「Gillan」の金看板を復活させ、入魂の名作『TOOLBOX』を叩きつけた1991年のイアン・ギラン。その象徴サウンドボード/プロショットをセットした決定盤が登場です。そんな本作に収められているのは1つのショウの2つの記録。「1991年11月4日フランクフルト公演」のステレオ・サウンドボード録音をDISC 1、マルチカメラ・プロショットをDISC 2に配した2枚組です。その気になる内容の前に、まずはショウのポジション。来日公演も実現した当時の活動概要から振り返ってみましょう。1991年・8月10日+11日:デンマーク(2公演)・10月4日ー31日:英国(20公演)《10月14日『TOOLBOX』発売》・11月2日ー12月15日:欧州#1(36公演)←★ココ★ 1992年・1月30日ー2月10日:欧州#2(6公演)・2月15日ー3月14日:アジア/豪州(21公演)・3月20日ー4月12日:北欧(22公演)・4月30日ー6月7日:中南米(21公演)・6月25日+7月5日/9月5日ー11日:欧州#3(5公演)これが『TOOLBOX』にまつわる活動全景。グランジ・オルタナに沸く北米侵攻こそ叶いませんでしたが、東欧から南米に至るまで地球を幅広くサーキット。1回のツアーで130公演を超えるスケールはかつてのGILLANでもなかった猛烈な勢い。あまり顧みられることのないマイナー・イメージな時期ながら、実際には激しい情熱に突き動かされた時代でもあったのです。そんな中でも主戦場だったのは大陸ヨーロッパ。本作のフランクフルト公演は、そんな「欧州#1」の3公演目にあたるコンサートでした。このショウは以前から地元TV局で放送された事でも知られ、そのプロショットが90年代GILLANの大定番として君臨。当店でもギフト・タイトル等で大好評を博してきました。しかし、このショウはTV放送だけでなくラジオでも放送。本作は、そんなFM放送/TV放送の双方をベスト・マスターでカップリングした2枚組なのです。それでは、それぞれ個別にご紹介していきましょう。【DISC 1:ステレオ放送のFMサウンドボード】本作のメインとなるのは、新発掘のFM放送マスター。近年ドイツの名録音家として名を挙げている「G.Mann」コレクションから公開された銘品なのです。ところどころでドイツ語DJが挿入される構成やラフなミックスは「オフィシャル級!」と呼ぶにはワイルドすぎる気もしますが、そのクオリティはTV放送を凌駕している。特に鮮やかにセパレートしたステレオ感は絶大。公式ライヴ作品を残さなかった「90年代GILLAN」の公式代わりにもっとも近いライヴアルバムでもあるのです。ただし、惜しむらくはフル収録ではない。冒頭と最後にDJパートが入る事からも番組自体はしっかり収録しているようなのですが、番組枠がTV放送より短いのです。【DISC 2:長尺のTV放送版プロショット】その歯がゆさを払拭するためにも、本作では定番プロショットもセットしました。お馴染みのベスト・マスターで、音声クオリティは上記はDISC 1には及ばないものの、マルチカメラ映像の説得力はやはり強力。そして何よりFM放送版よりも長尺なのがポイント。ここでその内容も整理しておきましょう。トゥールボックス(8曲+α)・Dancing Nylon Shirt(2テイク)/Candy Horizon/Dirty Dog/Toolbox/Don't Hold Me Back/Everything I Need/Bed Of Nails/Hang Me Out To Dry その他(6曲)・DEEP PURPLE:Maybe I'm A Leo/When A Blind Man Cries/Smoke On The Water(★)・その他:No More Cane On The Brazos/New Orleans(★)/Blue Steel(★)※注:「★」印はTV放送(DISC 2)のみ。……と、このようになっています。やはりポイントなのは『TOOLBOX』ナンバー。「Dancing Nylon Shirt」は2回演奏されていますが、どちらも歌詞や構成が「Part 1」と「Part 2」を混ぜた感じになっています。GILLANらしい個性を復活させつつ、80年代よりもドラマティックな様式美HRテイストの名曲群がたっぷり。DEEP PURPLE復帰後のソロ公演で演奏するのも「Hang Me Out To Dry」だけで、他はこのツアーだけの限定曲。特に「Blue Steel」に至ってはスタジオ録音されることのなかった未発表曲です。DEEP PURPLEとも、80年代GILLANとも異なるメロディックHRを追究していた「90年代GILLAN」。その生演奏をFMサウンドボードとTVプロショットで綴る、オフィシャル代わりの決定盤セットです。見逃されがちながら、実はライヴ三昧だったイアン・ギランのレア時代。「1991年11月4日フランクフルト公演」のステレオ・サウンドボード録音をDISC 1、マルチカメラ・プロショットをDISC 2に配した2枚組。メインは新発掘のFM放送マスターで、名録音家G.Mannコレクションの銘品。鮮やかにセパレートしたステレオ感も素晴らしいサウンドボード・アルバムです。一方のTV放送プロショットもベスト・マスターで、FM放送よりも長尺。このツアー限定の『TOOLBOX』ナンバーや未発表曲「Blue Steel」も美味しい90年代GILLANの決定盤です Music Hall, Frankfurt, Gerrmany 4th November 1991 STEREO SBD/PRO-SHOT CD: FM Radio Broadcast 01. HR3 Announcer Intro 02. Dancing Nylon Shirt 03. Candy Horizon 04. Dirty Dog 05. Toolbox 06. Don't Hold Me Back 07. Everything I Need 08. No More Cane On The Brazos 09. Bed Of Nails 10. Maybe I'm A Leo 11. Hang Me Out To Dry - Tape Flip 12. When A Blind Man Cries 13. Dancing Nylon Shirt 14. HR3 Announcer Outro STEREO SOUNDBOARD RECORDING DVD: TV Broadcast 1. Dancing Nylon Shirt 2. Candy Horizon 3. Dirty Dog 4. Toolbox 5. Don't Hold Me Back 6. Everything I Need 7. No More Cane On The Brazos 8. Bed Of Nails 9. Maybe I'm A Leo 10. Hang Me Out To Dry 11. When A Blind Man Cries 12. Dancing Nylon Shirt 13. New Orleans 14. Blue Steel 15. Smoke On The Water Ian Gillan - Vocals Steve Morris - Guitar Brett Bloomfield - Bass Leonard Haze - Drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.74min.