『VICTIM OF THE SYSTEM』『ANSWER TO THE MASTER』『SCREAMING SYMPHONY』と名作を連発し、イングヴェイに次ぐネオクラシカル・メタルの旗手と気を吐いていた1996年のIMPELLITTERI。その貴重なライヴ・イン・ジャパンをフル体験できるオリジナル録音が登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1996年11月13日:サッポロファクトリーホール」公演。その一部始終を捉えた絶品オーディエンス録音です。何はさておき、まずはショウのポジション。当時のスケジュールから振り返ってみましょう。・11月13日:サッポロファクトリーホール ←★本作★・11月14日:難波W'OHOL・11月16日:名古屋ボトムライン・11月17日:LIQUIDROOM(新宿)・11月18日:LIQUIDROOM(新宿)以上、全5公演。定番の東名阪に加えて札幌でも実施されたわけですが、実は90年代の来日3回(1995年/1996年/1998年)ですべて札幌公演が実現。意外(?)なほどIMPELLITTERI人気の高い土地柄でもあったようです。ともあれ、そんなショウを真空パックした本作はサウンドも素晴らしい。音色的にはオーディエンス録音らしさもあるのですが、透き通った空気感のド真ん中を貫く芯がとにかく強力。レーザー光線のようにキリッと切り立ち、ディテールもセパレート感も鮮やかなまま真っ直ぐ手元まで届く。ゼロ距離/ド密着感とはちょっと違うものの、聴き応えは十分にサウンドボード級という不思議なサウンドでもあります。しかも、熱い。現場となった“サッポロファクトリーホール”はクラブチッタ川崎をひと回り小さくしたような会場で、その密室感がサウンドからも感じられる。こう書くと熱狂まみれの騒音をイメージされるかも知れませんが、そうではありません。むしろ、演奏中は静まり返って速射フレーズの一粒まで聞き逃すまいという集中力が感じられるわけですが、曲間になると声援が吹き上がり、ロブ・ロックがハイノートを見せびらかすと歓喜のどよめきが沸く。演奏も含め、その熱量が狭い空間に渦巻いているのが肌感覚で分かるのです。どんな密室サウンドで画かれるのは、イングヴェイとは異なる「ネオクラ様式」がギラギラと輝くフルショウ。IMPELLITTERIは不思議なほどライヴアルバムに無頓着なバンドですが、それでも90年代にはファンクラブ限定盤『LIVE! FAST! LOUD!』をリリースしたこともありました。ここで比較しながらセットを整理しておきましょう。スクリーミング・シンフォニー(6曲)・Countdown To The Revolution/Rat Race(★)/For Your Love/Father Forgive Them(★)/I'll Be With You/Walk Away その他(11曲)・アンサー・トゥ・ザ・マスター:The King Is Rising/Hungry Days(★)/Fly Away(★)/Answer To The Master(★) ・その他:Lost In The Rain/Burning/Stand In Line/Visual Prison/Victim Of The System/Screaming Symphony/Highway Star ※注:「★」印はファンクラブ盤『LIVE! FAST! LOUD!』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。『LIVE! FAST! LOUD!』は一応公式ではあったものの、内容的には1995年/1996年のオーディエンス録音を組み合わて1枚に押し込んだもの。セットも2回分の中間となっていました。それに対し、本作は1996年だけのフルセット2枚組。より幅広い名曲が楽しめるのです。また、当店では“ANSWER TO THE MASTER Tour”の名作『KAWASAKI 1995』も人気ですが、本作はそこでは聴けない『SCREAMING SYMPHONY』のレパートリーやデビューEPの名曲「Lost In The Rain」も披露されています。そして、そんなセットを綴るパフォーマンスも素晴らしい! 実のところ、日本以外にはろくにライヴの記録も見当たらないバンドなのですが、それが信じられないほど演奏がこなれている。札幌公演は初日だったせいか、スタートでロブの声がやや不安定にも感じられますが、それも冒頭だけ。「CDを買ってくださってありがとうございます」の綺麗な日本語MCで呼吸を整えた「Countdown To The Revolution」以降は、スタジオ作品となんら変わらない絶唱を轟かせまくっている。そしてもちろん、クリス・インペリテリはクリス・インペリテリ。この人には不調があるんだろうか?と思うほどリフはキレにキレ、「世界一の速弾き男」と呼ばれた速射ソロを浴びせかけてくるのです。マーク・ボールズと並び称される歌神ロブ・ロックを要しつつ、なぜかマトモな公式ライヴアルバムを出していないIMPELLITTERI。本作は、その「オフィシャル代わり」を務める新発掘オリジナル録音です。最高傑作とも言われる『SCREAMING SYMPHONY』までの名曲群を濃縮還元した極めつけのフルショウ!「1996年11月13日サッポロファクトリーホール」公演の絶品オーディエンス録音。透き通った空気感のド真ん中を貫く芯がとにかく強力で、レーザー光線のようにキリッと切り立ち、ディテールもセパレート感も鮮やかなまま真っ直ぐ手元まで届く。音色的にオーディエンスらしいものの、聴き応えは十分にサウンドボード級です。『SCREAMING SYMPHONY』までの名曲群を濃縮還元した全盛のフルショウを現場体験できます。Live at Sapporo Factory Hall, Sapporo, Japan 13th November 1996 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (43:17) 1. Intro 2. Overture / Visual Prison 3. The King Is Rising 4. Countdown To The Revolution 5. Rat Race 6. For Your Love 7. Father Forgive Them 8. Stand In Line 9. Screaming Symphony 10. I'll Be With You Disc 2 (49:58) 1. Hungry Days 2. Drum Solo 3. Victim Of The System 4. Fly Away 5. Lost In The Rain 6. Burning 7. Highway Star 8. Answer To The Master 9. Walk Away Rob Rock - Vocals Chris Impellitteri - Guitar James Amelio Pulli - Bass Edward Harris Roth - Keyboards Ken Mary - Drums