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Phil Lynott フィル・ライノット/Sweden 1983

THIN LIZZYのフェアウェル・ツアーの側らでソロ・ツアーも始めていた1983年のフィル・ライノット。ジョン・サイクス/ブライアン・ダウニーも参加したサウンドボード・アルバムがリリース決定です。そんな本作に収められているのは「1983年8月6日アーベスタ公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。1983年と言えば、何より「THIN LIZZY解散の年」として記憶されているわけですが、解散前にフィルのソロ・ツアーも実施されていました。その状況を知る意味でも、まずは当時のスケジュールから紐解いてみましょう。1982年《9月:ジョン・サイクス加入》*10月15日ー11月2日:欧州#1(14公演)*12月27日ー翌年1月2日:欧州#2(6公演)1983年・1月26日ー3月3日:英国#1(21公演)←※公式映像《3月4日『THUNDER AND LIGHTNING』発売》・3月6日ー4月10日:英国#2(24公演)←※公式LIFE等・4月27日ー5月4日:欧州#2(6公演)・5月17日ー23日:日本(5公演)《一度ツアー終了》*7月22日ー8月8日:スウェーデン(14公演)←★ココ★・8月28月ー9月4日:欧州#3(4公演)←※公式レディング《THIN LIZZY解散》*12月23日:ウォーターフォード公演 ※注:「・」印はTHIN LIZZY公演、「*」印はフィルのソロ公演。これがジョン・サイクス加入から1983年いっぱいの歩み。THIN LIZZYのフェアウェル・ツアーは来日公演をもって一度終了するはずでしたが、その後にレディング・フェスティバル出演をオファーされ、8月にミニツアー「欧州#3」が追加。フィルのソロツアーは、その直前にスウェーデン限定で実施されました。本来はデイヴ・エドモンズがツアーする予定がキャンセルとなり、プロモーターがフィルに声を掛けたようです。メンバーはTHIN LIZZYのブライアン・ダウニー/ジョン・サイクスと、後にGRAND SLAMに参画するマーク・スタンウェイ/ドイシュ・ナイグル。「半THIN LIZZY/半GRAND SLAM」な布陣で、「“THE THREE MUSKETEERS”なる新バンド」とも言われてきましたが、当時の告知ポスターによるとアーティスト名は「THE PHILIP LYNOTT BAND」もしくは「PHILIP LYNOTT AND BAND」。ツアー名が「THE THREE MUSKETEERS TOUR」だったのかも知れません。ともあれ、本作のアーベスタ公演は、その最終盤である13公演目のコンサートでした。このミニツアーはスタンウェイによって発掘盤『LIVE IN SWEDEN 1983』として公式リリースもされたわけですが、実は公式作には2種類の仕様がありました。1つはメインとなる「1983年8月5日エーレブルー公演」だけの1枚物。もう1つは、翌日「8月6日アーベスタ公演」もボーナス付属させた限定2枚組です。そう、本作は限定仕様のボーナス・ディスクを精緻に復刻させたものなのです。もちろん、そのクオリティは完全オフィシャル級。メインだったエーレブルー公演サウンドボードに何ら劣りません。では、なぜこちらはボーナスに回ったのか。それは収録曲が短かったからでしょう。ここでメインだったエーレブルー公演と比較しながら整理しておきましょう。ソロ(4曲)・ソーホー街にて:Yellow Pearl/Solo In Soho/King's Call(×)・その他:Old Town/A Night In The Life Of A Blues Singer その他(4曲)・シン・リジィ:Sarah/Baby Drives Me Crazy/The Boys Are Back In Town(×)/Still In Love With You(×)・その他:Parisienne Walkways/Look In These Eyes ※注:「×」印は公式『LIVE IN SWEDEN 1983(Disc 1)』のみで、本作では聴けない曲。……と、このように3曲ほど少なかった。しかし、その内容はかなり美味しい。THIN LIZZY本体では演奏しないソロ曲を中心にセレクトされているわけですが、それを弾くのがジョン・サイクスというのがポイント。全体的にはスタンウェイのキーボードが主軸なものの、ところどころで吹き上がる速射ギターは間違いなくサイクス節。スタジオでは甘くポップだったレパートリーもシャープなソロでピリッとスパイスを利かせてくれるのです。また、レディング・フェスでも演奏していた「A Night in the Life of a Blues Singer」をはじめ、「Parisienne Walkways」「Sarah」といったゲイリー・ムーアが弾いていた曲のサイクス・バージョンが聴けるのも貴重です。そもそも1枚物の『LIVE IN SWEDEN 1983』でさえ廃盤でプレミアが付いている現在、限定仕様だったボーナス・ディスクは入手困難です。本作は、そんなレアCDを精緻に甦らせた復刻盤。超極上クオリティで超貴重なフィルのソロ・ショウを楽しめる1枚。どうぞ、この機会にコレクションに加えてください。THIN LIZZY解散ツアーの合間に行われたソロ・ツアーのサウンドボード・アルバムがリリース。『LIVE IN SWEDEN 1983』の限定ボーナス・ディスクを復刻したもので、公式クオリティでジョン・サイクスも参加したソロ公演を楽しめます。Folkets Park, Avesta, Sweden 6th August 1983 STEREO SBD (41:18) 1. Yellow Pearl 2. Old Town 3. Sarah 4. A Night In The Life Of A Blues Singer 5. Look In These Eyes 6. Parisienne Walkways 7. Solo In Soho 8. Baby Drives Me Crazy STEREO SOUNDBOARD RECORDING Phil Lynott - Vocals, Bass John Sykes - Guitar, Vocals Donald 'Doishe' Nagle - Guitar Brian Downey - Drums Mark Stanway - Keyboards

Phil Lynott フィル・ライノット/Sweden 1983

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