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Rolling Stones ローリング・ストーンズ/OH,USA 1972 Upgrade

“Stones Touring Party”こと1972年のアメリカ・ツアーが後半に差し掛かった7月11日のアクロンはラバーボウルでの公演。こちらはCD時代になってから、その地名「アクロン」と共に知られるようになった音源です。このツアーでは多くなかったステレオ・オーディエンス録音にてミックの声を中心とした音像で演奏自体も近め…という優良音源だったのですが、当初はフィナーレ「Street Fighting Man」が未収録という不完全収録盤、あるいはステレオ録音がモノラルにダウングレードしてしまったりと、何かしら問題を抱えたままリリースされてしまい、音源本来の魅力や演奏の良さが伝わりませんでした。こうした不遇の状態がようやく解消されたのが、2012年になってネット上に現れたファースト・ジェネレーション・コピーのファイルでしょう。大なり小なりカセットコピーのジェネ落ちバージョンを元にしていた過去のアイテムとは比べ物にならないほどのアッパー感があり、この音源の魅力であるステレオ感もしっかり味わえるという優良コピー。それを元にしたCDが「RUBBER BOWL 1972」でした。これで決定版が遅まきながら登場…かと思いきや、元の音源がネット上に現れた段階で問題を抱えており、それらをおざなりにしたままという残念な結果になってしまいました。それは「All Down The Line」のイントロにおける音のダブり、もう一つがフィナーレ二曲の合間にライブと関係のない音が混入してしまったというもの。これらを見過ごしたせいで「RUBBER BOWL 1972」は決定版になり損ね、代わりに「TOURING PARTY VOL.3」がそれらの問題を解消した決定版に君臨したのでした。ところがこのファースト・ジェネレーション・コピー、もう一つの問題があったのです。それは1972年のアナログ・カセットによるオーディエンス録音だったにもかかわらず、ネット上に現れた段階でヒスノイズがほとんどなかったという。いくらファースト・ジェネレーションでもカセットであれば少なからずヒスノイズが入るのですが、そのレベルが極端に低い。これはネットに公開する前にイコライズが施されていたことを物語っていたのです。言い方は悪いですが、余計なおせっかいをしてくれていたものです。そこで今回のリリースですが、「RUBBER BOWL 1972」の大きな欠点であった二つの問題を修正するのは当然として、音源自体の音質を本来のアナログな状態へと戻すことに注視しています。2012年当時は既発盤と比べて圧倒的なアッパー感に耳を奪われていたものですが、今聞くと中域寄りで薄っぺらい音質が気になる。この点を解消すべく、今回のリリースに際して緻密なイコライズを施しました。これによって2012年バージョンにあったクリアーだが薄っぺらいという問題が解消され、代わりにアナログらしいウォーミー感が増すことに成功しました。そこに加えてステレオ感のある録音ですので、この辺りはヘッドフォンでたっぷりと感触を掴んでいただきたく思います。アメリカでのコンサート録音らしく周囲が騒がしくとも、それ以上に演奏の存在感が大きいバランスですので、なおさら今回の音質が映えるかと。実際に初めてストーンズがアクロンを訪れてくれたこともあり、オープニングの「Brown Sugar」やライブ後半「Bye Bye Johnny」以降などで盛り上がると手拍子が左右から広がって聞こえ、確かにステレオ録音であると実感されるでしょう。「Tumbling Dice」でステージ機材の不調からストーンズの音が途切れてしまうのは有名なハプニングですが、それに一喜一憂する周囲の反応もステレオだからこそリアルに伝わってくる。演奏のミスとは違う、72年ツアーの中においても珍場面でした。こうしたトラブルにもめげずストーンズの面々は絶好調。ミックの声が非常にくっきりとした輪郭で捉えられていることから、彼のロックンロール・ダイナマイト全開なシャウトが際立って聞こえます。それと同時にもう一人のミックであるテイラーのギターの好調ぶりも実に印象的。「Gimme Shelter」のソロで聞かせてくれるフレーズは間違いなく72年ツアーの中でも上位に属する名演ですし、フィナーレ「Street Fighting Man」でニッキー・ホプキンスのピアノと対決するかのような早弾きがまた壮絶。よってこの録音はアクロンで燃え上がる「Wミック」の炸裂ぶりをステレオで捉えてくれたドキュメントだとも呼べるでしょう。それでいて今回のアナログ感を活かした仕上がりは、これぞ「REVISITED」のタイトルに相応しいもの! (リマスター・メモ)★音質は位相修正のうえ、全面的にEQ修正。前回盤やDAC盤ではヒスはないが中域寄りで薄っぺらく耳当たりの悪いサウンドでしたので、中域と不足していた低域を中心にEQ補正してます。結果ヒスは増えてますが、元々アナログ録音なのに既発盤ではヒスなさ過ぎなのがおかしかったので、本来のアナログサウンド戻したマスタリングだと言えます。高域はむやみに上げてません。★前回盤での編集面の不具合も補修(ALL DOWN THE前の曲間ダブリとSFM出だしの無関係なノイズ削除の2箇所) Live at Rubber Bowl, Akron, Ohio, USA 11th July 1972 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(UPGRADE) (78:54) 01. Introduction 02. Brown Sugar 03. Bitch 04. Rocks Off 05. Gimme Shelter 06. Happy 07. Tumbling Dice 08. Love In Vain 09. Sweet Virginia 10. You Can't Always Get What You Want ★出だしクロスフェード★曲間の重複カット部はダブリを削除しノーカット復旧 11. All Down The Line 12. Midnight Rambler 13. Band Introductions 14. Bye Bye Johnny 15. Rip This Joint 16. Jumping Jack Flash 17. Street Fighting Man Mick Jagger - Vocals, Harmonica Keith Richards - Guitar, Vocals Mick Taylor - Guitar Bill Wyman - Bass Charlie Watts - Drums Nicky Hopkins - Piano Bobby Keys - Saxophone Jim Price - Trumpet, Trombone

Rolling Stones ローリング・ストーンズ/OH,USA 1972 Upgrade

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