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Eric Clapton エリック・クラプトン/NY,USA 8.22.1992 Complete

本盤はステレオ・オーディエンス録音で完全収録したものです。本盤のマスターはお馴染みのイギリス在住の重鎮テーパーから直々に提供されたロウジェネレーションマスターです。もうこれだけでクオリティにはお墨付をいただけるでしょう。この日の既発盤としましては、90年代のCDブートの黎明期にリリースされた「SHEA STADIUM」という2CDヴィンテージブートがございました。それは、まずまずの音質ながらBefore You Accuse Meで僅かな音跳びがあったりする、決して完璧とは言えないものでした。それに比べ本盤は完全別マスターによる完全別ソース。音質レベルも格段に高いものです。遂にこの日の決定版が現われたと断言していいでしょう。さて、ここでこの公演が、この年のクラプトンの活動上どのような意味を持っていたのか、年表で振り返ってみましょう。≪1992年1月14日:サウンドトラック「RUSH」(Tears In Heaven収録)リリース≫・1992年1月16日:ロンドン郊外、ブレイ・スタジオにてMTV「アンプラグド」の収録・1992年2月1日~3月1日:イギリス・ツアー・1992年4月25日~5月25日:全米ツアー・ファーストレッグ・1992年5月29日:ロンドンで開催されたファッションショーに出席。・1992年6月16日~7月12日:ヨーロッパ・ツアー・1992年8月11日~9月6日:全米ツアー・セカンドレッグ(スタジアム含む) ←★ココ★≪1992年8月25日:「UNPLUGGED」リリース≫・1992年9月9日:ロサンゼルスで開かれたMTVビデオ・アワードに出席・1992年10月16日:マジソン・スクエア・ガーデンで開かれたボブ・ディランのデビュー30周年記念コンサートに出演・1992年12月31日:故郷のサリー州ウォーキングにて、恒例のアルコール中毒者の会向けチャリティコンサート「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」を開催 この年の初めには、空前の大ヒットとなった「アンプラグド」の収録を行なっていました。前年、4歳になる息子さんを不慮の事故で失うという人生最悪の悲劇に見舞われたクラプトンですが、ジョージ・ハリスンとのジャパン・ツアーを経、「アンプラグド」で息子さんに想いを託したオリジナル曲や原点回帰したブルースを演奏することで自分を見詰め直し、ツアーのステージに復帰した記念すべき節目の年でありました。精神的にどん底に落ちたクラプトンが、再び音楽に活路を見出した年として記憶されるべき一年でしょう。従ってこの年のツアー・メンバーは、「アンプラグド」でバックを務めたミュージシャンたちでした(但し、女性コーラスの一人は、テッサ・ナイルズからジーナ・フォスターに代わっています)。このスタジアム・ツアーは、エルトン・ジョンとの「ダブルビル」で行なわれ、ツアーでは連日クラプトンとエルトンが交互にトリを取っていました。この日はエルトンがトリだったとのことで、エルトンの登場を待たずしてオーディエンスを熱狂させてやろうというクラプトンの意気込みが感じられるステージです。White Roomからのオープニングというのがクラプトンの気合を物語っているようで、この強烈な圧でコンサートは幕を開け、以降は90年のジャーニーマン・ツアーで見せたのと同じキレキレのプレイが畳み掛けられます。ブリッジ部のボーカルには、珍しいことにキーボードのチャック・リベルが抜擢されていました。今やストーンズのレギュラーメンバーともなった彼の歌声が聴けるレアなツアーだったのです。このツアーならではの選曲と言えば、やはり何と言ってもアコースティックセットにおけるTears In Heavenでした。この1曲を演奏するためだけに設けたシッティングセットでした。当時、クラプトンはインタビューで「歌うのも悲しくなるこの曲がヒットしたために、ライブで演奏するとオーディエンスがお祭り騒ぎのように陽気に盛り上がる。このパラドクスに苛立ちを覚える」と語ったこともありました。しかしその後は、なるべく感情移入せずに歌い、オーディエンスを喜ばせることに徹するプロフェッショナリズムを見せたクラプトンでした。クラプトン自身、カタルシスはこの曲を作ったこと、「アンプラグド」で披露したことで達せられたと考えたのでしょう。しかし空前の大ヒットとなるアルバム「アンプラグド」がこの公演の3日後にリリースされる(MTVでのテレビ放映は3月27日に完了していました)というこの時点では、まだ感情移入されている、そうせざるを得ないと言った本盤でのパフォーマンスです。そのあたりも聴きどころかと。そして突如セットインした85年「BEHIND THE SUN」からのShe's Waiting。85年ツアーでは当然レギュラーでプレイされていたナンバーですが、本ツアーで7年ぶりにセットに組まれました。その意図は定かではありませんが、85年当時のプレイよりもよりオリジナル・スタジオバージョンに忠実な演奏になっています。そしてこの演奏の方が85年よりも迫力と凄みが増しているように感じられます。こうして聴くと、なかなか秀逸なクラプトンのオリジナル曲であったと再認識できます。後半はジャーニーマン・ツアーと同様の王道ヒット曲路線を驀進します。この迫力あるパフォーマンスを聴けば、クラプトンが完全復帰したことが判り、当時のファンはほっと胸をなでおろしたことでしょう。この前年、マスコミでは、一人の人間の人生経験としては余りにも悲惨な出来事だっただけに「もうクラプトンは立ち直れないのではないか。またドラッグとアルコール中毒の深みにはまってしまうのではないか。」と連日報道されていたものです。それを自らの強い意志で乗り越え、ツアー復帰したクラプトンでした。70年代から80年代にかけての「弱く、だらしないクラプトン」のイメージを「強い男クラプトン」へと一気に変えさせたのがこのツアーだったと言えるかもしれません。それをロックファンの皆さんに感じ取っていただくために、本盤をリリース致します。重鎮テーパーのマスターでは幾分低かったピッチを当店が完璧に修正、さらにラウド過ぎてやや聴き辛かった音像を緩和して聴きやすさを追求し、最高のクオリティでご提供致します。特に後半部の聴きやすさは特筆ものです。56年のプロキャリアにおいて重要な節目となった年の重要な公演を最高音質バージョンでお届けします。Live at Shea Stadium, New York City, NY, USA 22nd August 1992 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (51:20) 1. White Room 2. Pretending 3. I Shot The Sheriff 4. Running On Faith 5. She's Waiting 6. Tears In Heaven 7. Before You Accuse Me Disc 2 (67:43) 1. Old Love 2. Badge 3. Wonderful Tonight 4. Layla 5. Band Introduction 6. Crossroads 7. Sunshine Of Your Love Eric Clapton - guitar, vocals Andy Fairweather Low - guitar Chuck Leavell - keyboards Nathan East - bass Steve Ferrone - drums Ray Cooper - percussion Katie Kissoon - backing vocals Gina Foster - backing vocals

Eric Clapton エリック・クラプトン/NY,USA 8.22.1992 Complete

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