名盤『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』やビッグセット『AUSTRALIAN TOUR 2004』と、傑作連発でコレクターの注目を集めた“A REALITY TOUR”のオセアニア・レッグ。そのシメを飾るに相応しい、極上の4枚組が登場です。そんな本作に収められているのは同会場の2連続公演。「2004年2月26日+27日メルボルン公演」のド級オーディエンス録音です。本作もセット物ですが、『AUSTRALIAN TOUR 2004』も3公演セットと大作でした。まずは、当時の日程から三部作のポジションを確かめてみましょう。オセアニア・レッグ・2月14日:ウェリントン公演・2月17日『AUSTRALIAN TOUR 2004(ブリスベン)』 ・2月20日『AUSTRALIAN TOUR 2004(シドニー)』・2月21日:『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』・2月23日『AUSTRALIAN TOUR 2004』・2月26日:メルボルン公演 ←★本作DISC 1-2★・2月27日:メルボルン公演 ←★本作DISC 3-4★・3月1日:パース公演 アジア・レッグ・3月4日:シンガポール公演・3月8日ー11日:日本(3公演)・3月14日:香港公演これがボウイ最後のオセアニア/アジア・レッグ。『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』『AUSTRALIAN TOUR 2004』の2作で4公演の固め撃ちだったわけですが、本作のメルボルン2公演はその直後。まさに連続した続編アルバムなのです。そして、サウンドも続編と呼ぶに相応しい。さすがに頂点作である『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』には一歩及ば……なくない。驚いたことに、本作の2公演はあのプレス傑作を向こうに回してもまったく遜色のない極上録音なのです。スッキリと透き通った空気感はクリスタル・クリアに晴れ渡り、そのド真ん中を貫く芯にはまったく距離感なしのド密着。アンサンブルも綺麗にセパレートして1音1音が輪郭までクッキリと切り立ち、ボウイの歌声は歌詞の一語一語どころか一音節のニュアンスや息づかいまで耳元に直接流し込まれるのです。さらに衝撃的なのは、そのサウンドが2公演丸ごと貫かれていること。これまでの前2作と同じく研究家コレクションからご提供頂いた名作揃いではあるのですが、恐らく会場も大きな要因となっているのでしょう。何しろ、現場となった“ロッド・レーバー・アリーナ”は全豪オープンのセンターコートでも有名な、あの会場。上空に大きく開いた天井に音が解放され、音の籠もりも回り込みも発生しない。PAの出音をダイレクトに拾っているのが肌で実感できるのです。そんな超ダイレクト・サウンドで描かれるのは、三部作でも最強となるバラエティ豊かな2公演。恐らく、本稿に目を留められる方なら『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』も体験されていると思いますので、ここで比較しながら整理してみましょう。2公演の固定曲・70年代:The Man Who Sold the World/Life on Mars?/Five Years/Ziggy Stardust/Hang On to Yourself/All the Young Dudes/Rebel Rebel/“Heroes"・80年代/90年代:Ashes to Ashes/Under Pressure/China Girl/I'm Afraid of Americans・2000年代;Cactus/Sunday/Heathen (The Rays)(★)/Looking for Water/New Killer Star/Try Some Buy Some(★)/Pablo Picasso(★)初日(DISC 1-2)だけの曲・60年代/70年代:White Light/White Heat/Quicksand/Suffragette City(★)/Starman(★)/Panic in Detroit(★)/Fame・90年代/2000年代:Hallo Spaceboy/Slip Away(★)/Days/The Loneliest Guy/Reality(★)2日目(DISC 3-4)だけの曲・70年代/80年代:Changes(★)/Always Crashing in the Same Car(★)/Be my Wife(★)/Breaking Glass(★)/Sound and Vision(★)/Fashion(★)/Let's Dance(★)・2000年代:I've Been Waiting for You(★)/Never Get Old(★)※注:「★」印は『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』で聴けない曲。……と、このようになっています。初日(DISC 1-2)も2日目(DISC 3-4)も別の意味で超お得。まず初日(DISC 1-2)ですが、こちらは曲数が膨大。前2作では1公園につき23-26曲ほどだったのですが、この日は大量30曲に及ぶ。『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』で披露された全曲を網羅し、その上に7曲も増量しているのです。そして、代わっての2日目(DISC 3-4)も28曲と多く、しかも相当数入れ替えられている。上記をご覧の通り、初日に演奏しなかったレパートリーが9曲も取り上げられているのですが、これ全部が『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』でも聴けなかった。つまり、本作の2公演だけで39曲・58テイクも披露され、そのうち17曲が『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』と被っていないのです。とにもかくにも驚きのサウンドとショウ内容です。『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』より劣っている点と言えば、曲によって大きめに手拍子を拾っていることくらい。それも好みによっては美点ですし、曲によっては優劣が逆にもなる。そんなプレス級サウンドで膨大な名曲が楽しめてしまう脅威の4枚組なのです。本当なら本作の方を永久保存すべきだったのかも知れない……聴けば聴くほどそんな迷いまで深まってくる超大作。「2004年2月26日+27日メルボルン公演」の極上オーディエンス録音セット。スッキリと透き通った空気感はクリスタル・クリアに晴れ渡り、そのド真ん中を貫く芯にはまったく距離感なしのド密着。アンサンブルも綺麗にセパレートして1音1音が輪郭までクッキリと切り立ち、ボウイの歌声は歌詞の一語一語どころか一音節のニュアンスや息づかいまで耳元に直接流し込まれる。『SYDNEY 2004 2ND NIGHT』にも負けないクオリティながら、そこでは聴けない名曲も山盛り。2連続公演の全39曲・58テイクをたっぷり丸ごと極上体験できる超大作です。驚異的超高音質!!!プレスで出し直して欲しいと切に感じる最高音質盤。内容も含め、全てが極上!!これはお勧め。 Rod Laver Arena, Melbourne, Australia 26th & 27th February 2004 ULTIMATE SOUND★超高音質です。 Disc 1(79:52) 1. Intro 2. Rebel Rebel 3. New Killer Star 4. Fame 5. Cactus 6. Reality 7. All the Young Dudes 8. China Girl 9. Hang On To Yourself 10. The Loneliest Guy 11. The Man Who Sold the World 12. Pablo Picasso 13. Hallo Spaceboy 14. Sunday 15. Heathen (The Rays) 16. band Introductions 17. Under Pressure 18. Life on Mars? Disc 2(69:29) 1. Slip Away 2. Looking for Water 3. Starman 4. Quicksand 5. Days 6. White Light/White Heat 7. Ashes to Ashes 8. Panic in Detroit 9. I'm Afraid of Americans 10. "Heroes" 11. Try Some, Buy Some 12. Five Years 13. Suffragette City 14. Ziggy Stardust Rod Laver Arena, Melbourne, Australia 27th February 2004 Disc 3(76:05) 1. Intro 2. Rebel Rebel 3. New Killer Star 4. Fashion 5. Cactus 6. I've Been Waiting For You 7. All The Young Dudes 8. China Girl 9. The Man Who Sold The World 10. Pablo Picasso 11. Sound and Vision 12. Always Crashing In The Same Car 13. Breaking Glass 14. Be My Wife 15. Let's Dance 16. Sunday 17. Heathen (The Rays) Disc 4(59:34) 1. Silly Twaddle & Band Introductions 2. Under Pressure 3. Life On Mars 4. Looking For Water 5. Changes 6. Ashes To Ashes 7. I'm Afraid Of Americans 8. “Heroes" 9. Never Get Old 10. Try Some, Buy Some 11. Five Years 12. Hang On To Yourself 13. Ziggy Stardust