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Pink Floyd ピンク・フロイド/Germany 2.20.1981 Upgrade

明らかにナチスを意識した「ハンマー親衛隊」や「In The Flesh」の人種差別風アジテーション、右翼的な「Run Like Hell」、そして「Waiting For The Worms」の歌詞などなど……様々なモチーフに「ドイツ」が刻まれていた物語作『ザ・ウォール』。恐らくは世界中でもっともビビッドに響いたであろう「西ドイツの壁」を極上体験できる最高傑作録音のアップグレード・マスターが新発掘されました。 【『ザ・ウォール』と縁の深い西ドイツの最高傑作】その最高傑作マスターが記録されたのは「1981年2月20日ドルトムント公演」。その超絶級オーディエンス録音です。コンセプト・アルバムの再現上演で歴史に名高い“THE WALL Tour 1980?1981”は、4都市限定で実現。本稿に目を留められる方には今さらとも思いますが、改めて全景をおさらいしておきましょう。1980年・2月7日-13日:ロサンゼルス(7公演)・2月24日-28日:ユニオンデール(5公演)8月4日-9日:ロンドン(6公演)1981年・2月13日-20日:ドルトムント(8公演)←★ココ★・6月13日-17日:ロンドン(5公演) これが世紀の物語ツアー“THE WALL Tour”の全体像。米国西海岸/東海岸、英国、西独……ロック・シーンの3大国を象徴する4都市で31公演が行われました。西ドイツの8公演はすべて“ヴェストファーレンハーレン”で実施され、本作はその最終日で記録されたわけです。また、見方を変えるとドイツは『ザ・ウォール』と最も縁の深い国とも言える。21世紀の“THE WALL LIVE Tour”で何度も再演されたのは当然として、1990年のベルリンの壁崩壊でも上演。3つの時代の『ザ・ウォール』が実現した唯一の国であり、本作はその“オリジナルTHE WALL Tour”版の最高傑作ともなるライヴアルバムなのです。 【過去最高峰を更新する1stジェネ・マスターが新発掘】さて、そんな西ドイツ編の最終日は以前から極上録音が残された事でも有名なのですが、本作はその歴史的名録音の最高峰を更新するもの。1stジェネ・マスターからダイレクトにデジタル化された銘品なのです。ここで、熱心なコレクターのかたなら「あれ?」となるかも知れません。実のところ、従来の最高峰盤『WESTPHALIAN WALL』も「1stジェネ」だったのですが、本作はあの名作とは別の新発掘マスター。昨今の“FLAT TRASFER”シリーズと同じルートでもたらされたもので、『WESTPHALIAN WALL』と同録音/同ジェネでありつつ、サウンドもアップグレードしているのです。たった一度のダビング精度が違ったのか、マスターの保管環境が良かったのか、あるいはデジタル・トランスファーの違いか……理由は分かりませんが、ともあれ「今までより音が良い」事だけは明らか。元から距離をまるで感じないサウンドボード的なダイレクト録音でしたが、本作はさらに芯がグイッと前に出てくる。これは恐らく、ホール鳴りの違い。従来と同じくうっすらと吸い込まれてはいるものの、従来マスターは籠もりや丸みになっていたのに対し、本作は鳴りの透明感が増しており、演奏音に艶っ艶な輝きを与えている。このアップグレードぶりは、オフィシャル作品の究極盤探しに似ている。ロックの名盤は「最高の音」を求められるのが宿命で、各国プレスLPや新素材CD、新技術マスタリング等々、あらゆる手法が試される。その結果、さまざまなパターンの高音質が実現するわけですが、最終的に優劣を決めるのは「どれだけ大元マスター・テープに近い音か」。本作が従来盤よりも優れているというのも、まさにこの観点。確実ではないので断言はしませんが、やはりアナログ段階での再生機の精度が違うのではないでしょうか。もう1つ、従来盤よりも優れているのは「Mother」。ここで録音漏れのカットがあるのですが、そこを別録音で補填されています。実は『WESTPHALIAN WALL』でも同じような補填が行われていたのですが、その精度は本作の方が上。従来盤の補填は約3秒でしたが、今回は5秒ほどになっています。アコギの弾き語りパートだけにもともと正確な拍が取りづらかったのですが、もちろん今回の方が精密です。引き裂かれた国だからこそ、一層シリアスに、より重く響いていた「西ドイツのザ・ウォール」。そのオリジナル版を最高峰クオリティで体験できる最高傑作です。単に「今までで一番良い音」という次元を超え、輝きまで放つサウンドで甦った大名盤。「1981年2月20日ドルトムント公演」の超絶級オーディエンス録音。歴史的名録音の1stジェネ・マスターからダイレクトにデジタル化された過去最高峰を更新する新名盤。従来の最良盤『WESTPHALIAN WALL』も1stジェネでしたが、マスターの保管環境が良かったのか、トランスファー精度の違いか……ともあれ今までより芯がグイッと前に出てくる。鳴りに籠もりや丸みがなく透明感が増しており、演奏音に艶っ艶な輝きを与えているのです。輝きまで放つサウンドで甦った「西ドイツのザ・ウォール」をフル体験できる最高傑作アルバムです。既作『WESTPHALIAN WALL』より長く収録、音質も優れています。Live at Westfalenhalle, Dortmund, West Germany 20th February 1981 TRULY PERFECT SOUND(UPGRADE) Disc 1 (57:42) 1. MC Intro 2. In The Flesh? 3. The Thin Ice 4. Another Brick In The Wall Part 1 5. The Happiest Days Of Our Lives 6. Another Brick In The Wall Part 2 7. Mother 8. Goodbye Blue Sky 9. Empty Spaces 10. What Shall We Do Now? 11. Young Lust 12. One Of My Turns 13. Don't Leave Me Now 14. Another Brick In The Wall - Part 3 15. The Last Few Bricks 16. Goodbye Cruel World Disc 2 (54:29) 1. Hey You 2. Is There Anybody Out There? 3. Nobody Home 4. Vera 5. Bring The Boys Back Home 6. Comfortably Numb 7. The Show Must Go On 8. MC Intro 9. In The Flesh 10. Roger's MC 11. Run Like Hell 12. Waiting For The Worms 13. Stop 14. The Trial 15. Outside The Wall

Pink Floyd ピンク・フロイド/Germany 2.20.1981 Upgrade

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