『幻想飛行』で全世界に衝撃を振りまいたデビュー当時のBOSTON。大好評を賜った『CLEVELAND 1976』と共に初期サウンドボード三部作を成す大傑作がアップグレード。「GRAF ZEPPELIN」による細密マスタリング・サウンドCDで2作同時リリース決定です。三部作の第二弾にあたる本作に刻まれているのは「1976年12月18日フィラデルフィア公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。冒頭で「サウンドボード三部作」と書きましたが、それぞれどんなポジションになるのか。デビュー時代の活動全景から俯瞰してみましょう。1976年・8月10日:北米#1a(1公演)《8月25日『幻想飛行』発売》・8月27日+28日:北米#1b(2公演)・9月26日ー12月18日:北米#2(55公演)←★ココ★ 1977年・2月1日ー5月25日:北米#3(90公演)←※LONG BEACH 1977 これが1976年/1977年のBOSTON。本作のフィラデルフィア公演は「北米#2」の最終公演であり、1976年最後のショウでもありました。これは先日リリースされた『CLEVELAND 1976』の約3ヶ月後であり、同時リリースとなる『LONG BEACH 1977』の約3ヶ月前。まさに三部作のド真ん中となる中編のサウンドボード・アルバムなのです。そんな本作のクオリティは極上の銘品。『CLEVELAND 1976』がオフィシャル作品風に整ったサウンドボードでしたが、本作はどちらかというと卓直結系。後からミックスして整えたような感じがなく、丸出しの芯が生々しい。ミックスも家庭用オーディオでコンサート会場を再現するというよりは、楽器のヴァイヴを無加工のまま真空パックしたような感じです。そして、本作はそんなリアル・サウンドボードの最高峰更新盤でもある。実のところ、以前から知られているサウンドボードであり、15年ほど前に出た既発『LOOK AHEAD』も「オフィシャル級」と呼ばれました。本作も同じサウンドボードではあるものの、マスター鮮度が格段に向上。ケタ違いにナチュラルで美しいアップグレード盤なのです。その大きな違いは、高音の伸び。『LOOK AHEAD』を初めとする既発群は流通の過程のどこかでデジタル圧縮を経たのか、高音にmp3のようなシャリシャリ感がありました。ところが、今回も使用されたマスターにはその歪みがない。高音も削られず、綺麗に伸びるナチュラル・マスターなのです。もちろん、本作はそのナチュラル・サウンドを「GRAF ZEPPELIN」が細密マスタリング。いつものように極々微細なピッチ・位相ズレも補整され、帯域ごとに整えられた最高峰サウンドでCD化されているのです。そんな最高峰サウンドで甦ったのは場数を踏み、ライヴバンドとして急速に成長しつつあった黎明のフルショウ。この日はJAMES GANGと共にFOGHATの前座であり、約1時間の持ち時間に名曲を濃縮している。その濃度も確かめておきましょう。幻想飛行(6曲)・Rock & Roll Band/More Than A Feeling/Peace Of Mind/Something About You/Smokin'/Foreplay/Long Time その他(3曲)・Shattered Images (Help Me)/Television Politician/Don't Be Afraid ……と、このようになっています。大名盤『幻想飛行』から「Hitch A Ride」「Let Me Take You Home Tonight」以外の全曲が披露され、アルバム未収録の貴重曲「Shattered Images (Help Me)」「Television Politician」も美味しい。そして何より、演奏の練度が上がっている。『CLEVELAND 1976』ではアルバム世界の再現に注力するような堅さも感じられましたが、本作では50公演以上を重ねた自信がしっかりと根付き、生演奏ならではのダイナミズムが生まれているのです。実のところ、本作は初期サウンドボード三部作でも一番曲数が少ないのですが、その一方でアップグレードぶりでは一番。既発に馴染んでいる方ほど新鮮に感じられる1枚でしょう。トム・ショルツのレコーディング・プロジェクトから、ライヴ・ユニットへ。急速に進化していったBOSTONの生演奏を脳みそに直接流し込んでくれるサウンドボード・アルバムの超傑作。(リマスター・メモ)既発とは枝葉違いのマスターをリマスター。既発よりもアナログぽい自然な質感がポイント。元素材時点で既発よりも自然な質感が良いので、それを生かす方向で、 むやみなEQ処理は音圧上げはせず、ほぼ音量調整と位相修正程度に留めています。「1976年12月18日フィラデルフィア公演」のステレオ・サウンドボード録音。丸出しの芯も生々しい卓直結系サウンドボードで、楽器のヴァイヴを無加工のまま真空パックされている。しかも、本作はその最高峰更新盤。既発のような高音のシャリシャリ感のないナチュラル・マスターを「GRAF ZEPPELIN」が細密マスタリング。貴重曲「Shattered Images (Help Me)」「Television Politician」も美味しいフルショウが脳みそに流し込まれる新名盤です。Live at Spectrum, Philadelphia, PA, USA 18th December 1976 STEREO SBD(UPGRADE) (55:40) 01. Introduction 02. Rock And Roll Band 03. Shattered Images (Help Me) 04. More Than A Feeling 05. Peace Of Mind 06. Something About You 07. Smokin' 08. Guitar Solo 09. Foreplay 10. Long Time 11. Television Politician 12. Don't Be Afraid STEREO SOUNDBOARD RECORDING Tom Scholz - Guitars, Keyboards Brad Delp - Lead Vocals Barry Goudreau - Guitar, Vocals Fran Sheehan - Bass, Vocals John Hashain - Drums