SCORPIONSの「STING IN THE TAIL」リリースに伴うワールド・ツアーより、超高音質音源を2公演分カップリングした、2010年ライヴの決定盤が登場です。3月18日にロシア・モスクワでウォームアップギグを行ったSCORPIONSは、4月22日のチェコ・オストラヴァ公演から本格的な2010年ツアーに突入し、6月12日のドイツ・レックリングハウゼン公演までをヨーロッパツアー1stレッグとして消化しました。その後は北米に舞台を移して、6月26日のカナダ・モントリオール公演から8月21日のイリノイ州シカゴ公演まで34公演を、さらに9月4日から24日までは南米ツアーを12公演を行いました。10月2日のトルコ・イスタンブル公演からはヨーロッパツアーの2ndレッグに入り、11月27日のドイツ・ドルトムント公演で終了するまで14公演を披露しました。 どのライヴもバンドの熱意とオーディエンスの盛り上がりは素晴らしく、このアルバムをもって彼らがバンド活動を終了するのが本当に惜しくなる内容でした。本作はこの熱気あふれるワールドツアーから、6月9日のギリシャ・パトラス公演を公式級のサウンドボード音源で、さらに11月12日のマンハイム公演は「これが本当にオーディエンス録音!?」と誰もが耳を疑う、究極音質の録音でパッケージしています。 ツアー前半と後半のハイライトをパックしたことで、このタイトルさえあればライヴで演奏された曲の殆どをカバーできる、文字通りの2010年ツアー決定盤です!ディスク1&2へ収録されたギリシャ・パトラス公演はヨーロッパツアー1stレッグの19公演目にあたります。ギリシャ・ツアーの3日目に収録された本パトラス公演のライン録音は、このままオフィシャル・リリースも可能なほどに完璧なサウンドです。太く手応え有る音像で録音されたヴォーカル・楽器音の聴き応えと分離感は言うまでもなく、会場の空気感と歓声に至るまで、全てが最良かつ絶妙のバランスで収録されており、あらゆる意味でベストなミックスになっています。オープニングを飾る「Sting In The Tail」からその高音質・高品位なライヴは全ての聴き手を唸らせること間違いなしで、「Make It Real」や「Tease Me Please Me」「Big City Nights」といったお約束のナンバーも、より魅力的にファンの耳と心を惹き付けてくれます。さらにここではツアー前半のみ演奏され、USツアー以降ではセット落ちしてしまった楽曲がふんだんに盛り込まれ、それぞれが聴き所の一つになっています。 特にウリ・ジョン・ロート時代の定番曲「We'll Burn The Sky」は名演で、盛り上がる観客とともに聴き手も大いに満足できるポイントでしょう。 さらにバラードタイムでは名曲「Always Somewhere」に加えて新曲「The Good Die Young」も素晴らしい情感で、全てのファンを魅了するでしょう。 またライヴ後半では前作「HUMANITY: HOUR I」でも白眉の存在感を示したハードでキャッチーなロックナンバー「321」が演奏されており、緩急のつけ具合も言うことなしです。「Send Me An Angel」の前ではクラウスがロニー・ジェイムズ・ディオを偲んでの感動的なMCを行い、ディオに捧げられた同曲の前後に会場からは大きな「ディオ・コール」と合唱が巻き起こります。ここはライヴの大きな聴き所と言えるでしょう。ショウエンドの「Wind Of Change」・「Rock You Like A Hurricane」に至るまで約2時間、超高音質ステレオ・サウンドボード録音が聴き手の皆さんをSCORPIONSワールドへ誘うことでしょう。そしてディスク3&4では、アメリカ、南米ツアーを経てのヨーロッパレグ2ndより、13公演目(そして2度目のドイツ・ツアー初日)にあたる11月12日のマンハイム公演を2時間に渡って完全収録しています。とにかくこの音源は、いかなるライン録音をも凌駕する怒涛の超パーフェクト・オーディエンス録音が実現したことが特徴で、大袈裟でも何でもなく「奇跡的レベルのスーパーサウンド」で収録されています。先のディープパープルのドイツ公演(「BLACK BLOOD」および「ROGERS BIRTHDAY PARTY 2010」)も聴き手を唖然とさせる別格音質で収録されていましたが、正直に言って「未だかつてこれ程の高音質録音は聴いて事がない」と感じるほどです。(最近のドイツのテーパーの底力に脱帽!)1曲目の「Sting In The Tail」を聴いて、これをオーディエンス録音と感じる人はいないのではないでしょうか。 サウンドが一体となって飛び出してくるPAアウトのサウンドの優位性からか、ライン録音以上にバンドの自然なグルーヴ感を、ダイレクトかつリアルに体感することができます。ある意味ディスク1&2のパトラス公演以上に、ライヴでの演奏を本質とするSCORPIONSを満喫できる音源だと言えるでしょう!基本的なセットリストの骨格は共通していますが、アメリカツアーで「より80年代的」なアプローチへと切り替えられ、同じ年のツアーでもパトラス公演とはライヴの印象が異なり、飽きることなく演奏を聴き込むことができます。残念ながら「We'll Burn The Sky」や「The Good Die Young」はセット落ちしましたが、代わりに「Loving You Sunday Morning」や「Dynamite」といった、’80年代黄金期の彼らにとって欠かせない楽曲がセットインし、ファンがストレートにイメージするパワフルなバンド像を提供しています。特に前半で畳み掛けるように演奏される「Bad Boys Running Wild」、「The Zoo」、「Coast To Coast」の流れはもう圧巻で、聴き手の誰もがノックアウトされてしまうでしょう!ショウを重ねてライヴの流れが洗練されているのも聴き所で、強烈なパンチの後には瑞々しいメロディが聴き手を包みます。新作からの「The Best Is Yet To Come」では大合唱するオーディエンスがナチュラルな感動を味わわせ、ここから「Send Me An Angel」・「Holiday」・「Wind Of Change」と4曲続く絶品のバラード群は、まさにSCORPIONSの真骨頂です。(英語のMCの途中に登場するドイツ語のMCが聞けるのもドイツ公演ならでは。)録音ならでは。)しかし聴けば聴くほどクラウスのボーカルは素晴らしいの一言です。高域の伸びだけでなく、例えようがないほどの豊かな声量とコントロール力は、今もって彼が世界最高のハードロック・ボーカリストであることを認識させてくれます。過去の名曲をフィーチャーしたジェイムズ・コタックのドラムソロが終わると、彼の「Get Your Sting and Blackout!」というシャウトと共に「Blackout」がスタートし、ライヴの興奮はいよいよピークに達します。 ルドルフ・シェンカーが切り刻むカミソリのようなカッティングは、衰えるどころかいよいよパワー・鋭さを増しているようで、文字通り耳へ突き刺さるようなプレイには圧倒されてしまいます。ここまで全編通して聴いても未だ信じられないのが本作の音質です! いかに直近の録音とはいえ、本当にこれがオーディエンス録音なのでしょうか? 音質だけでなく音の安定感・見通し・バランスなどその全てがパーフェクトな空前絶後の音質にはただ呆気にとられるばかりです。日本公演の録音でも、ここまで優れたものはちょっと聴き覚えがありません。ショウエンドに名盤「BLACKOUT」の最後を飾る「When The Smoke Is Going Down」が演奏され、熱くなり切った気持ちと身体をクールダウンし、ほのかで後引く情感とともにクロージングを迎えます。 この感動と滾るようなエネルギーを一体何に例えればよいのでしょうか?SCORPIONSは彼らが新曲で歌うとおり「ベストの瞬間はまだ来ていない」のかも知れないと思わされます!さらに本作には嬉しいボーナストラックが続きます。同年USツアーより、最終日となった8月21日のシカゴ公演から「Another Piece Of Meat」と「No One Like You」を追加収録しています。前者では何とマイケル・シェンカーが、さらに後者では同年のM.S.G.アメリカツアーにドラマーとして参加したカーマイン・アピスがそれぞれゲスト参加しており、どちらもファン必聴のテイクになっています。サウンドボード録音とオーディエンス録音のカップリングながら、ぱっと聴いた時には区別が付かないほど最上級の音質で録音されているため、セットとしての統一感も申し分ありません。 どちらもオフィシャル級のスーパーサウンドで収録された本作は、マティアス加入後のライヴ名盤「WORLD WIDE LIVE」の2010年版といっても差し支えないでしょう!近年のSCORPIONSコレクターズ・アイテムで、ここまで凄いタイトルはなかなか見かけません。 Pampeloponissiako Stadium, Patras, Greece 9th June 2010 STEREO SBD SAP Arena, Mannheim, Germany 12th November 2010 TRULY PERFECT SOUND Live at Pampeloponissiako Stadium, Patras, Greece 9th June 2010 Disc 1 1. Introduction 2. Sting In The Tail 3. Make It Real 4. Bad Boys Running Wild 5. Is There Anybody There? 6. The Zoo 7. Coast To Coast 8. We'll Burn The Sky 9. The Best Is Yet To Come 10. Always Somewhere 11. Send Me An Angel 12. Holiday 13. The Good Die Young Disc 2 1. Raised On Rock 2. Tease Me Please Me 3. 321 4. Kottak Attack 5. Blackout 6. Six String Sting 7. Big City Nights 8. Still Loving You 9. Wind Of Change 10. Rock You Like A Hurricane STEREO SOUNDBOARD RECORDING Live at SAP Arena, Mannheim, Germany 12th November 2010 Disc 3 1. Introduction 2. Sting In The Tail 3. Make It Real 4. Bad Boys Running Wild 5. The Zoo 6. Coast To Coast 7. Loving You Sunday Morning 8. The Best Is Yet To Come 9. Send Me An Angel 10. Holiday 11. Wind Of Change 12. Raised On Rock Disc 4 1. Tease Me Please Me 2. Dynamite 3. Kottak Attack 4. Blackout 5. Six String Sting 6. Big City Nights 7. Still Loving You 8. Rock You Like A Hurricane 9. When The Smoke Is Going Down Bonus Tracks Live at Rosemont Theater, Chicago, IL. USA 21st August 2010 10. Another Piece Of Meat (With Michael Schenker) 11. No One Like You (With Carmine Appice) Klaus Meine - Vocal Rudolf Schenker - Guitar Matthias Jabs - Guitar Pavel Maciwoda - Bass James Kottak - Drums