大代表作『ESCAPE』で二度の来日を果たした1982年のJOURNEY。彼ら初の日本武道館公演を伝えるオリジナルが新発掘。絶頂の輝きを2CDで登場です。そんな本作に記録されているのは、もちろん「1982年4月16日:日本武道館」公演。その極上オーディエンス録音です。『ESCAPE』時代の来日公演と言えば、先日大好評を博した『TOKYO 1981 1ST NIGHT』も記憶に新しいところですが、本作はそれとは異なる9ヶ月後の再来日。まずは一気にスケールアップした来日スケジュールから振り返ってみましょう。・4月9日:福岡サンパレスホール・4月11日:京都会館・4月12日:大阪フェスティバルホール ・4月13日:大阪府立体育館・4月14日:名古屋市公会堂・4月16日:日本武道館 ←★本作★・4月17日:横浜文化体育 以上、全7公演。前年は東名阪だけだった公演地に福岡・京都・横浜が加わり、東京も厚生年金会館から格上げ。現在までに彼らは6回の日本武道館公演を行っていますが、この日がその最初でもありました。そんな記念碑となる現場を伝えてくれるのは、まさに極上のオーディエンス録音。当店では同じショウを『BUDOKAN 1982』でレポートした事もありますが、本作は完全に別録音。本作が初公開となるマスターなのですが、とにかくクオリティが衝撃的。わりと間近な手拍子が起きる曲もあるのですが、それを上から抑え込んで制圧するような演奏音が極太でド密着。特にスティーヴ・ペリーのヴォーカルはクッキリ・ハッキリと力強く、歌詞の一語どころか一音節に込められたニュアンスまで克明に感じられる。実際のポジションまで伝わっていないものの、音のイメージは最前列でペリーとタッチしているかのような間近感なのです(実際には武道館なので最前列でも届かないのですが)。さらに美味しいのがセパレート感。ペリーの歌声が極太に迫りつつ、そこに重なるコーラスも絡み合っても混ざらない。1人ひとりの歌声が1本の糸のようにピンと張っており、それぞれのラインが綾取りのように立体物を形づくっていく。もちろん、ヴォーカルやコーラスはあくまでも分かりやすい例にすぎず、ギターやドラム、キーボードなど、楽器群も2つひとつが同じようにくっきりとした輪郭を描いている。ヘッドフォンで耳を澄ませればホール鳴りの成分も感じ取れはするものの、それがボケや滲みにならず、むしろキリッとしたエッジを演出している希有なる名録音なのです。そんな鮮やかサウンドで描かれるのは、同じ“ESCAPE Tour”でありながら『TOKYO 1981 1ST NIGHT』とは様変わりしたフルショウ。セット的には公式作『LIVE IN HOUSTON 1981』が一番近いものの、それでも同じではない。比較しながら整理してみましょう。エスケイプ(9曲) ・Escape/Still They Ride(★)/Open Arms/Mother, Father/Who's Crying Now/Dead or Alive/Don't Stop Believin'/Stone In Love/Keep On Runnin’ その他クラシックス(9曲)・インフィニティ:Lights/Wheel In The Sky・エヴォリューション:Lovin' You Is Easy(★)/ Lovin', Touchin', Squeezin'・ディパーチャー:Line Of Fire/Where Were You/Any Way You Want It・ライヴ・エナジー:The Party's Over (Hopelessly in Love)/Dixie Highway(★)※注:「★」印は公式作『LIVE IN HOUSTON 1981』では聴けない曲。……と、このようになっています。何よりも最大の特徴は全世界を席巻していた『ESCAPE』ナンバーの大盤振る舞い。『TOKYO 1981 1ST NIGHT』ではアルバム発売直後という事もあって「Don't Stop Believin’」や「Open Arms」をやらない激レア・セットだったわけですが、再来日では一転。「Lay It Down」以外のアルバム全曲を披露し、ショウの半分を占めるほどの大攻勢となっているのです。もちろん、それ以外のクラシックスも美味しい。「Lovin' You Is Easy」は1982年を最後に演奏されなくなる曲ですし、レアな『CAPTURED』の2曲や『DEPARTURE』の「Line Of Fire」「Where Were You」も20年近く封印されるレパートリー。翌年の『FRONTIERS』によって更なるヒット・パレードとなっていくわけですが、本作はその直前。大成功の手応えと自信を存分に振りまきつつ、そこはかとなく挑戦者の薫りも残しているのがたまらなく良い案配だったりするのです。一回りも二回りもスケールアップして再来日を果たしてくれたJOURNEY。そのハイライト公演を極上クオリティでフル体験できる驚異の新発掘です。サウンドボードのように力強く、FM放送のように美しく、それでいて客録だけの洋楽ブームの現実感まで素晴らしい。そんなサウンドで「ESCAPEほとんど全曲」という美味しすぎるライヴアルバム。「1982年4月16日:日本武道館」公演の極上オーディエンス録音。とにかく芯が極太でド密着な新発掘のオリジナル録音です。特にスティーヴ・ペリーのヴォーカルはクッキリ・ハッキリと力強く、歌詞の一語どころか一音節に込められたニュアンスまで克明に感じられる。まるで最前列でペリーとタッチしているかのような間近感で、『ESCAPE』から「Lay It Down」以外のアルバム全曲を演奏し、公式作『LIVE IN HOUSTON 1981』では聴けない「Still They Ride」「Lovin' You Is Easy」「Dixie Highway」まで披露するフルショウを体験できます。Live at Budokan, Tokyo, Japan 16th April 1982TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) *New Master!! Disc 1 (58:32) 1. Announcement 2. Intro. 3. Escape 4. Line of Fire 5. Lights 6. Still They Ride 7. The Party's Over (Hopelessly in Love) 8. Lovin' You Is Easy 9. Open Arms 10. Mother, Father 11. Keyboard Solo 12. Who's Crying Now 13. Where Were You 14. Drum Solo 15. Dead or Alive Disc 2 (46:49) 1. Don't Stop Believin' 2. Stone in Love 3. Keep On Runnin' 4. Guitar Solo #1 5. Wheel in the Sky 5. Guitar Solo #2 7. Lovin', Touchin', Squeezin' 8. Any Way You Want It 9. Dixie Highway Steve Perry - Vocal Neal Schon - Guitar, Vocal Jonathan Cain - Keyboards, Vocal Ross Vallory - Bass, Vocal Steve Smith - Drums