これは凄い。何という衝撃。こんな記録が40年以上も眠っていたとは……。そんな本作の主役は、1978年に初来日を果たしたフランク・マリノ&MAHOGANY RUSH。その現場を伝えるオリジナル録音がまさかの全世界初公開です!そんな本作に刻まれているのは「1978年12月8日:後楽園ホール公演」。その極上オーディエンス録音です。2021年に音楽活動から引退したマリノのキャリアで来日公演が実現したのは1978年の一度だけ。その模様は『EASTERN ANTHEM』としてもアーカイヴしておりますが、本作は別公演。まずは、日本洋楽史の記念碑的とも言うべき来日スケジュールから振り返ってみましょう。・12月4日:後楽園ホール ←★本作★・12月5日『EASTERN ANTHEM: OSAKA 1978』・12月8日:中野サンプラザ 以上、全3公演。これまで実際に聴くことができたのは大阪公演だけで、初日となる後楽園ホール公演は本作が史上初のライヴアルバムなのです。その貴重度だけでも目眩がするのですが、そんな思い入れも一瞬で吹き飛ばすほど強烈なのがサウンド。とにかくクリアで端正、そして力強い。サウンドボードと間違えるようなド密着感とはちょっと違うのですが、クリアな空気感を貫く鮮やかな演奏音は間違えたくなる。録音家本人から譲られたオリジナル・マスターだけにダビング痕などあろうはずもなく、透き通った空気感を貫く演奏音はディテールまでクッキリ。特に素晴らしいのは、やはりギター。ちょっとしたカッティングのニュアンスもハッキリとしていれば、ワウも踏み込み具合が目に浮かぶほど克明なのです。しかも、美しい。パワートリオのアンサンブルがすべてを圧倒するほど力強く描かれているのですが、その一方でどれほどパワフルに鳴ろうともまったくビビらず、艶々としている。3人の間に存在する無音は深みがしっかりと効いており、三者三様に暴れる演奏が荒縄3本が絡むが如くクッキリ。重なり合っても決して混じらない見事なサウンドなのです。そんな極上サウンドで描かれるのは、オフィシャル伝統盤『LIVE』の来日公演版……いや、かの公式名盤さえ凌駕するフルショウ。当日は機材トラブルがあったのか大幅(40分以上)に開演が遅れ、そのせいで予定されていたアンコール「A New Rock & Roll」が省略されたのですが、それでも約89分たっぷりと演奏している。ここでその内容も整理しておきましょう。公式盤『ライヴ』と被る曲・オリジナル:The Answer/Dragonfly/Talkin' 'Bout A Feelin'/Electric Reflections Of War/The World Anthem・カバー:I'm A King Bee(スリム・ハーポ)/Johnny B. Goode(チャック・ベリー)/Who Do You Love(ボ・ディドリー)/Purple Haze(ジミ・ヘンドリックス)その他・Down Down Down/Strange Universe/Poppy ……と、このようになっています。大幅増量された曲数ボリュームさることながら、LP片面ずつという収録制限から解放された奔放なインプロヴィゼーションが爆裂。「I'm A King Bee」「Strange Universe」「Poppy」と10分以上の大熱演が次から次へと繰り出される。もちろん、全盛時代のマリノが単にダラダラと長く演奏しているわけがない。長尺を活かしてメンバー同士が自在にフレーズを交わし合い、アンサンブルがグイグイと醸成。演奏の熱気が客席まで沸き立たせ、その喝采がステージにフィードバックして更なるエネルギーを引き出していく。本作は、そんな音楽の会話感までリアルで克明に描ききっているのです。そんな初登場マスターだけでお腹いっぱいなのですが、本作には更に美味しいボーナスも追加収録しています。それは、MAHOGANY RUSH来日時に収録されたTV番組“The POP”。番組用のスタジオ・ライヴ3曲「I'm A King Bee」「The World Anthem」「Johnny B. Goode」が放送されたのですが、そのサウンドボード音声も収録しているのです。これも単なるかさ増しではありません。本編オーディエンス録音と同じテーパーが秘蔵していたエアチェック・マスターでして、もちろんダビング痕なしの最高峰版です。内容的にも素晴らしく、曲間には通訳がステージに登場してインタビューする構成も時代感満点です(メンバー紹介やギターを弾き始めた年齢など、他愛のない内容がまた70年代らしさ爆発です)。さらに加えて驚くのは、正真正銘のサウンドボード録音を続けて聴いても本編の「後楽園オーディエンス」がまったく負けていない事。このボーナス3曲がお宝なだけでなく、期せずして本編の凄味まで浮き彫りにしているのです。これまで誰も聴くことの出来なかった初来日の初日。その幻のステージを極上サウンドで甦らせた奇跡の新発掘マスターです。こんな記録がポッと現れるのですから、オーディエンス録音は止められない。客席文化の奥深さにさえ身震いしてしまう日本洋楽史の秘宝。初来日の初日「1978年12月8日:後楽園ホール公演」の極上オーディエンス録音。初日の録音は全世界初になるのですが、その貴重度以上なのがサウンド。とにかくクリアで端正、そして力強い。透き通った空気感を貫く演奏音はディテールまでクッキリ。特に素晴らしいのは、やはりギター。ちょっとしたカッティングのニュアンスもハッキリとしていれば、ワウも踏み込み具合が目に浮かぶほど克明です。貴重なTV出演サウンドボードもボーナス収録し、オフィシャル伝統盤『LIVE』を拡張したようなフルショウを極上体験できる。正真正銘の文化遺産アルバムです。Live at Korakuen Hall, Tokyo, Japan 4th December 1978 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)★高音質です・初登場。 Disc 1 (54:02) 1. Intro 2. The Answer 3. Down Down Down 4. Dragonfly 5. I'm A King Bee 6. Strange Universe 7. Poppy Disc 2 (50:48) 1. Johnny B. Goode / Who Do You Love 2. Talkin' 'Bout A Feelin' 3. Electric Reflections Of War 4. Drums Solo 5. World Anthem 6. Purple Haze The POP TV Live Performance In Tokyo Program 1 7. Intro 8. I'm A King Bee 9. Interview 10. World Anthem 11. Outro Program 2 12. Intro 13. Johnny B. Goode 14. Outro Frank Marino - Guitar, Vocal Paul Harwood - Bass, Vocal Jimmy Ayoub - Drum