『ヘンリー八世の六人の妻』の50周年を迎えた永遠のヴィルトゥオーソ:リック・ウェイクマン。文芸三部作を再現した最新特別公演が到着です。そんな本作に吹き込まれているのは1つの会場の2夜連続公演。「2023年2月22日/23日ロンドン公演」の極上オーディエンス録音セットです。昨年からリックはソロ名義と“RICK WAKEMAN & THE ENGLISH ROCK ENSEMBLE”名義のライヴを並行しており、本作は後者。そんな近況を把握するためにも、まずは近年の活動状況を俯瞰してみましょう。2022年・2月22日ー3月13日:北米#1(13公演)*3月30日ー4月3日:英国#1(4公演)・11月24日ー12月21日:英国#2(17公演)2023年*2月22日+23日:ロンドン(2公演)←★本作★《2月24日『A GALLERY OF THE IMAGINATION』発売》・3月14日ー4月15日:北米#2(18公演)これが現在までに公表されている2022年/2023年のスケジュール。「・」印がソロ名義のツアーで、「*」印が“RICK WAKEMAN & THE ENGLISH ROCK ENSEMBLE”名義の公演です。3月半ばから北米ツアーも始まりますが、本作はその前に行われたロンドン2公演でした。そして、この2公演はリックの「文芸三部作」をフィーチュアした事でも話題。2日間でセットを完全に入れ替え、それぞれトータル再現したのです。本作は、その2日間を完全収録した4枚組なのです。それでは、ここで本作の構成も整理しておきましょう。初日:2月22日公演・前半(DISC 1)『ヘンリー八世の六人の妻』(約53分)・後半(DISC 2)『アーサー王と円卓の騎士たち』(約54分)2日目:2月23日公演・序盤(DISC 3)YESセット(5曲・約41分)・本編(DISC 4)『地底探検』+「Starship Trooper」(約74分)……と、このようになっています。三部作の中でも、初日に演奏されたのは中世テーマの2作『ヘンリー八世の六人の妻』『アーサー王と円卓の騎士たち』で、曲順を若干変えつつも全曲を演奏。2日目は『地底探検』を軸にしつつ、序盤とアンコールにYESソングを配した構成(リック加入前の「Starship Trooper」がエンディングなのはちょっと意外)でした。そして、セットだけではなく演奏も豪華。両公演ともガイ・プロズロー指揮のイギリス室内合唱団と共演しており、リード・ヴォーカルにヘイリー・サンダーソンも参加しています。何とも特別感いっぱいの2公演ですが、それを伝えてくれる本作はサウンドまで特別。今まさコレクター界を沸かせている最新録音なのですが、これがもう超・極上。リックの語りシーンや曲間の喝采にはオーディエンス録音らしい音色も感じるのですが、いざ演奏が始まるとその事実を忘れる。オンで極太な芯が距離感ゼロで耳元に届き、ヘッドフォンで耳を澄ませてもホール鳴り成分が分からない。シンフォニック・ロックの降り注ぎ感もあるので実際にはホール鳴りも吸い込んでいるのでしょうが、ディテールがあまりに克明なために判別が付かないのです。これまでも何度か完全演奏が行われてきた文芸三部作。しかし2日間で1曲も被らず、3枚とも一気に披露するというのは前代未聞です。しかも1枚1枚が緻密な構成を誇るシンフォニック・ロックのコンセプトアルバム。現在73歳を迎えつつ、膨大なリハーサルもものともせずにやり切ってしまうリックには感嘆しかありません。本作は、そんなコンセプチュアルなフルショウ2公演を丸ごと極上体験できる超大作なのです。『ヘンリー八世の六人の妻』から半世紀を経た2023年に誕生したシンフォニック・ロックの最高傑作。「2023年2月22日/23日ロンドン公演」の極上オーディエンス録音。イギリス室内合唱団も参加して初日に『ヘンリー八世の六人の妻』『アーサー王と円卓の騎士たち』、2日目に『地底探検』を丸ごと演奏した特別公演を完全収録した4枚組です。しかも、サウンドも超・極上。オンで極太な芯が距離感ゼロで耳元に届き、ヘッドフォンで耳を澄ませてもホール鳴り成分が分からない。『ヘンリー八世の六人の妻』50周年に誕生したシンフォニック・ロックの最高傑作です。The Palladium, London, UK 22nd & 23rd February 2023 ULTIMATE SOUND The Palladium, London, UK 22nd February 2023 Disc 1(53:24) 1. Rick Introduces Six Wives of Henry VIII 2. Catherine Of Aragon 3. Anne Boleyn 4. Jane Seymour 5. Anne Of Cleeves 6. Catherine Howard 7. Catherine Parr Disc 2(53:42) 1. Rick Introduces King Arthur 2. King Arthur 3. Lady Of The Lake 4. Guinevere 5. Lancelot And The Black Knight 6. Sir Galahad 7. Excalibur 8. The Last Battle 9. Encore 10. Intro 11. Merlin The Magician 12. Outro The Palladium, London, UK 23rd February 2023 Disc 3 (41:16) 1. Rick Introduces Yes Set 2. Roundabout 3. The Meeting 4. Wondrous Stories 5. South Side Of The Sky 6. And You And I Disc 4 (73:53) 1. Rick Introduces Journey To The Centre Of The Earth 2. The Preface 3. Journey Overture 4. Journey's Dawn 5. Crystals 6. The Gothic Cathedral 7. A Quest For Water 8. The Hansbach 9. Fervent Prayer 10. The Recollection 11. Lost And Found 12. Echoes 13. Four Miles 14. The Reunion 15. A New Vista 16. A World Within A World 17. The Raft 18. The Battle 19. Cumulous Clouds 20. The Storm 21. The Cemetery 22. Quaternary Man 23. Mastodons 24. The Forest 25. Ages Of Man 26. The Tunnel 27. Hall Of The Mountain King 28. Mount Etna 29. Encore 30. Intro 31. Starship Trooper 32. Outro