19年の時を超え、日本に戻ってきてくれた2002年の再結成ROXY MUSIC。その熱い現場をリアル体験できる新発掘オリジナル録音がリリース決定です。そんな本作に吹き込まれているのは「2002年9月9日:東京国際フォーラム公演(9.11同時多発テロの2日前ですね)」の初公開オーディエンス録音です。本作は何より貴重なROXY MUSICのライヴアルバムなわけですが、視点を少し変えてみるとブライアン・フェリーのソロと定点観測ができるレア・アイテムでもある。その意味をご説明するためにも、2年連続で実現したROXY MUSIC/ソロの来日スケジュールを併せて確認してみましょう。2001年:ROXY MUSIC ・9月7日:東京国際フォーラム・9月8日:東京国際フォーラム・9月9日:東京国際フォーラム ←★本作★ 2002年:ブライアン・フェリー(ソロ)・11月30日:東京国際フォーラム・12月2日:大阪厚生年金会館 ←※TOKYO 2002 これが2001年・2002年に行われたフェリーの来日公演。どちらも東京公演は国際フォーラムで、両方に参加された方も多いのではないでしょうか。実は、本作を録音したテーパーもその1人。フェリーの傑作ライヴアルバム『TOKYO 2002』が通常リリースとなりますが、本作と同会場・同録音家コレクションの姉妹作なのです。実際、この2作はサウンドの個性も似ている。やや距離があり、少し厚めのホール鳴りが演奏にダイナミズムとムードを与えている。もちろん、ボワボワ・ボケボケでは意味がありませんが、ポイントは芯の力強さ。厚めの鳴りのド真ん中を真っ直ぐに貫くために距離によるスカスカ感が相殺され、ロックらしいスケール感を演出してくれるのです。しかも、単にパワー押しなサウンドではない。鳴りから突き抜ける高音は綺麗に手元まで伸び、重低音のピークもビビったりしない。そのダイナミック・サウンドで描かれるのは、公式盤『LIVE』を現場体験するようなフルショウ。最後に、セットの整理もしておきましょう。初期クラシックス(11曲) ・ロキシー・ミュージック:Re-Make/Re-Model/Ladytron・フォー・ユア・プレジャー:In Every Dream Home A Heartache/Editions of You/Do The Strand/For Your Pleasure・ストランデッド:Street Life/A Song For Europe・カントリー・ライフ:Out Of The Blue ・サイレン:Both Ends Burning/Love Is the Drug 再結成後(8曲)・マニフェスト:Dance Away・フレッシュ・アンド・ブラッド:My Only Love/Oh Yeah・アヴァロン:While My Heart Is Still Beating/Tara/More Than This/Avalon・その他:Jealous Guy 来年はフェリー初来日から45周年。その長い間にソロ/ROXY MUSICで9回のジャパン・ツアーが実現しましたが、2年連続で立て続けに来日したのは2001年/2002年だけでした。そんな両ツアーを同会場・同録音家(ついでに最終日同士)で定点観測できる世界的にも貴重な姉妹作です。もちろん、ROXY MUSICにしか興味のない方、ソロだけのファンの方には個別で十二分に素晴らしいライヴアルバムです(のでカップリングにはしません)。1本1本が聴き応えたっぷりで、2本揃えればオーディエンス録音だけの贅沢な聴き比べも可能なライヴアルバム。 Live at Tokyo International Forum, Tokyo, Japan 9th September 2001 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) Disc 1(50:55) 1. Intro 2. Re-Make/Re-Model 3. Street Life 4. Ladytron 5. While My Heart Is Still Beating 6. Out of the Blue 7. A Song for Europe 8. My Only Love 9. In Every Dream Home a Heartache 10. Oh Yeah Disc 2(53:33) 1. Both Ends Burning 2. Tara 3. More Than This 4. Avalon 5. Dance Away 6. Jealous Guy 7. Editions of You 8. Love Is the Drug 9. Do the Strand 10. For Your Pleasure Bryan Ferry (vo) Phil Manzanera (g) Andy Mackay (sax,oboe) Paul Thompson (ds) + Chris Spedding (g) Colin Good (key) Zev Katz (b) Lucy Wilkins (vl) Julia Thornton (per) Sarah Brown (b.vo)