本作に吹き込まれているのは1990年8月26日ユトレヒト公演」。その極太オーディエンス録音です。このショウは“MONSTERS OF ROCK Tour”のオランダ版で、WHITESNAKEをトリとしてAEROSMITH、POISON、QUIREBOYSの合計4組が出演。本作は、そのPOISON篇というわけです。当時のPOISONは『FLESH & BLOOD』をリリースしたばかりの一大全盛期。公式ライヴアルバム『SWALLOW THIS LIVE』やプロショット『IRVINE MEADOWS 1991』など、名作も数多く残されていますので、当時のスケジュールと併せて整理してみましょう。1990年・2月11日:トロイ公演《7月2日『FLESH & BLOOD』発売》・8月3日:サンタ・クラリタ公演・8月15日ー9月4日:欧州(12公演)←★ココ★・9月19日ー12月31日:北米#1a(62公演)1991年・1月3日ー3月28日:北米#1b(53公演)←※公式SWALLOW THIS LIVE・5月12日ー7月7日:北米#2(32公演)←※IRVINE MEADOWS 1991・9月5日:MTV Video Music Awards出演 これが1990年/1991年のPOISON。それまで北米や日本、オセアニアなどを巡ってきたPOISONですが、ヨーロッパ侵攻はこの年が初めて。本作のユトレヒト公演はその「欧州」ツアー7公演目。名作『PLAYS ROCK CITY』の11日後のコンサートでもありました。そんな本作は極上……と言うよりは極太サウンド。実は開演早々、いきなり轟音が炸裂するのです。ただし、それは30秒だけの話。すぐさま機材設定を調整し、1分経たずにベスト設定を見つけ出している。その後はAEROSMITH篇にも迫るサウンドに変貌していくのです。そう、この録音は目当てのAEROSMITHを頭から極上に捉えるための、試し録音でもあるのです。もっとも「試し」とは言っても、1曲目の途中からは素晴らしいサウンドになりますし、黄金の4人が繰り出す往年の名曲群が悪かろうハズもない。『SWALLOW THIS LIVE』をさらに濃縮したような極めつけのグレイテスト・ヒッツも、欧州制覇に燃える熱気も圧倒的なのです。新旧のアメリカンHRを代表する英雄がヨーロッパへ攻め込んだ、1990年のMONSTERS OF ROCK。その2ステージをダイレクト・サウンドで体験できる姉妹作です。POISONが火を付け、AEROSMITHが焼き払ったユトレヒトの現場。Galgenwaard Stadion, Utrecht, Netherlands 26th August 1990 (48:03) 1. Intro 2. Look What The Cat Dragged In 3. Look But You Can't Touch 4. Poor Boy Blues 5. Unskinny Bop 6. Every Rose Has Its Thorn 7. Ride The Wind 8. Let It Play 9. Fallen Angel 10. Nothin' But A Good Time 11. Talk Dirty To Me Bret Michaels - Vocal CC DeVille - Guitar Bobby Dall - Bass Rikki Rockett - Drums