“EMOTION & COMMOTION Japan Tour”で一度だけ2ndアンコールが実現した名古屋公演。ツアー最長の現場をフル体験できる貴重なオリジナル録音が登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「2010年4月5日:中京大学文化市民会館」公演。その一部始終を真空パックした絶品オーディエンス録音です。2010年の来日と言えば、名盤『TOKYO 2010 FINAL NIGHT』が大定番として君臨しており、先日ご紹介した『AMAGASAKI 2010』も大好評を賜っています。そんな中で本作のポジションはどんなものなのか。早速、来日スケジュールを振り返って確かめてみましょう。・4月5日:中京大学文化市民会館 ←★本作★・4月7日:グランキューブ大阪・4月8日『AMAGASAKI 2010』・4月10日『DEEP EMOTION(JCBホール)』・4月12日:東京国際フォーラム・4月13日『TOKYO 2010 FINAL NIGHT』※注:各日とも代表録音のみ。以上、全6公演。これまで当店でご紹介してきたのはツアー中盤/終盤だったわけですが、本作の名古屋公演は序盤も序盤、イの一番となる初日でした。そんな現場で記録された本作は、クリアさと端正な美しさを湛えた絶品オーディエンス録音。『AMAGASAKI 2010』のように客録かラインかも分からないようなびっくりサウンドというわけではありませんが、オーディエンス基準では十二分に大傑作。芯は力強く手元まで真っ直ぐ伸び、微細部まで鮮やかでクッキリと鮮やかな輪郭はレーザー光線のように凛々しい。その上で艶やかで美麗。曲間になると喝采がゆがみ気味だったりもしますが、肝心要の演奏音は美しく、ほんのりとしたホール鳴りもディテールを隠さず得も言われぬ艶を演出してくれる。FM放送ばりに聴きやすく、それでいて「オーディエンスならではの美」もたっぷりと味わわせてくれるのです。そんな豊潤サウンドで画かれるのは、2010年来日でも最長となった美味しい一夜。この年の来日公演は基本的に同じセレクトで曲順を微調整していく感じでした。しかし、初日の名古屋はお試しだったのか2ndアンコールにも応え、他公演よりも1曲多かったのです。ここで、その内容を整理しておきましょう。90年代以降(12曲)・エモーション・アンド・コモーション:Corpus Chisti Carol/Hammerhead/Never Alone/Over the Rainbow/Nessun Dorma・フー・エルス!:Blast From the East/Angel (Footsteps)/Brush With The Blues・ユー・ハッド・イット・カミング:Rollin' and Tumblin'/Dirty Mind・その他:Mna Na Heireann/I Want To Take You Higher その他(9曲)・クラシックス:Cause We've Ended As Lovers/Freeway Jam(★)/Led Boots/People Get Ready/Big Block・その他カバー:Eternity's Breath(MAHAVISHNU ORCHESTRA)/Stratus(ビリー・コブハム)/A Day In The Life(THE BEATLES)/How High The Moon(モーガン・ルイス)※注:「★」印は他公演の3作品では聴けなかった曲。 ……と、このようになっています。『EMOTION & COMMOTION』の新曲を軸としながら幅広く選ばれており、わずか8曲だった直近の公式作『LIVE AND EXCLUSIVE FROM THE GRAMMY MUSEUM』とは比較にならない程の膨大な曲数です。しかも、曲順的にも静と動を交互に繰り返すような流れ。まさに『EMOTION & COMMOTION』なショウでした。そして、そんなセットを綴る演奏も素晴らしい。実のところ、ジェフ自身はツアー後半の方が本領発揮という感じだったのですが、ロンダ・スミス&ナラダ・マイケル・ウォルデンの新リズム隊は最初から絶好調。前年来日よりもヘヴィになった力強いビートをたっぷりと披露してくれる。ロンダはヴォーカルも務めているわけですが、その歌声はココ・テイラーのようなドスと女声らしい美しい伸びを使い分け、ベーシストの副業とは思えない素晴らしさです。また、ジェフにしても「ツアーベストの名演!」とは言わないまでも決して不調ではなく、ショウが進むほどにフレーズに余裕も見えてくる。初日ならではの手探り感を滲ませつつ、手応えが良くて尻上がりになっていく……そんな感じのフルショウでもあるのです。2年連続の来日も実現し、波に乗っていた2010年のジェフ。当時は「もう来たの?」とも思ったものですが、それがいかに贅沢な話だったのか。今さらのように痛感するライヴアルバムでもあります。そんな2010年最長のフルショウを絶品サウンドでフル体験できるオリジナル録音。「2010年4月5日:中京大学文化市民会館」公演の絶品オーディエンス録音。録音家本人から譲られたオリジナル・マスターで、クリアさと端正な美しさを兼ね備えた絶品。芯は力強く手元まで真っ直ぐ伸び、微細部まで鮮やかでクッキリと鮮やかな輪郭はレーザー光線のように凛々しい。2ndアンコールでは他公演では演奏しなかった「Freeway Jam」も披露し、2010年来日で最長となったフルショウを絶品体験できます。Aurora Hall, Chukyo University, Nagoya, Japan 5th April 2010 PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (49:54) 1. Eternity's Breath / Stratus 2. Corpus Christi Carol 3. Bass Solo 4. Led Boots 5. Mna Na h'Eireann 6. Hammerhead 7. People Get Ready 8. Roll and Tumble Blues 9. Never Alone 10. Big Block Disc 2 (55:39) 1. Over the Rainbow 2. Blast From the East 3. Angel (Footsteps) 4. Dirty Mind 5. Brush With the Blues 6. I Want to Take You Higher 7. A Day in the Life 8. How High the Moon 9. Nessun dorma 10. Cause We've Ended as Lovers 11. Freeway Jam 12. Band Introductions Jeff Beck - Guitar Jason Rebello - Keyboards Rhonda Smith - Bass Narada Michael Walden - Drums