35万人を動員した世紀の一大イベント“CALIFORNIA JAM 2”にトリ出演し、絶頂を極めた1978年のAEROSMITH。その歴史的なステージを脳内に流し込む象徴サウンドボードがブラッシュアップ。「GRAF ZEPPELIN」マスタリングによる最高峰サウンドCDで登場です。そんな本作が記録されたのは「1978年3月18日オンタリオ・モーター・スピードウェイ」。そのサウンドボード録音です。1978年のライヴと言えば『LIVE! BOOTLEG』や映像作『LIVE TEXXAS JAM '78』にもなっている。その辺の状況を理解するためにも、当時の活動全景から振り返ってみましょう。1977年・1月29日ー2月9日:初来日(7公演)”DRAW THE LINE Tour”・6月21日ー7月8日:北米#1(11公演)←※公式5曲・8月13日ー27日:欧州(7公演)・9月28日ー12月27日:北米#2(25公演)1978年・1月7日:ジャクソン公演・3月8日ー4月8日:北米#3(14公演)←★ココ★・5月1日ー26日:北米#4(10公演)・6月27日ー8月9日:北米#5(21公演)←※公式2曲/TEXXAS JAM '78 ”LIVE! BOOTLEG Tour”・9月27日ー12月16日:北米#6(44公演)これが1977年/1978年のAEROSMITH。「公式○曲」とあるのが『LIVE! BOOTLEG』の録音時期です。公式の伝統盤は一部1973年のテイクも使用されていましたが、おおよそは”DRAW THE LINE Tour”から製作。そのメインが「北米#3」であり、本作の“CALIFORNIA JAM 2”もその一幕でした。ここで「北米#3」をフォーカスし、さらに詳細に確認してみましょう。北米#3の詳細・3月5日ー15日(5公演)・3月18日:カリフォルニア・ジャムII ←★本作★・3月23日:シカゴ公演 ←※公式2曲・3月24日:コロンバス公演 ←※公式1曲・3月26日:フィラデルフィア公演 ←※公式1曲・3月28日『DEFINITIVE BOSTON 1978』&公式1曲・3月29日:ボストン公演・4月2日:デトロイト公演 ←※公式2曲・4月7日:サンタモニカ公演・4月8日:サンタモニカ公演 ←※公式1曲……と、このように『LIVE! BOOTLEG』の大半が固めて録音されていたわけですが、“CALIFORNIA JAM 2”出演はその直前。「北米#3」の6公演目にあたるコンサートでした。歴史に名高い超巨大イベントだけにさまざまな記録が残されておりますが、その中でも最重要なのが90年代初期に流出した長尺サウンドボード。本作は、その最重要サウンドボードを精緻に復刻。「GRAF ZEPPELIN」の細密マスタリングで磨き直した最高峰更新盤なのです。ここでポイントなのは「長さ」か「完成度」か。熱心なコレクター諸兄なら近年、完全版サウンドボードが登場したこともご存知と思いますが、この完全版は完成度の点では今イチでした。ほとんどは90年代の流出サウンドボードながら、欠けていた数曲分だけを別サウンドボードでパッチしていました。ところが、この補填サウンドボードはクオリティ面で本編とかなりの落差があり、繋いでも自然なライヴアルバムとはならなかったのです。そこで、本作は「1枚のライヴアルバム」としての完成度にこだわり、補填はあえてなし。統一感ある流出サウンドボードのみをシンプルに磨き込んだのです。そして、そのサウンドこそが過去最高。作業的には「GRAF ZEPPELIN」のいつも通りでして、1/1000秒のズレも許さない精度のピッチや位相補正、帯域分析を経た上でのバランス調整、各種ノイズのトリートメント等々など。実のところ、サウンドボードの場合(特に本作のように卓直結のラフ感も活かす場合)は1つひとつの効能は分かりづらかったりもしますが、塵が積もった山の頂は高い。原音の持つ可能性を可能な限り引き出した完成度が味わえるのです。そんな中で一番分かりやすいのは「Lord Of The Thighs」演奏後の曲間処理でしょうか。流出マスターは30年以上前だったせいか、鮮度は良くても編集がやや雑。テープチェンジの箇所に同じパートがダブって収録されていました。本作はそうしたアラも逐一補正。シームレスなライヴアルバムとしての完成度を追求したのです。「完成度」は「作品感」と言い換えても良いでしょう。そんな作品然とした本作で楽しめるのは、70年代AEROSMITHの絶頂でもあったステージ。前述の通り完全収録ではないわけですが、最後にその内容も整理しておきましょう。飛べ!エアロスミス(4曲)・Seasons Of Wither/Lord Of The Thighs(*)/Same Old Song And Dance/Train Kept A Rollin'(*)ドロー・ザ・ライン(4曲)・I Wanna Know Wh/Get It Up(*)/Draw The Line/Milk Cow Blues その他(8曲)・闇夜のヘヴィ・ロック:Big Ten Inch Record(*)/Sweet Emotion/No More No More(★*)・ロックス:Rats In The Cellar/Lick And A Promise(★)/Get The Lead Out・その他:Dream On(★*)/Chip Away The Stone(*) ※注:「★」印は『DEFINITIVE BOSTON 1978』で、「*」印は公式映像『LIVE TEXXAS JAM '78』で聴けなかった曲。絶頂時代のフル・サウンドボードアルバムなら『DEFINITIVE BOSTON 1978』こそが最高峰。それは今なお変わっていません。しかし、ショウ自体の重要度では“CALIFORNIA JAM 2”に勝るモノはありません。そんな極めつけのショウを(ツギハギ感のない)1つの音楽作品として楽しみたい。本作は、その想いが結晶になった1枚でもあるのです。妖しく、ヤバく、それでいてどこまでもカッコ良かった70年代AEROSMITH。本作は、そんな彼らがもっとも眩しく輝いた絶頂のライヴアルバムです。★位相修正★一部の帯域若干調整★一部重複カット部をノーカット復旧。その他音切れ等修正「1978年3月18日カリフォルニア・ジャムII」のサウンドボード録音。90年代初期に流出した長尺サウンドボードを精緻に復刻し、「GRAF ZEPPELIN」マスタリングで磨き直した最高峰更新盤です。1/1000秒のズレも許さない精度のピッチや位相補正、帯域分析を経た上でのバランス調整、各種ノイズのトリートメント等々など、精密にトリートメントされたサウンドは過去最高で、35万人を目の当たりにしたハイテンションまで脳内に流し込まれる歴史的サウンドボード・アルバムです。The Ontario Motor Speedway, Ontario, CA, USA 18th March 1978 SBD(UPGRADE) (76:53) 01. Introduction 02. Rats In The Cellar 03. I Wanna Know Why 04. Big Ten Inch Record 05. Seasons Of Wither 06. Sweet Emotion 07. Lord Of The Thighs 08. Dream On 09. Chip Away At The Stone 10. Lick And A Promise 11. Get The Lead Out 12. Get It Up 13 . Draw the Line 14. No More No More 15. Same Old Song And Dance 16. Milk Cow Blues 17. Train Kept A Rollin' Steven Tyler - Vocals, Harmonica Joe Perry - Guitar Brad Whitford - Guitar Tom Hamilton - Bass Joey Kramer - Drums SOUNDBOARD RECORDING