ピュア・スラッシュのカリスマ盤であるWHIPLASHの『POWER AND PAIN』を手掛けたスゴ腕ドラマー:トニー・スカグリオン。彼を幻の2代目ドラマーとして迎えたSLAYERのサウンドボード&絶景映像セットが登場です。そんな本作に収められているのは、栄光の“REIGN IN BLOOD Tour”の4公演。「1987年2月19日コーパス・クリスティ公演/2月28日ソルトレイク・シティ公演」のフル・サウンドボード2公演と、「1987年1月27日トロント公演/2月9日クリーヴランド公演」の超絶景オーディエンス・ショットです。本作最大のポイントは「ハンパではないクオリティ」と「スカグリオン入りSLAYER」であること。スカグリオン参加がいつだったのかは意外と知られていませんので、ここで当時のスケジュールから紐解いてみましょう。1986年・2月1日ー3月10日:北米#1(3公演)・8月12日:ニューヨーク公演《10月7日『REIGN IN BLOOD』発売》・10月17日ー12月7日:北米#2(30公演)《デイヴ・ロンバード脱退→トニー・スカグリオン参加》1987年・1月22日ー3月10日:北米#3(24公演) ←★ココ★《デイヴ・ロンバード復帰》・4月10日+11日:ブルックリン(2公演)・4月17日ー5月20日:欧州(26公演)・6月5日:ロサンゼルス公演《12月『SOUTH OF HEAVEN』制作開始》これが歴史的大名盤『REIGN IN BLOOD』時代のSLAYER。細かいステージを省略しますとツアーは大きく「北米#2」「北米#3」「欧州」の3レッグ。そのうち、スカグリオンがドラマーを務めたのは「北米#3」の24公演だけでした。本作は、そのレアな時期に残されたサウンドボード録音と映像を最高峰クオリティでコンプリートできる3枚組なのです。それでは、ライヴアルバムと映像を個別にご紹介していきましょう。【DISC 1/2:フル・サウンドボード2公演】そんな本作のメインとなるのは、2公演分のフル・サウンドボード。公式作品を残さなかったスカグリオン時代の「オフィシャル代わり」となるものです。まずDISC 1に収録されているのは「2月19日コーパス・クリスティ公演(北米#3の16公演目)」はギフト盤で人気となった録音ですが、本作はその後に発掘されたアップグレード・マスターを使用。片チャンネルに問題があった「Postmortem」もシームレスに美しい。スカグリオン時代の云々をヌキにしても「REIGN IN BLOODツアーNo.1」の最有力候補となるサウンドボード・アルバムなのです。また、DISC 2の「2月28日ソルトレイク・シティ公演(21公演目)」サウンドボードも過去最高峰。録音自体は以前からコレクターには知られていましたが、ヒスノイズを被ったサウンドは今ひとつで、ピッチもメチャクチャなら「Epidemic」にも欠けがありました。よくオーディエンス録音を褒める際に「下手なサウンドボードより良い」という言葉が使われますが、その「下手なSBD」の典型だったのです。しかし、本作は違う。近年発掘されたアップグレード・マスターを使用。「At Dawn They Sleep」で(一瞬の)欠けもあるので、さすがにツアー王座候補のDISC 1には及びませんが、まるで従来とは生まれ変わったクリア・サウンドでフルショウが楽しめるのです。それでは、ここで最高峰サウンドボードで楽しめる“REIGN IN BLOOD Tour”のフル・セットもチェックしておきましょう。レイン・イン・ブラッド(8曲・16テイク)・Raining Blood/Reborn(★)/Postmortem(★)/Criminally Insane(★)/Angel Of Death/Epidemic(★)/Altar Of Sacrifice/Jesus Saves その他(4曲・7テイク)・ショウ・ノー・マーシー:Die By The Sword/Evil Has No Boundaries(★)・ヘル・アウェイツ:Necrophiliac(★)/At Dawn They Sleep(ソルトレイク・シティのみ)※注:「★」印は公式『DECADE OF AGGRESSION』では聴けない曲。【DISC 3:超強力オーディエンス・ショット2種】フル・サウンドボード2公演でも十分にお腹いっぱいなのですが、スカグリオン時代には「超」付きの極上映像が2本も残されている。こちらはショウの半分ほどなのですが、やはりスカグリオン云々をヌキにして「REIGN IN BLOODツアーを観るならコレ!」と言われるほどのオーディエンス・ショット。DISC 3には、その2映像をカップリングしています。DISC 3前半は「1月27日トロント公演(4公演目)」で、ステージ中央を真正面に見すえつつ、遮蔽物ゼロで見つめた傑作映像。あらゆる見どころを遮蔽物ゼロでズームしまくる映像も凄いのですが、音声も強烈。実は極上の別録音がシンクロされているのですが、これがDISC 1-2のサウンドボードにも負けないからびっくり。これでフルショウだったら、永久保存プレス化されたのは間違いありません。最後のDISC 3後半は、さすがに残り物……ではないから凄い。「2月9日クリーヴランド公演(13公演目)」で撮影されたインパクト最強の衝撃映像なのです。そのインパクトとは「超・間近」。ステージ左側の最前付近から撮影されており、ジェフ・ハンネマンの表情も指先もギター弦まで超くっきり・はっきり。ところどころで前列の頭も映り込むのでプロショットと間違えはしませんが、そのドアップぶりは完全にプロショットの1アングル。マニア間では「ハンネマン・ショット」とさえ呼ばれているほどなのです(もちろん、ジェフ越しではあるものの、トム・アラヤやケリー・キングもかなり大写しで楽しめる。スカグリオンはほとんど見えないのが残念!)。最後に、そんな極上ショット2種で観られるセットも整理しておきましょう レイン・イン・ブラッド(8曲・10テイク)・Criminally Insane/Angel Of Death/Epidemic(2テイク)/Altar Of Sacrifice/Jesus Saves/Necrophobic(*:2テイク)/Reborn/Postmortem その他(4曲・5テイク)・ショウ・ノー・マーシー:Black Magic(*)・ハウンティング・ザ・チャペル:Chemical Warfare(*:2テイク)/Captor Of Sin(*)・ヘル・アウェイツ:Hell Awaits(*)※注:「*」印はDISC 1-2のサウンドボード音源では聴けない曲。WHIPLASHの『POWER AND PAIN』がスラッシュの魅力を体現したカリスマ盤たり得たのも、スカグリオンがいたからこそ。本作は、その突撃ドラミングを得て爆走するSLAYERの「オフィシャル代わり」を務める超決定盤です。そして、実はスカグリオンを抜きにしても、“REIGN IN BLOOD Tour”最高峰セットでもある3枚組。幻ドラマー:トニー・スカグリオン入りのSLAYERの決定盤セット。「1987年2月19日コーパス・クリスティ公演/2月28日ソルトレイク・シティ公演」のフル・サウンドボード2公演と、「1987年1月27日トロント公演/2月9日クリーヴランド公演」の超絶景オーディエンス・ショットです。2公演分のフルSBDはアップグレード・マスターを細心マスタリングで磨き込んだ最高峰盤で、スカグリオン時代の公式代わりとなるもの。AUD映像2公演は遮蔽物ゼロの超絶景(トロント)とプロショット級の超アップ映像(クリーヴランド)。いずれもスカグリオン云々の貴重度をヌキにしても“REIGN IN BLOOD Tour”最高峰となる極上セットです。 Massey Hall, Toronto, ON, Canada 27th January 1987 AMAZING-SHOT Cleveland Music Hall, Cleveland, OH, USA 9th February 1987 AMAZING-SHOT Memorial Coliseum, Corpus Christi, TX, USA 19th February 1987 SBD Salt Lake Palace, Salt Lake City, UT, USA 28th February 1987 SBD Disc 1 (39:45) Memorial Coliseum, Corpus Christi, TX, USA 19th February 1987 1. Raining Blood 2. Reborn 3. Die By The Sword 4. Necrophiliac 5. Postmortem 6. Criminally Insane 7. Angel Of Death 8. Epidemic 9. Altar Of Sacrifice 10. Jesus Saves 11. Evil Has No Boundaries 12. Raining Blood (reprise) SOUNDBOARD RECORDING Disc 2 (45:45) Salt Lake Palace, Salt Lake City, UT, USA 28th February 1987 1. Raining Blood 2. Reborn 3. Die By The Sword 4. Necrophiliac 5. Postmortem 6. Criminally Insane 7. At Dawn They Sleep 8. Angel Of Death 9. Epidemic 10. Altar Of Sacrifice 11. Jesus Saves 12. Evil Has No Boundaries 13. Raining Blood (reprise) SOUNDBOARD RECORDING Disc 3: DVD(61:40) Massey Hall, Toronto, ON, Canada 27th January 1987 1. Criminally Insane 2. Chemical Warfare 3. Angel Of Death 4. Epidemic 5. Altar Of Sacrifice 6. Jesus Saves 7. Necrophobic Cleveland Music Hall, Cleveland, OH, USA 9th February 1987 8. Necrophobic 9. Captor Of Sin 10. Reborn 11. Black Magic 12. Postmortem 13. Epidemic 14. Hell Awaits 15. Chemical Warfare COLOUR NTSC Approx.62min. Tom Araya - Vocals, Bass Jeff Hanneman - Guitar Kerry King - Guitar Tony Scaglione - Drums