RAINBOWが「ON STAGE」リリース後に行った1977年ヨーロッパツアーは、9月25日のスウェーデン・ストックホルム公演よりスタートして、10月27日に行われたフランス・パリ公演まで約1ヶ月間・全23公演が行われました。そのうち8公演目に当たる10月4日のオランダ・ハーグ公演は以前から高いクオリティのオーディエンス録音が知られています。今回はそのハーグ公演が、海外テーパーより提供された最上級マスターをダイレクト使用、既発の同日音源全てを凌駕するCD2枚組となってリリース決定です!本音源はハーグ公演の最高峰と位置づけるにふさわしく、RAINBOWの'77年ライヴを代表するオーディエンス・ソースのひとつとして、ファンの大きな支持を勝ち取る事でしょう!前述したようにこの日の音源はアナログ時代から有名なオーディエンス・ソースが存在し、もともと音が良い事からマニアにはお馴染みのライヴでした。コレクターズ・アイテムのCD化後もこのアナログ素材を用いたアイテムが長らくファンの間で親しまれてきましたが、3年前、新たに発掘されたロウ・ゼネレーション・テープを元にした音源が「THE HAGUE 1977」としてリリースされるや、アナログ盤起こしの音源とは別格と断言できる抜群の音質がたちまち話題となり、全てのRAINBOWファンを驚愕させました。その後は専門誌でも高い評価を受けたこの「THE HAGUE 1977」が'77年ツアーの定番音源としてファンから支持されてきましたが、今回、海外テーパーより特別なルートでもたらされた本音源のマスター・テープには、それすら上回る過去最高のサウンドと最長の収録内容が封じ込められていました!34年前のテープ録音でありながら音質は大変にクリアで、オープニングから会場の空気感や音の広がりをナチュラルに収めた音像も、当時の海外公演を収めた素材としては破格の臨場感を味わわせてくれるでしょう。前回の「THE HAGUE 1977」でも目だったカット・ポイントが存在しない事は注目に値しましたが、同系統のマスターに属する本音源もそれは同様。しかも「THE HAGUE 1977」と較べてイントロ部分などは20秒も前から収録されており、全体で30秒以上長くなっている点も、当日の雰囲気を少しでも長く多く味わいたいマニアには嬉しいポイントでしょう。バンドのダイナミックな演奏を空気の震えまでパックしたような迫力あるサウンドはとにかく驚異的と言う他ありません。「Kill The King」そして「Mistreated」と、空間一杯に広がるロニーの超人的なヴォーカル、コージーのドラムがビシビシと重低音で轟く音像は既発以上の鮮度で描かれ、その"活き"の良さは光り輝くほどの若々しさです。特に絶妙なコシでふくよかに響き渡るリッチーのギター・サウンドは、聴いていてため息が出るほどにリアル。太いディストーションが効いた音色は、まるでライン音源をミックスしたかのような最高の聴き応えです。素晴らしいダイナミズムを全編に漲らせた音像は、並ぶものの無いパワーと高い成熟度を併せ持った'77年RAINBOWらしいライヴ・サウンドを楽しむ上で、この上ないアドバンテージだと言えるでしょう(元マスターは一部にピッチがランダムに狂っている場面が見られたものの、ここもリマスター工程において全面的に補修を加え、正常なピッチで締まりある演奏を再現しています)。この日もリッチーはソロ・バッキングともに素晴らしいプレイを聴かせます。「Kill The King」では勢いで押し切るようなプレイを見せたかと思えば、続く「16th Century Greensleeves」・「Catch The Rainbow」ではクリアなトーンに裏付けられた繊細さ、破壊的なまでの荒々しさを使い分けるなど、静と動の感情を見事に際立たせた演奏には圧倒されます(特に優雅さすら漂わせた「Catch The Rainbow」イントロは必聴)。かたやロニーも柔と剛の表情を使い分け、いかなる聴き手もひれ伏すであろう絶好調なヴォーカルを披露しています(「Catch The Rainbow」の2番では歌詞を一部誤るという、当時のロニーにしては珍しい場面もあります)。この'77年ツアーから取り上げられるようになった「Long Live Rock 'n' Roll」に、ロニーのヴォーカル・インプロを含む「Man On The Silver Mountain」では、新加入のボブ・ディズリーが繰り出すベースとコージーのドラムが素晴らしいドライヴ感を放ち、その躍動感は堪りません! メドレー中の「Blues」は「THE HAGUE 1977」でもこれ以上無いくらいの高音質でしたが、本作でのクリアさは本当にライン音源のような素晴らしさです。プログレ畑出身のデイヴィッド・ストーンらしいスペーシーなキーボードソロを導入に、リッチーがザクザクと低音リフを刻みながら突入する「Still I'm Sad」のイントロは言葉も失う格好よさ。ロニーが放つ伸びやかなヴォーカルもドラマティックな世界観をいよいよ盛り上げます。同曲中盤からはこちらも最高の格好よさとド迫力で再現されるコージーのドラムソロで最後のクライマックスを演出し、ライヴは大団円を迎えます(なお、既発の「Still I'm Sad」5:30頃に見られたテープの劣化も、本テイクにおいては存在していません)!同じ'77年ヨーロッパツアーより、最終日に当たる10月27日のパリ公演を収めた「GUILLOTINE」(Rising Arrow)の新登場音源も、リリースされた直後は「同年ツアー最高のサウンドだ」とファンを驚かせましたが、リッチーのギター、ロニーのヴォーカル、さらにコージーのドラムも揃って最高のプレイをサウンドボード級の極上サウンドで楽しませる本音源は、オーディエンス録音としては全く疑う余地なく'77年ライヴ中、いやロニー時代RAINBOWの海外公演を収めたテイクでも屈指の一本でしょう。同日音源でこれを越えるものはもはや想像し難い過去最高のライヴ・マテリアルは、文句なしに全てのRAINBOWファン必聴必携。本当の意味での'77年ハーグ公演決定版がここに堂々の登場です!Live at Congresgebouw, Den Haag, Netherlands 4th October 1977 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(45:30) 1. Intro. 2. Over The Rainbow 3. Kill The King 4. Mistreated 5. 16th Century Greensleeves 6. Catch The Rainbow Disc 2(47:06) 1. MC 2. Long Live Rock 'n' Roll 3. Lazy 4. Man On The Silver Mountain 5. Blues 6. Vocal Improvisation 7. Man On The Silver Mountain(Reprise) 8. Keyboard Intro. 9. Still I'm Sad 10. Beethoven 9th11. Keyboard Solo 12. Drum Solo incl. 1812 Overture 13. Still I'm Sad(Reprise) Ritchie Blackmore - Guitar Ronnie James Dio - Vocals Cozy Powell - Drums Bob Daisley - Bass David Stone - Keyboards