ジョン・サイクスを迎え、フェアウェル・ツアーに乗り出した1983年のTHIN LIZZY。その最長プロショットが最高峰マスターで登場です。そんな本作に収められているのは「1983年4月9日ダブリン公演」。故国アイルランドでの最後のツアーで撮影されたマルチカメラ・プロショット/ステレオ・サウンドボー録音の豪華セットです。その内容に触れる前に、まずはショウのポジション。今週はサイクス時代の究極プロショット/サウンドボード『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』も同時リリースとなりますので、併せてフェアウェル・ツアーの全体像で確認してみましょう。1982年《9月:ジョン・サイクス加入》1983年 ・1月26日ー3月3日:英国#1(21公演)←※REGAL THEATRE 1983:《3月4日『THUNDER AND LIGHTNING』発売》・3月6日ー4月10日:英国#2(24公演)←★ココ★・4月27日ー5月4日:欧州#1(6公演)・5月17日ー23日:日本(5公演)《一度ツアー終了》・8月28月ー9月4日:欧州#2(4公演)←※公式レディング《THIN LIZZY解散》【LIZZY最後にしてサイクス時代最長のプロショット】これがジョン・サイクス加入後の歩み。『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』はアルバム発売前にツアー開始を告げる初日でもあったわけですが、本作のダブリン公演は『THUNDER AND LIGHTNING』リリース後。大陸ヨーロッパへ進出する直前となる「英国#2」の23公演目でした。このショウはアイルランドの地元局“RTE TV”で放送。当時はローカルすぎてなかなか定番化しませんでしたが、2005年にDVD化されてからは「THIN LIZZY最後のプロショット」として広く知られるようになりました。本作は、そのベスト・マスターから精緻に復刻したものなのです。そのクオリティは上等ながらもややマニアック。マスター鮮度は劣化ゼロの究極版ですし、画質/音質も極上です。ただし、マスターが極上だからこそ大元となるダブリン地方局“RTE Irish TV”のローカル感も鮮明。実際、同時リリースの『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』と比べると画面が暗く、カメラ台数も少なめ。遠景を多用したカメラアングルや妙に凝ろうとしたスイッチングの演出もロック・コンサート慣れしていない感じなのです。なんだかお薦めしているのか違うのか微妙な感じになってしまいましたが、もちろん必見・必携。80年代アイルランド(北部ではないのでUKでもありません)のローカル感自体がヒストリカルですし、何より重要なのは「サイクス時代の最長映像」なのがデカい。約50分の放送枠は最高峰クオリティのリーガル映像も超えていますし、曲数も多い。ここで比較しながらセットを整理しておきましょう。サンダー&ライトニング(4曲)・Thunder And Lightning(★)/Baby Please Don't Go/Cold Sweat(*)/The Sun Goes Down クラシックス(7曲)・ロボ時代:Still In Love With You/Rosalie/Emerald(★)/Dancing In The Moonlight/Are You Ready(★)・その他:Whisky In The Jar(★*)/Angel Of Death(★*)※注:「★」印は同時リリースの『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』にない曲。「*」印は『BBC RADIO ONE LIVE IN CONCERT』でも聴けなかった曲。……と、このようになっています。いろいろと美味しい曲が楽しめるわけですが、特にレアなのは「Whisky In The Jar」。同時リリースの『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』や公式『LIFE』『BBC RADIO ONE』にも収録されていない。貴重極まるサイクス・バージョンをプロショットで楽しめるのです【ツアー・ドキュメンタリーや貴重なボーナス・プロショットも収録】最後の故国ツアーは長尺ライヴ番組だけでなく、ツアー自体を特集したドキュメンタリー番組「THE SUN GOES DOWN: Thin Lizzy's Farewell Irish Tour」も放送されました。本作では、ライヴ篇とドキュメンタリー篇の双方を最高峰マスターでカップリング収録(このドキュメンタリーも重要である為、本作のタイトルは「ダブリン1983」ではなく『IRISH TOUR '83』なのです)。さらに最後の最後には貴重なTV放送プロショット“GasTank Live”もボーナス収録。これはリック・ウェイクマンがパーソナリティを務める音楽番組で、「1983年2月12日」に収録されたもの。THIN LIZZY名義ではなくフィル・ライノット/ジョン・サイクスの2人で出演しており、リックやトニー・アシュトン(!)とフィルのソロ曲「Growing Up」「The Man's A Fool」を共演しており、リックvsサイクスという超豪華なソロバトルまで観られる。これまた完全オフィシャル級の超極上マスターで収録しています。【極上サウンドボードによるライヴアルバムもセット】そんなプロショットだけでもお腹いっぱいですが、本作ではさらに本編ダブリン公演のステレオ・サウンドボード音声をライヴアルバム化して同梱しました。同時リリースの『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』はモノラルのTV映像にステレオのFM音声をシンクロさせる事でアップグレードを図りましたが、ダブリン公演はTV放送自体が極上のステレオ・サウンドボード。ライヴアルバムとして十分に通用するのです。ローカル感はあるものの、映像/音声のクオリティは超・極上。そんなサイクス時代最長のプロショットをベスト・マスターから復刻した決定盤です。ツアー・ドキュメンタリーやサウンドトラックCDまで完備し、そのすべてが完全オフィシャル級となる2枚組。頂点作『REGAL THEATRE 1983: STEREO MIX』にも並ぶ準オフィシャルの大傑作、 「1983年4月9日ダブリン公演」のステレオ・サウンドボード録音をDISC 1、マルチカメラ・プロショットをDISC 2に配した2枚組。ジョン・サイクス時代の最長プロショットをベスト・マスターから復刻しており、さらにアイリッシュ・ツアー自体をテーマにしたドキュメンタリー番組もセット。リック・ウェイクマンの番組“GASTANK LIVE”映像もボーナス付属し、THIN LIZZY最後の映像を最高峰クオリティで隅々まで楽しめます。RDS Arena, Dublin, Ireland 9th April 1983 STEREO SBD/PRO-SHOT Disc 1: CD (54:46) RDS Arena, Dublin, Ireland 9th April 1983 1. Thunder And Lightning 2. Baby Please Don't Go 3. Angel Of Death 4. Are You Ready? 5. Cold Sweat 6. The Sun Goes Down 7. Emerald 8. Still In Love With You 9. Rosalie 10. Dancing In The Moonlight (It's Caught Me In Its Spotlight) 11. Whisky In The Jar BONUS TRACK King's Hall, Belfast, Northern Ireland 8th April 1983 12. Cold Sweat STEREO SOUNDBOARD RECORDING Disc 2: DVD (88:00) 1. Thunder And Lightning 2. Baby Please Don't Go 3. Angel Of Death 4. Are You Ready? 5. Cold Sweat 6. The Sun Goes Down 7. Emerald 8. Still In Love With You 9. Rosalie 10. Dancing In The Moonlight (It's Caught Me In Its Spotlight) 11. Whisky In The Jar FAREWELL IRISH TOUR DOCUMENTARY 12. Documentary 13. Cold Sweat 14. The Sun Goes Down BONUS FOOTAGE GasTank Live, 12th February 1983 15. Growing Up 16. The Man's A Fool PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.88min. Phil Lynott - Vocals, Bass Scott Gorham - Guitar, Vocals John Sykes - Guitar, Vocals Darren Wharton - Keyboards, Vocals Brian Downey - Drums