イアン・ギラン時代の最長・最強サウンドボード・ライヴがブラッシュアップ。史上最高峰クオリティで永久保存決定です!その最高傑作に刻まれているのは「1983年11月4日ウースター公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。『BORN AGAIN』時代のライヴ・サウンドボードと言えば、デラックス・エディションで公式化されたレディング・フェスティバルや当店の名作『EUROLINES』もお馴染み。ギラン時代は特別中の特別ですので、ここでサウンドボード状況を整理しておきましょう。・8月27日:レディング・フェス公演(8曲:公式)・9月26日:ベーブリンゲン公演(3曲:EUROLINES)・9月30日:パリ公演(10曲:EUROLINES)・11月4日:ウースター公演(10曲:★本作★)※注:曲数は、SEテープや各人のソロを省略しています。以上の全4種類。他にもマイム映像などがありますが、現在までに発見されたサウンドボードで録音はこれで全部です。この中でベストなのがウースター公演SBD。曲数ですとパリ公演と並んでいるように見えますが、収録時間はウースター公演の方が23分以上長い。しかも、サウンドが段違い。何しろ、RKOラジオネットワークの名物番組“CAPTURED LIVE”で放送され、収録もミックスも完全オフィシャル級。実際に公式化されたレディング・フェスティバルSBDと比較しても、長さ/サウンドの両面で圧倒しているのです。それだけの伝説サウンドボードだけに当時から無数の既発群を生んできた定番中の大定番なのですが、本作はその最高峰を極めるもの。ベストとして知られるプレFMマスターを磨き直したものなのです。実のところ、一口に「プレFM」と言っても種類があります。例えば、ここ数年は放送原盤LP起こしが新たに公開されて話題となりましたが、その内容は極めてお粗末。トランスファーが未熟なのか、そもそもの盤質が悪かったのか、あるいはその両方か。原因はともあれ、ノイズも歪みも激しく、誤魔化そうとしたのか上げすぎた音圧でボロボロになっている有様でした。もちろん、本作はそんな駄目マスターとは無縁。従来からベストの太鼓判が押されてきたもの。当店では『CAPTURED ALIVE』や『THE LEGENDARY MASTERS 1983(の一部)』としてお馴染みの最高峰マスターを細心マスタリングで磨き直したものなのです。そして、そのブラッシュアップ作業を担ったのが「GRAF ZEPPELIN」。以前からヴィンテージ録音のマスタリングに定評があり、最近ではPINK FLOYDやオジーの諸作も大好評を博しています。BLACK SABBATHなら先日リリースされた『THE MANOR TAPE 1983: 2021 TRANSFER』も記憶に新しいところです。実際、本作と『THE MANOR TAPE 1983』と同時にマスタリング。当初は2枚組にする案もありました。しかし、そうならなかったのにも理由があります。それは「本作の音が良すぎた」から。本稿に目を留められた方なら『THE MANOR TAPE 1983』も体験されていると思いますが、あの新名盤は従来とは激しく異なるスーパーナチュラル・サウンド。完成に至っていないデモ・カセットだからこそスタジオ内の楽器の鳴りまで記録されており、トランスファーの精度によって大きくアップグレードしたわけです。ところが、本作はラジオ放送用のFMサウンドボード。大元からラジオ局RKOラジオネットワークによって丁寧にミックスさせ、家庭用オーディオに適したサウンドに作り込まれている。そのため、この音源をリマスターするのはオフィシャル作品を磨くようなものであり、精度を上げてもアップグレード幅は『THE MANOR TAPE 1983』ほど大きくなりようがない。結果として「スーパーナチュラルなデモ」と「完全オフィシャル風のライヴ」は相容れず、2枚組には適さなかったのです(その点、前回盤『THE LEGENDARY MASTERS 1983』はデモも公式風サウンドを目指していたため2枚組にピッタリでした)。ゴチャゴチャといろいろ書いてしまいましたが、本作が「GRAF ZEPPELIN」マスタリングによって「てっぺんのその上」「現在もっとも音の良いギラン時代ライヴ」には違いない。各帯域ごとに変えていくノイズ処理、極わずかな乱れも見逃さないピッチ補正、1/1000秒まで徹底した位相調整などなど。1つひとつは聞き分けられないほど細かな作業を繰り返し、「塵も積もれば山となる」精神で磨き込まれた精度は、かつてないものなのです。そんな精密サウンドで描かれるのは、ギラン時代を象徴するライヴ。良い機会でもありますので、ここで各サウンドボードのポジションもまとめて整理しておきましょう。1983年《8月7日『BORN AGAIN』発売》・8月18日ー28日:欧州#1(7公演)←※公式レディング・9月13日ー10月3日:欧州#2(15公演)←※EUROLINES・10月17日ー11月30日:北米#1(32公演)←★ココ ★1984年・1月25日ー3月4日:北米#2(25公演)《4月27日:DEEP PURPLE再結成》これがサバス史の重力特異点“BORN AGAIN Tour”の全体像。本作のウースター公演は「北米#1」の13公演目にあたるコンサートでした。そして、この「北米#1」がギラン時代でも充実期。もちろん1公演ずつ調子は異なるので一概には言えないのですが、総じて「北米#1」は場数を踏んだ事でギランもサバスのショウに馴染んできた。ツアー冒頭のように歌詞も覚えられず苦闘しているわけでもなく、最終盤「北米#2」のように声域の合わないロニー時代の曲増えてしまうわけでもない。一番オイシイ時期のライヴなのです。そして、そんな本作最大のポイントは貴重な『BORN AGAIN』ナンバーと、ギラン色に染め変えられたクラシックス。最後に公式レディングSBDと比較しながら整理しておきましょう。オジー時代(5曲)・黒い安息日:Black Sabbath・パラノイド:War Pigs/Iron Man/Paranoid・マスター・オブ・リアリティ:Children Of The Grave(★)悪魔の落とし子(3曲)・Hot Line/Zero The Hero/Digital Bitch その他(2曲)・へヴン&ヘル:Heaven And Hell(★)・ディープ・パープル:Smoke On The Water ※注:「★」印は公式デラックス・エディションのレディング・フェスティバルSBDでは聴けない曲。時代を経るほどにカルト的な人気を高めてきたギラン時代のBLACK SABBATH。その本領はライヴにこそありました。本作は、歴代クラシックスまでも『BORN AGAIN』カラーに染めていったライヴをオフィシャル超えクオリティで味わえる永遠のサウンドボード・アルバムなのです。その最高峰マスターを執念のマスタリングで磨き込んだ頂点の中の頂点。「1983年11月4日ウースター公演」の公式級ステレオ・サウンドボード録音。イアン・ギラン時代の最長・最高音質サウンドボードとして知られる名放送ですが、本作はその最高峰を極める1枚。RKOラジオネットワークのプレFMマスターからデジタル化されたベスト・マスターを「GRAF ZEPPELIN」による緻密ママスタリングで磨き上げたもの。公式化されたレディング・フェスティバルSBDでも聴けなかったギラン版「Children Of The Grave」「Heaven And Hell」もオフィシャル超えの頂点サウンドで楽しめます。リマスター・メモ 終演後のDJパート右chでDCオフセットがありましたので修正。Live at The Centrum, Worcester, MA, USA 4th November 1983 STEREO SBD (77:05) 1. DJ Intro. 2. Supertzar 3. Children Of The Grave 4. Hot Line 5. War Pigs 6. Stonehenge/Iron Man 7. The Dark/Zero The Hero 8. Heaven And Hell 9. Guitar Solo 10. Digital Bitch 11. Black Sabbath 12. Smoke On The Water 13. Paranoid/Heaven And Hell(reprise) 14. DJ Outro. Ian Gillan - Vocals Tony Iommi - Guitar Geezer Butler - Bass Bev Bevan - Drums Geoff Nicholls - Keyboards STEREO SOUNDBOARD RECORDING