2021年7月、スタンダード・ジャズの名曲を中心としたセットリストでフランスで開催されているジャズ・イン・マルシアックに出演しファンの間で大きな話題となったライブの模様をフランスの国立公共ラジオ局「France Musique」にて放送されたライブ音源を真空うパックし誰が聴いてもオフィシャル盤と間違えるクオリティーでここに登場しました。当初、本ライブはウェブ・ストリーミングで放送されましたが後にFMサテライト・ラジオでも放送されたとのことで今回リリースされた本タイトルでは音の良いラジオ放送の音源を収録しています。さて、話題となった当日のセットリストですが1曲目、2曲目とウォーミングアップ的にポール・マッカトニー作「グレイト・ディ」、そしてメルドー作「モー・ホンク」。そして本公演中ベスト・パフォーマンスと言われたモンク作「スウィート・アンド・ラブリー」をお聴き頂けます。ブルージーな楽曲ながらメルドーの美旋律が際立ったアレンジに仕上がっておりラリー・グレナディアのリード・パートも含め10分以上に及ぶ大作となります。また、現代ブラジルが誇る巨匠、シコ・ブアルキの名曲「Valsa Brasileira」をメロディアスなアレンジで奏でています。そしてビートルズの楽曲を挟みこちらもベスト・パフォーマンスと呼び声も高いモンクの「スキッピー」が小気味よいスウィンギーなタッチで演奏されています。前半戦の7曲を聴くだけでも元が取れる素晴らしい内容となっています。さて、後半はホギー・カーマイケルの名曲「あなたのそばに」でスタート。スタンダードとなっているこの楽曲ですが最近ではノラ・ジョーンズもアルバムに収録しています。更にアメリカが生んだ最大のソング・ライターであるコール・ポーターの名曲「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」までもが演奏されておりナント、12分を超えるバージョンとなっています。スタンダードの名曲はまだまだ続きジミー・ヴァン・ヒューゼン作でビル・エヴァンス等のレジェンズもやってる「ヒアーズ・ザット・レイニー・デイ」、そして本ライブの大トリを飾るのはシンガー・ソングライター、トニーニョ・オルタ作「Aquelas Coisas Todas」となりメルドーのピアノが夏に相応しいサンバ調のリズムで会場を盛り上げてた様子が伝わる名ライブ・バージョンをご堪能して頂けます。スタンダードの名曲に特化した本ライブはメルドー・ファンには末永く愛聴盤になることでしょう。尚、ディスク21曲目に僅かながらノイズが生じる箇所がありますがこれはマスター音源に起因するものです。ライブ・アット・ジャズ・イン・マルシアック、フランス 07/27. 2021 Disc 1 1.Great Day (paul mccartney) 2.Moe Honk (brad mehldau) 3.Sweet And Lovely(thelonious monk) 4.Brad Mehldau Announcement 5.Valsa Brasileira(chico buarque) 6.And I Love Her(lennon/mccartney) 7.Skippy(thelonious monk) Disc 2 1.The Nearness Of You(hoagy carmichael/ned washington) 2.In The Still Of The Night(cole porter) 3.Here's That Rainy Day(jimmy van heusen) 4.Aquelas Coisas Todas(toninho horta) ブラッド・メルドー(p) ラリー・グレナディア(b) ジェフ・バラード(dr)