18年ぶりのスタジオ新作『THE ZEALOT GENE』を全英9位に送り込み、本格的なツアーにも乗り出した2022年のJETHRO TULL。その最新ステージを伝える極上録音が到着しました。そんな本作に吹き込まれているのは「2022年11月17日パリ公演」。その超・極上オーディエンス録音です。2017年に再始動していたJETHRO TULLですが、このところの活躍ぶりには目を見張るばかり。全英チャートのトップ10入りは『THICK AS A BRICK』以来50年ぶりの快挙ですし、ライヴ活動も2011年以来。アルバムの充実ぶりも併せ、ここまで見事な復活を遂げるとは誰も想像できなかったのではないでしょうか。そんな彼らの近況を知る意味でも、まずは11年ぶりとなるツアーの全体像から確かめてみましょう。2022年《1月28日『THE ZEALOT GENE』発売》・2月5日ー19日:欧州#1(7公演)・3月16日+18日:スペイン(2公演)・4月20日ー9月4日:欧州#2(36公演)・9月22日ー12月20日:欧州#3(27公演)←★ココ★2023年・2月12日ー15日:イタリア(3公演)・3月9日ー12日:スイス(3公演)・4月28日:ダラム公演・9月7日ー14日:ベルギー(6公演)これが現在までに公表されている2022年/2023年のスケジュール。今のところヨーロッパ限定のために「ワールド・ツアー」とは呼べませんが、現時点ですでに60公演以上を完遂。来年も国ごとに細切れの日程が公表されているものの、これから合間が埋まっていくと思われます。そんな中で本作のパリ公演はツアーの本編とも言うべき「欧州#3」の一幕。その18公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、「これがオーディエンス!?」と耳を疑う超タイト録音。とにかく、何もかもがゼロ距離感覚。ギターもベースもピッキング・ニュアンスまで鮮やかですし、ドラムも皮の振動を感じるほどに鮮明。そして何よりも強烈なのがヴォーカルとフルート。耳元に息遣いを感じ、飛ぶツバの飛沫まで目に浮かぶ密着感と細やかさは、大気を介した空間録音というのが信じられない。まあ、実際には開演時にリアルな采も沸き上がりますし、ヘッドフォンで耳を澄ませばヴォーカルやドラムの音色にオーディエンスっぽさが(極わずかに)感じられはする。しかし、それは顕微鏡的な聴き込みで客録の証拠探しをした場合の話であり、普通に音楽と楽しむ上ではサウンドボードと……いや、オフィシャル作品群となんら変わらない聴き応えなのです。そんな超絶級ド密着サウンドで画かれるのは、第一線に返り咲いた英国レジェンドのフルショウ。何しろ11年ぶりのロードですし、本作は再始動の第一報。比較するものはありませんが、ここでセットを整理しておきましょう。ザ・ゼロット・ジーン(新曲)・Mine Is The Mountain/The Zealot Gene/Mrs. Tibbets その他・60年代:Dharma For One/For A Thousand Mothers/Bourree In E minor/Love Story/Living In The Past・70年代:Aqualung/Locomotive Breath/Too Old To Rock 'n' Roll, Too Young To Die/Songs From The Wood・80年代以降:Black Sunday/Clasp/Hunt By Numbers・その他カバー:Pavane in F-Sharp Minor(ガブリエル・フォーレ)/The Dambusters March(エリック・コーツ)……と、このようになっています。JETHRO TULLは常に多彩なセットを組んできたバンドであり、現在もその伝統は健在で、新曲3つを散りばめる一方、クラシックスも多種多様。必殺の「Aqualung」「Locomotive Breath」は当然ですが、それ以前の60年代ナンバーも5曲と厚めにセレクト。レギュラーセットとしては20年以上ご無沙汰だった「Love Story」も取り上げている。さらに80年代からも「Black Sunday」「Clasp」が選ばれており、後者のレギュラー演奏は38年ぶりです。とにもかくにも、衝撃的な超・高音質。2022年のマイク録音は、こんなサウンドまで可能にしたのか……そんな思いまで沸き上がるスーパー・サウンドです。再始動JETHRO TULLの公式ライヴアルバがいつになるのか……と言いますか、そもそも作品化されるかも定かではありませんが、もし実現しなかったとしても本作があれば大丈夫。そんな次元に立つ,最先端サウンドの絶対盤。「2022年11月17日パリ公演」の超・極上オーディエンス録音。「これがオーディエンス!?」と耳を疑う超タイト録音で、何もかもがゼロ距離感覚。ギターもベースもピッキング・ニュアンスまで鮮やかですし、ヴォーカルとフルートは耳元に息遣いを感じ、飛ぶツバの飛沫まで目に浮かぶ密着感と細やかさです。18年ぶりの新作『THE ZEALOT GENE』ナンバーも披露する、11年ぶりのツアーを超極上体験できる新名盤です。Olympia, Paris, France 17th November 2022 ULTIMATE SOUND Disc 1(50:56) 1. Intro 2. For A Thousand Mothers 3. Love Story 4. Living In The Past 5. Hunt By Numbers 6. Dharma For One 7. Clasp 8. Mine Is The Mountain 9. Black Sunday 10. Bourree In E minor Disc 2(49:33) 1. Intro 2. Too Old To Rock 'n' Roll, Too Young To Die 3. The Zealot Gene 4. Pavane in F-Sharp Minor 5. Mrs Tibbets 6. Songs From The Wood 7. Aqualung 8. Locomotive Breath 9. The Dambusters March Ian Anderson - Vocals, Flute Joe Parrish James - Guitar, Vocal David Goodier - Bass John O'Hara - Keyboards Scott Hammond - Drums