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Dio ディオ/Aichi,Japan 1997

ロニー・ジェイムズ・ディオ率いるDIOが、1987年の「JAPAN AID」以来10年ぶりに行った'97年のジャパンツアーより、5月8日の名古屋・ボトムライン公演が、完全初登場となる極上クオリティのオーディエンス録音でリリースです!DIOがトレイシー・Gを迎えた2作目のアルバム「ANGRY MACHINES」は、旧来のヘヴィメタル・ハードロック人気が後退してラウドなサウンドが流行した当時を反映し、前作「STRANGE HIGHWAYS」以上に現代的なヘヴィロック路線が貫かれていました。凶悪な歪みを備えたトレイシーのギターに、BLACK SABBATH時代でも無かったほど怒り狂うロニーのヴォーカルなど、細かく聴き返していけば随所で興味深い発見のある内容でしたが、ロニーに'80年代的な楽曲を期待するファンとのギャップは埋め難く、アルバムへの評価とセールスは苦戦を余儀なくされました。'96年11月から始まったワールドツアーは、アメリカにおけるショウの回数こそ多かったものの、ヨーロッパツアーは短めで、会場規模も前回よりもコンパクトになっていました。DIOにとってはまさに逆風と言える状況でしたが、それでも5月7日から11日にかけては全4公演からなる久しぶりのジャパンツアーが実現しました。本作ではその2日目に当たる名古屋公演の模様を、トレーダー間にも一切出回っていないオリジナル・マスターよりダイレクトに音盤化しています!ステージとオーディエンスの近さ、演奏と熱気が一体となって渦巻く極上のムードは、オープニングからライヴハウスならではの雰囲気を感じさせます。イン トロで高まった緊張と期待感が、独特のグルーヴを持つ「Jesus, Mary, And The Holy Ghost」で弾けるショウの幕開けは、この時期特有の面白さがあります。続く「Straight Through The Heart」は、トレイシーのギターとロニーの歌唱が'80年代とは異なるヘヴィな解釈で迫り、こちらも素晴らしい空気を味わわせます。ヘヴィな音響でありながら音が潰れる事はなく、幅広いレンジとはっきりとした見通し、最高の分離感で捉えられた演奏は絶品の一言。オープニングから最後 まで通して聴いても、聴き手は何らのストレスも覚える事はありません。序盤の「Straight Through The Heart」・「Don't Talk To Strangers」・「Holy Diver」という1st収録曲3連発ではラリー・デニソンのベースラインも克明に聴き取れ、そのサウンドはまるでライン音源をミックスしたような満点の聴き応えです!トレイシーのプレイはこれまでのヴィヴィアン・キャンベルやクレイグ・ゴールディといった前任者達と一線を画するアプローチですが、これが「Stand Up And Shout」や「The Last In Line」といったDIOクラシックにおいて、トレイシー時代の唯一無二といえる異彩を放ちます。しかし基本的なセットリストやその内容、ロニーのパ フォーマンスは'80年代にも劣らない優れたもので、「Heaven And Hell」・「Mob Rules」といったSABBATHナンバーは、むしろトレイシーのプレイがヴィヴィアンやクレイグよりもマッチして聴こえます。「ANGRY MACHINES」からは「Double Monday」・「Hunter Of The Heart」がセットインしていますが、これらもアルバムのような味気なさは感じません。むしろロニーやヴィニー・アピスらの血の通ったパフォーマンスが、そしてポジティヴなオーディエンスの姿勢が、楽曲の魅力をボトムアップしているようにすら思えます。この'97年ライヴの聴き所は、DIOとしてはこのツアーのみの演奏となった「Mistreated」です。ここでは糸引くような粘り気のあるトレイシーのプレイが狂おしいまでの情念を描き出し、ロニーの歌唱にも負けない存在感を主張しています。中盤にインクルードされた「Catch The Rainbow」も陰影を感じさせるアレンジが秀逸で、誰もが聴き逃せないハイライトになっています。ライヴの後半は「Rainbow In The Dark」や「Man On The Silver Mountain」(もちろん「Long Live Rock 'n' Roll」もフィーチャー!)・「We Rock」などロニーのクラシックナンバーが連発され、ライヴを最高のピークで締めくくります。約100分のライヴはそれだけで充分なボリュームですが、 素晴らしい音質と演奏は聴き手を虜にし、「彼らのライヴもっと聴きたい」と思わせるに違いありません。「ANGRY MACHINES」への芳しくない評価に加えて、公式ライヴ「DIO'S INFERNO」が存在する事から、この'97年のライヴ音源は以前から種類が乏しく、特に来日公演の音源は(10年ぶりの来日だったと言うのに!)登場しているアイテムは限られていました。本音源は同時期でも最高級のオーディエンス・ソースとして、不遇の'97年ライヴに再評価という脚光を浴びせるアイ テムになるでしょう。Live at Bottom Line, Nagoya, Japan 8th May 1997 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 1. Opening 2. Jesus, Mary, And The Holy Ghost 3. Straight Through The Heart 4. Don't Talk To Strangers 5. Holy Diver 6. Drums Solo 7. Heaven And Hell 8. Double Monday 9. Stand Up And Shout 10. Hunter Of The Heart Disc 2 1. Mistreated(incl. Catch The Rainbow) 2. Guitar Solo 3. Mistreated (reprise) 4. The Last In Line 5. Rainbow In The Dark 6. Mob Rules 7. Man On The Silver Mountain 8. We Rock Ronnie James Dio - Vocals Tracy G - Guitars Larry Dennison - Bass Vinny Appice - Drums Scott Warren - Keyboards

Dio ディオ/Aichi,Japan 1997

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