「Dirty Mind」が三度目のグラミー賞に輝き、ツアー活動も充実していた『YOU HAD IT COMING』時代。そのオフィシャル代わりを務めるサウンドボード・アルバムがリニューアル・アートワークで復刻です。そんな本作に刻まれているのは「2001年7月29日ロンドン公演」。伝統の“ハイドパーク”で記録された超極上ステレオ・サウンドボード録音です。ハイドパークでは1998年から毎年フェス形式のコンサートが開かれるようになりましたが、この年はTHE BEACH BOYS、エルトン・ジョン、トム・ジョーンズ、STATUS QUO、スティング、SUPERSISTERらが参加。ジェフ・ベックはTHE BEACH BOYSに次ぐ準トリでの出演でした。まずは、当時のスケジュールからショウのポジションを確認してみましょう。2001年《2月6日『YOU HAD IT COMING』発売》・2月15日ー3月23日:北米#1(24公演)・7月6日ー29日:欧州(11公演) ←★ココ★ 2002年《2月27日「Dirty Mind」がグラミー賞獲得》・4月13日:ROCK FOR THE RAINFOREST出演・8月1日ー9月5日:北米#2(7公演)・9月12日ー14日:英国(3公演)これが『YOU HAD IT COMING』リリース後のジェフ・ベック。2002年はイベント的なステージが多く、ツアー本編はあくまでも2001年。本作のハイドパーク公演は、その最終公演でもありました。そんなステージを記録した本作は、まさに「完全オフィシャル級」と呼ぶしかない超・極上の銘品。「サウンドボード」もクオリティは様々ですし、ひと口に「公式級」とは言ってもピンキリ。ボーナストラックにしか使えないようなものから名盤クラスまで、実に幅広かったりします。その基準に照らしても本作は名盤級。音質はもちろんのこと、ミックス、ステレオ感、安定感、鮮度……。ありとあらゆるポイントでアラを探しても見つからない。実のところ、復刻に際してリマスタリングも試みましたが、手の加えようがなかった。もちろん、わずかに質感を変えるくらいはカナタンですが、意味のある変化にならないのであれば、オリジナルのままが一番と判断し、ストレートに復刻しました。そんなパーフェクト・クオリティで描かれるのは、貴重な『YOU HAD IT COMING』時代の生演奏。このツアーでは日本公演もなかったので、ここで整理しておきましょう。テクノロック作(10曲)・フー・エルス!:Brush With the Blues/Blast From the East/Angel (footsteps)/Psycho Sam/What Mama Said・ユー・ハッド・イット・カミング:Earthquake/Loose Cannon/Dirty Mind/Nadia/Rosebud その他(3曲)・Where Were You/Behind the Veil/A Day in the Life ……と、このようになっています。フェスだけに約60分のショート・セットですが、そこに『WHO ELSE!』『YOU HAD IT COMING』を濃縮還元。バックがジェニファー・バトゥン、スティーブ・アレクサンダー、ランディー・ホープ・テイラーの3人ということもあり、テクノロック路線の集大成となっている。このうち『WHO ELSE!』ナンバーや「A Day in the Life」は1999年来日の決定盤『DEFINITIVE TOKYO 1999(Wardour-275)』でも楽しめましたが、それ以外は丸っきり入れ替えられています。『YOU HAD IT COMING』が先行発売された日本では新曲群も2000年来日で聴けたものの、イントロが面白い「Behind the Veil」やレアな「Rosebud/What Mama Said」辺りはそこでも演奏しませんでした(ちなみに2000年来日はドラマーもアンディー・ギャンガディーンでした)。この後ジェフはジェニファー等とも別れ、ドラムンベースまで踏みこんだ意欲作『ジェフ』へと歩みを進めていきました。本作は、そんなテクノロック時代の総決算となるライヴアルバム。まさに「オフィシャル作品代わり」を務める超決定盤です。単なる傑作サウンドボードという次元を超え、ジェフにとって“ひとつの時代”を象徴する音楽作品。「2001年7月29日ハイドパーク公演」の極上ステレオ・サウンドボード録音。音質もミックスもステレオ感も完璧な完全オフィシャル級クオリティの極上品です。フェスだけに約60分のショート・セットですが、そこに『WHO ELSE!』『YOU HAD IT COMING』を濃縮還元し、バック陣もジェニファー・バトゥン、スティーブ・アレクサンダー、ランディー・ホープ・テイラーの3人。同じメンバーの決定盤『DEFINITIVE TOKYO 1999』でも聴けないレパートリーもたっぷり収録。テクノロック時代の総決算となる公式代わりの超・決定盤です。Live at Hyde Park, London, UK 29th July 2001 STEREO SBD (58:38) 1. Where Were You 2. Earthquake 3. Loose Cannon 4. Brush With the Blues 5. Blast From the East 6. Dirty Mind 7. Angel (footsteps) 8. Nadia 9. Psycho Sam 10. Behind the Veil 11. Rosebud / What Mama Said 12. A Day in the Life 13. Band Introductions STEREO SOUNDBOARD RECORDING Jeff Beck - guitar Jennifer Batten - guitar & guitar synthesizer Randy Hope Taylor - bass Steve Alexander - drums