKEE 1983』も大好評を賜っておりますので、併せて当時のスケジュールから確かめてみましょう。 1982年・6月6日:PEACE SUNDAY COMMITTEE BENEFIT出演・9月1日-19日:北米#1(4公演)・11月1日:パリ公演《11月2日『LONG AFTER DARK』発売》・11月30日-12月21日:欧州(14公演)←★ココ★ 1983年・1月17日-4月25日:北米#2(57公演)←※MILWAUKEE 1983 ・6月1日-11日:北米#3(6公演) これが1982年/1983年のトム・ペティ。『MILWAUKEE 1983』は“LONG AFTER DARK TOUR”の北米録音でしたが、それに対して本作はイギリス編とも言える。「欧州」レッグ8公演目にあたるコンサートでした。その現場で記録された本作は、まさに「超々……」とズラズラ並べたくなる極上サウンド。何しろ、その素性が凄い。英国コレクター界で知らぬ者はいないという超重鎮テーパーの大元カセットを奇跡の入手。ダイレクトにデジタル化した銘品中の銘品なのです。とにかく、超極太&超タイト。空気感が透き通って……と言うより、空気感がない。ヘッドフォンで耳を澄ませてもホール鳴りが感じられず、距離感もスカスカ感も皆無。曲間で沸く喝采も(なぜか)極太の演奏音より遙か遙か彼方の囁き声レベルなのです。実際、録音した本人から提供されていなければ、これがオーディエンスとは到底信じられない。ここまでのサウンドは、そうそう出逢えるものではない。前述した『MILWAUKEE 1983』もシカゴの達人による名作でしたが、本作はさらに上を行ってしまう(あの名作をご存じない方には「さっきから何を言ってる?」と思われてしまうかも知れませんが、体験された方に「アレより凄いんですってば!」をお伝えなければならないのです)。まさに「まるでサウンドボード」、それもミックス卓から直結録音したようなド密着サウンドなのです。そんなド級のタイト・サウンドで描かれるのは、全盛の風を全身で浴びるようなフルショウ。80年代のトムと言えば、伝統の公式盤『PACK UP THE PLANTATION: LIVE!』も浮かびますが、まったく異なるセットなのです。ここでは比較しながら整理してみましょう。 SHELTER時代(6曲)・アメリカン・ガール:American Girl/Strangered in the Night(★)/Breakdown/Anything That's Rock 'n' Roll(★)・ユア・ゴナ・ゲット・イット!:Listen To Her Heart(★)/I Need to Know BACKSTREET/MCA時代(10曲)・破壊:Don't Do Me Like That/ Louisiana Rain(★)/Refugee・ハード・プロミス:A Thing About You(★)/A Woman in Love (It's Not Me)(★)/Kings Road(★)・ロング・アフター・ダーク:You Got Lucky/Change of Heart(★)/Straight Into Darkness(★)/A One Story Town(★) その他(5曲)・I'm in Love(★:ボビー・ウーマック)/You Ain't Goin' Nowhere(★:ボブ・ディラン)/Shout(★:THE ISLEY BROTHERS)/So You Want to Be a Rock 'n' Roll Star(THE BYRDS)/Route 66(ボビー・トゥループ) ※注:「★」印は公式盤『PACK UP THE PLANTATION: LIVE!』で聴けない曲。……と、このようになっています。公式作は幾つものツアーから構成された編集作品だけに違うのは当然ですが、同じツアーの『MILWAUKEE 1983』とも異なる。「Strangered in the Night」「Anything That's Rock 'n' Roll」「Louisiana Rain」といったオリジナルだけでなく、「Shout」以外のカバー曲は全部『MILWAUKEE 1983』でも聴けなかったレパートリーなのです。それにしても素晴らしい。素晴らしすぎるサウンドのライヴアルバムです。音色的にオフィシャル作品やサウンドボードとも趣が異なるのですが、だからと言って空間録音とはとても思えない。超リアルな現場感を宿らせつつ、「オーディエンス録音」の言葉から想像されるサウンドとは次元の異なるクオリティで全盛の名曲と熱演をパックした2枚組です。ネット他でも体験できない、本作だけの大元カセット・サウンド。「1982年12月12日ブライトン公演」の超絶級オーディエンス録音。英国の超有名テーパーの大元カセットからダイレクトにデジタル化した銘品で、超極太&超タイト。距離感もスカスカ感も皆無なら喝采も極太の演奏音より遙か遙か彼方の囁き声レベル。まるで卓直結サウンドボードのようなド密着感です。ショウは全盛期の勢いたっぷりで、伝統の公式盤『PACK UP THE PLANTATION: LIVE!』でも聴けない名曲が山盛り。「I'm in Love」「You Ain't Goin' Nowhere」等の激レアなカバー曲も美味しい新名盤です。 Live at Brighton Centre, Brighton, UK 12th December 1982 ULTIMATE SOUND(from Original Masters) Disc 1 (56:57) 1. American Girl 2. Listen to Her Heart 3. A Thing About You 4. You Got Lucky 5. I Need to Know 6. Don't Do Me Like That 7. I'm in Love 8. Change of Heart 9. Strangered in the Night 10. Straight Into Darkness 11. You Ain't Goin' Nowhere 12. Louisiana Rain 13. A One Story Town Disc 2 (51:56) 1. A Woman in Love (It's Not Me) 2. Kings Road 3. Breakdown 4. Refugee 5. Shout 6. So You Want to Be a Rock 'n' Roll Star 7. Anything That's Rock 'n' Roll 8. Route 66 Tom Petty - lead vocals, guitars Mike Campbell - guitars Howie Epstein - bass, backing vocals Benmont Tench - keyboards, backing vocals Stan Lynch - drums, backing vocals