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Pink Floyd ピンク・フロイド/狂気 The Dark Side of the Moon 1972 Early Version Fan Edition

音楽文化のひとつの金字塔でもある名作中の名作『狂気』。ファンの夢を一身に体現した別バージョンがリリース決定です。そんな本作に収められているのは、海外マニアが制作した『狂気』の別ミックス盤。各曲を初期バージョンで組み直し、「大名盤の原初の姿」として再構築したものです。本作のソースとなっているのは、10年以上前にリリースされた公式作『IMMERSION BOX SET』。「CD×3枚+DVD×2枚+BD×8枚」という怪物セットでしたが、その中に収録されていた「Early Mix」がベースです。もちろん、それだけでは何の意味もないわけですが、本作はそこからひと工夫。「初期ミックス」から更に初期に遡った「原曲」に差し替えているのです。差し替えられているのは2曲「On The Run」と「The Great Gig In The Sky」で、それぞれ原曲の「The Travel Sequence」「The Mortality Sequence」に替えられている。後者はスタジオ録音が残されていないので、ブライトン公演のサウンドボード音源が採用されています。また「Speak To Me」は「Breathe」の冒頭に収録されていた30秒弱だけ。本作ではトラック分けしていますが、内容的には『IMMERSION BOX SET』と同じです。その中身は、異様に新鮮な「もう1つの狂気」。全曲とも一聴して最終版と違うと分かるわけですが、やはりインパクトが大きいのは差し替えられた2曲。「The Travel Sequence」はあの象徴的なシンセ・リフがまだなく、ギルモアのギターがリードするバンド・ジャム風。スペーシーな印象がまるでなく、まったくの別世界です。そして「The Mortality Sequence」。オルガンのバックで牧師が淡々と聖書を読んでいく静の世界は、劇的な「The Great Gig In The Sky」とはまるで違う。さすが原曲と言いますか、ミックス違いとは次元の異なる異次元感です。考えることは誰でも同じと言いますか、似たコンセプトの編集作はいろいろと出回っているのですが、本作はその最高峰盤でもあります。製作したマニアは相当フロイドに詳しいらしく、サウンドも接続も徹底的にこだわって作り込んでいる。各曲のサウンドも微妙に調整されて違和感が最小限に抑えられていますし、フェイドのかけ方も最終版『狂気』を彷彿とさせる。ライヴ音源であるはずの「The Mortality Sequence」も見事な流れで繋がっているのです。ファンの妄想「原初の狂気」をカタチにした1枚です。魂レベルで刻み込まれた大名盤でありつつ、まるで違って聞こえる「もう1つの狂気」。シンプルな発想を入念の精度で作り込んだマニア製作だからこその楽しい怪作です。大名盤の別バージョンリリース。公式のEarly Mixを土台に「On The Run」と「The Great Gig In The Sky」を原曲版に差し替え。ファンの妄想「原初の狂気」を実際にカタチにした1枚です。THE DARK SIDE OF THE MOON: 1972 Early Version Fan Edit (37:50) 1. Speak To Me 2. Breathe 3. The Travel Sequence/ピコピコがないジャム 4. Time 5. The Mortality Sequence/オルガンの後ろで聖書(牧師) 6. Money 7. Us And Them 8. Any Colour You Like 9. Brain Damage 10. Eclipse

Pink Floyd ピンク・フロイド/狂気 The Dark Side of the Moon 1972 Early Version Fan Edition

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