当時ジャズ/フュージョン界の最高峰ギタリストの名を欲しいままにしていたメセニーと、若手ナンバー・ワン・ピアニストとして注目を浴びていたメルドーの才能溢れる天才二人の夢の共演デュオ作「メセニー・メルドー」が2006年にリリースされ大絶賛を博した後、翌年2007年には再び二人の名義で、今回はメルドー・レギュラー・トリオのベーシストのラリー・グラナディアとドラマーのジェフ・バラッドも加わりタイトルもズバリ「カルテット」を発表。その傑作に伴い行われたアルバムと同じカルテットによる2007年初の米国ツアーより、3月のデンバー・パラマウント・シアター公演を高音質ステレオ・サウンドにて完全収録した2枚組が登場!最初にメセニーとメルドーの二人だけのデュオに始まり、3曲目からはカルテットでの演奏に突入。いきなり先の「カルテット」の冒頭を飾るメセニー/メルドー共作による「ア・ナイト・アウェイ」を披露。フルアコによる流麗なギターを奏でるメセニーと華麗なテクニックを誇るメルドーが早くも全開し、メセニー作のやはり「カルテット」収録の「サイレント・ムーヴィー」などを挟み、このカルテットの本領を発揮するアップ・テンポな「リング・オブ・ライフ」を演奏。チック・コリアも惚れたテクニシャン、ジェフの変拍子超絶ドラムスとラリーのべースが複雑に絡み合い、さらに複雑なメルドーのピアノが加わりながらも早いテンポが一糸乱れず、素晴らしいテクニックでソロを切り込むメセニーに、左右の指が其々別の意思を持って乱舞するメルドーの度肝を抜くプレイには感嘆するしかありません!後半は、メセニーの"ピカソ"をフューチャーした壮大な「ザ・サウンド・オブ・ウォーター」や、「カルテット」収録の「トワーズ・ザ・ライト」など、メセニーがピカソのみならずギター・シンセなど様々なギターに持ち替えて大活躍。その後、今公演のハイライトと言える、個人的にも大々好きなブラジルが世界に誇る偉大なるシンガー・ソングライターのミルトン・ナシメントを代表する名曲「VERA CRUZ」を、オリジナルの明るいブラジリアン・リズムともの悲しい胸を打つメロディーの対比も鮮やかな雰囲気を残しつつもこのカルテットならではのスリリングな名演奏を聴かせてくれる。このナンバーに於ける其々が徐々にヒートアップしていくメルドー〜メセニー、そしてジェフと続く圧巻のソロ・プレイは見事としか言いようがありません! そして1曲を挟みラストは再びメセニーとメルドーのデュオで、まるでクラシックのコンサートを聴いいているような壮大で幻想的な「メイク・ピース」で穏やかに幕を閉じていく!Live at Paramount Theater,Denver March.17.2007 Pat Metheny - G Brad Mehldau - Key Larry Grenadier - B Jeff Ballard - DS Disc 1 1. Unrequited 2. Annie's Bittersweet Cake 3. A Night Away 4. Number 77 5. Silent Movie 6. Ring of Life Disc 2 1. The Sound of Water 2. Towards the Light 3. Vera Cruz 4. Bachelors ? 5. Make Peace