大名盤『BLACKOUT』でブレイクスルーを果たし、新時代の音楽「ヘヴィメタル」の騎手へと躍り出た1982年のSCORPIONS。マイケル・シェンカーも飛び入りする伝説録音がまさかのアップグレード。名門“キニー”のオリジナル・カセットから起こされた最高峰盤が永久保存決定です!そんな本作に刻まれているのは「1982年4月24日ロンドン公演」。伝統の名会場“ハマースミス・オデオン”で記録された極上オーディエンス録音です。1982年と言えば、大規模な来日公演が実現した事でも思い出深い。その辺も含め、まずは全盛の扉を開いたワールド・ツアーの全体像から振り返ってみましょう。1982年・3月1日ー4月2日:欧州#1(24公演)《3月29日『BLACKOUT』発売》・4月4日ー29日:英国(20公演)←★ココ★・4月30日ー5月23日:欧州#2(16公演)・6月6日ー9月13日:北米#1(68公演) ←※HARRISBURG 1982・9月23日ー10月4日:日本(8公演) ←※SHINJUKU BLACKOUT他 1983年・5月17日ー29日:北米#2(7公演)・7月23日:オウル公演・7月30日:スプリングフィールド公演《夏『LOVE AT FIRST STING』初期セッション開始》・12月8日ー17日:欧州#3(4公演)これが『BLACKOUT』時代の活動概要。本作のハマースミス公演はアルバム発売直後の「英国」ツアー16公演目。同会場の2連続公演のうち2日目にあたるコンサートでした。このショウは以前から名録音が残された事でも有名ですが、本作はその最高峰を大幅更新した新発掘マスター。名門“キニー”のオリジナル・カセットからダイレクトにデジタル化された銘品なのです。実際、カセットから流れ出てきたサウンドは過去最高。数年前から全長マスターも出回り始めていたのですが、それらは(ジェネのせいか、あるいはデジタル圧縮を経たのか)音が妙に痩せていました。それに対し、オリジナル・カセット起こしの本作は低音もぶっとくド迫力。もちろん、低音だけ突出しているわけではなく、中域の密度もパンパンですし、高音もヌケの良くキレイに伸び、鳴りもナチュラル。デジタル加工で作りだしたバランスではなく瑞々しいマスター鮮度による鮮やかさなので、バンド全体がアグレッシヴに暴れても聴きやすさが揺るがないのです。さらに加えて、会場のリアルな臨場感もスゴい。『BLACKOUT』は蠍団史上もっともハイテンションな名盤ですが、それがハマースミスの会場中に伝播している。会場中から沸き上がる手拍子は日本のようにビシッと揃い、曲間で沸き立つ声援は英国ロック野郎共の歓喜が吹き出すよう。こう書くと絶叫まみれの録音をイメージされるかも知れませんが、そうではありません。強力な演奏音を脅かす事は一切なく、むしろシャープな演奏と完全シンクロしてスケールアップさせるような熱狂なのです。そんなナチュラル&シャープな極上サウンドで画かれるのは、歴史的名作『BLACKOUT』をモノにしたバンド・ポテンシャルが爆発するフルショウ。彼らの黄金時代と言えば伝統盤『WORLD WIDE LIVE』が基準ですし、“BLACKOUT Tour”なら名盤『SHINJUKU BLACKOUT』も大定番。それぞれと比較しながらセットを整理してみましょう。ラヴドライヴ(7曲)・Loving You Sunday Morning/Coast To Coast/Lovedrive(★)/Always Somewhere(★)/Holiday/Another Piece Of Meat/Can't Get Enough その他(9曲)・テイクン・バイ・フォース:We'll Burn the Sky(★)/He's A Woman She's A Man(★)/Steamrock Fever(★★)・アニマル・マグネティズム:Don't Make No Promises(★)/Make It Real/The Zoo・ブラックアウト:Blackout/Can't Live Without You/Dynamite ※注:「★」印は伝統盤『WORLD WIDE LIVE』になかった曲。特に「★★」は日本公演の名盤『SHINJUKU BLACKOUT』でも聴けなかった曲。……と、このようになっています。『LOVEDRIVE』を軸としてマティアス・ヤプス加入後のナンバーがてんこ盛りで、レアな「Don't Make No Promises」も美味しい。それ以上に耳を惹くのが『WORLD WIDE LIVE』では皆無となったウリ時代のナンバー。「He's A Woman She's A Man」ならその後11年封印、「We'll Burn the Sky」も14年封印されますし、「Steamrock Fever」に至っては上記「北米#1」からレギュラー落ち。その後、現在まで演奏されていない限定曲まで披露されている。ウリ時代の陰影を残しつつ、80年代のシャープなメタル・サウンドと両立していた最後のツアーでもあったのです。当時ならではのセットを綴るパフォーマンスもまた、当時なればこそ。特に圧倒的なのはクラウス・マイネ。『LOVE AT FIRST STING』以降は徐々に味わい系の歌い方にシフトしていくものの、ここでは凄まじいシャウトを連発している。『BLACKOUT』でも「本当にノドを壊したの?」と言いたくなったものですが、ライヴ現場でも一切の手抜きなし……いや、ステージ・テンションでさらに爆上げしている。改めて「今日でノドを壊す気?」と訊きたくなるほどです。そして、そんなフルショウでもハイライトなのが大ラスの「Can't Get Enough」。ここではマイケル・シェンカーが飛び入り参加し、兄弟共演を聴かせてくれます。当時のマイケルは『黙示録』を制作中で、恐らくはコージー・パウエルが脱退した頃でした。本作の鮮やかサウンドでは、あの独特なトーンも耳元感覚でばっちり楽しめます。世界中に有名会場は数あれど、大量の伝説を生み出して来た事にかけては比類ない伝統会場“ハマースミス・オデオン”。本作から吹き出すのは、そんなロックの聖地で『BLACKOUT』のバンド・ポテンシャルをまき散らした現場のです。名門“キニー”のオリジナル・カセットから復刻されたSCORPIONS全史のハイライト。マイケル・シェンカーも飛び入りした「1982年4月24日ハマースミス・オデオン公演」の極上オーディエンス録音。名門“キニー”のオリジナル・カセットからダイレクトにデジタル化された銘品で、そのサウンドは最高峰を更新。妙に痩せた音の従来マスターとは異なり、低音もぶっとくド迫力で、高音もヌケの良くキレイに伸び、鳴りもナチュラル。レアな「Don't Make No Promises」「Steamrock Fever」も美味しいブレイクスルーのフルショウを極上体験できます。Live at Hammersmith Odeon, London, UK 24th April 1982 TRULY PERFECT SOUND(from OriginalMasters)*UPGRADE!!!★これは凄い。最高音質です Disc:1 (44:41 1. Intro 2. Blackout 3. Don't Make No Promises (Your Body Can't Keep) 4. Loving You Sunday Morning 5. Make It Real 6. We'll Burn the Sky 7. Coast to Coast 8. Lovedrive 9. Always Somewhere 10. Holiday (Full version) Disc:2 (40:22) 1. Can't Live Without You 2. He's a Woman - She's a Man 3. Another Piece of Meat 4. Dynamite 5. The Zoo 6. Steamrock Fever 7. Can't Get Enough (with Michael Schenker★★★) Klaus Meine - Vocals Rudolf Schenker - Rhythm Guitars Matthias Jabs - Lead Guitars Francis Buchholz - Bass Herman Rarebell - Drums