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Eric Clapton エリック・クラプトン/London,UK 5.21.2013 Complete DAT Master

プロデビュー50周年記念ツアーの決定版がまたも登場!クラプトン音源ではお馴染みの、イギリス在住の重鎮テーパーによるマスターリリースの3作目は、2013年5月21日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール7日間公演4日目の極上DATステレオ・オーディエンス録音です。先般、同連続公演の5日目を収録した「Royal Albert Hall 2013 5th Night: DAT Master(2CD)」と最終日を収録した「Royal Albert Hall 2013 The Last Night: DAT Master(2CD)」をリリースしておりますが、地元だけに重鎮テーパーが本マスターも自ら録音したもので、これまで当店ではリリースしていない日の音源でした。聴いてみて、これまたビックリ!同時リリースの2作と同様、オーディエンス録音では最高峰と断言できる音質で完全収録されています。但し、本作の音質はサウンドボード録音のような楽音の近さと粒立ちではなく、ドーム型のこのホール特有の空気感も含んだ、非常に「美しい」とさえ表現できる、クリアできれいな音像なのです。ステレオ感も際立っており、このホール前列の絶好のポジションでコンサートを鑑賞しているような音です。従いまして、当店では一切手を加える必要がありませんでした。そのレベルのクオリティですので、マニアの方ならずとも一般のロックファンの方にもおススメできる一作です。さらには既発の2作ともセットリストが異なっているという魅力もあります。2013年と言えば、クラプトンがヤードバーズでプロデビューしてから50年という区切りの年で、それを記念してのワールドツアーが精力的に実施された年でした。当時のクラプトンは68歳。節目を迎えてもまだまだ頑張るのだなと世界中のファンが思っていた矢先、この年の初頭に受け、米音楽誌ローリングストーンの3月14日号に掲載されたインタビューにおいて、クラプトンは以下の発言をし、波紋を巻き起こしたのです。「(前略)だから、シンガーソングライターのJ.J.ケイルの発言から一節を拝借するよ。70歳になったら止めるつもりさ、ってね。もちろん演奏自体や1回限りのライブなんかは続けるよ。でもツアーは止めると思うよ。(後略)」。ファンは慌てました。あと2年でツアーを止めるのか。ならばこのツアーが最後になるかもしれない。しかし、結果的には現在もクラプトンはツアーを続けています。年齢と共にやはり体がきつくなってきたこと、さらにリウマチを患い、老齢も加わって指が思うように動かなくなったことで、これ以降もクラプトンの「ツアーを止める」発言は繰り返されてきたのですが、ファンはクラプトンの「オオカミ少年的発言」には慣れっこになってしまい、「気力、体力が持つうちは続けるのだろう」と現在ではみんなが思っています。そんなところにまた来日公演が決定。やはりクラプトンはライブミュージシャンなのですね。現在78歳になったクラプトンがさらなる加齢によりプレイが極端に衰えていることは事実ですが、この2013年当時の「68歳」という年齢も高齢に違いありませんでした。それでもここで聴かれるクラプトンのプレイは、やはり50周年記念ということで気合も入っていたようで、年齢を感じさせない素晴らしいものでした。それは本作を聴いていただければお判りになるでしょう。全編でクラプトンが躍動しています。さらにはこのツアーには、2007年以来ウィリー・ウィークス&スティーヴ・ジョーダンのリズムセクションが戻ってきました。他にもこのツアーだけのサポートメンバー、そしてこのツアーだけの集大成的セットリストで行われた公演です。文句のつけようのない極上音質でどうぞお楽しみください。本作がこのツアーのさらなる決定版です。ヨーロッパツアー中盤、変化した魅力的なセットリストと地元ファンを唸らせた円熟のパフォーマンス プロデビュー50周年記念ツアー。節目となり、気合の入ったこの年のツアースケジュールをここでおさらいしておきましょう。<<3月12日:アルバム「OLD SOCK」リリース>>・3月14日~4月6日:アメリカン・ツアー・4月12日、13日:第4回クロスロード・ギター・フェスティバルをニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンにて開催・5月9日~6月19日:ヨーロッパ・ツアー(但し、6月11日ウィーン公演、12日シュツットガルト公演を椎間板ヘルニア発症のためキャンセル) ←★ここ★・11月13日、14日:スイスのバーゼルにて開催された「ジ・アニュアル・インドア・ミュージック・フェスティバル」に出演。この模様はスイスのラジオ局SRF3が「バロワーズ・セッションズ」として18日に放送した)50周年記念ツアーとしてはまず、クラプトンにとっては最大のマーケットであるアメリカとヨーロッパを回ったわけですが、途中、自身が主催する「クロスロード・ギター・フェスティバル」も開催するなど、その準備と出演者の交渉なども含めれば、かなり精力的に活動した一年だったと言えます。その中にあって、ロンドン公演は、ツアーの中盤に当たる5月17日、18日、20日、21日、23日、24日、26日の7日間に亘って行なわれました。本盤はその4日目を収録していますが、実はこのツアーの聴き所は、セットリストの変化にありました。76年ツアー以来となるHello Old Friendを37年ぶりにオープニングナンバーで披露したことがまず驚きで、76年時と同じく、マーティンを抱えてのスタンディングでステージを始めるという、サプライズでした。そして続くMy Father's Eyesもアコギでプレイするというアレンジの変更。これが凄く新鮮です。リリースしたばかりの新作「OLD SOCK」からは最もポップなナンバーGotta Get Overをプレイ。当時のオーディエンスレビューでは、このナンバーでの演奏への賛辞が見られました。聴いていただければ分かりますが、スタジオバージョンよりはるかにグルーヴィーでライブ映えするナンバーと化しています。そしてアコースティックセットを中盤に配しながら、50周年に相応しい代表曲を組みつつ、しっかりオールドブルースもセットインさせながら、ソロアーティストとしての実績もあるポール・キャラックを中盤とアンコールでフィーチャーするという、納得と驚きの両方を伴う内容となっていました。このロンドン公演だけでも6パターンのセットリストで行なわれ、つまりほぼ毎公演でセットリストが変わっていたということだったのです。アコースティックセット前の前半のハイライトは、まずドミノス時代のナンバーGot To Get Better In A Little Whileと2000年リリースのアルバム「RIDING WITH THE KING」からの初ライブ披露曲Come Rain Or Come Shineでした。前者では、スティーヴ・ジョーダン&ウィリー・ウィークスという超一流のセッションマンによるリズムセクションが冴え渡ったパフォーマンスで、彼らに煽られてクラプトンも火を噴くようなソロをプレイしています。後者では、ポール・キャラックとのボーカル・デュエットと、セカンド・ギタリスト、ドイル・ブラムホール二世とのギターソロでのインタープレイが聴きものとなっています。Badgeでもクラプトンのキレ具合はなかなかのものです。このあたりが充実そのものの前半のハイライトです。中盤のアコースティックセットでは、Wonderful Tonightがアコースティックバージョンで披露されているのが驚きです。オーディエンスも「おっ!」という反応を見せています。後半は代表曲が目白押しの中で、Blues Power、Love In Vainといったレアなナンバーがアクセントになっており、Blues Powerは、何と28年ぶり(85年ツアー以来)のセットインでした。70年代のあのノリノリのグルーヴで場内を沸かせておいて、ロバート・ジョンソンのLove In Vainでクールダウンさせるところなど、なかなか憎い構成です。後半のハイライトはLittle Queen of Spadesです。ここでのクラプトンのプレイは凄過ぎます!各メンバーに回されるソロも聴きものですが、最後に締めるクラプトンのソロがとにかく強烈です。また、この日のCocaineでのソロは一風変わっています。意識的にローポジションで工夫しながらフレーズを作っていき、突如Laylaのあの7連フレーズを二度も挿し込んでいます。コンサートでは何百回と演奏されているこの曲でも、こんなソロはこの日だけでしょう。実に面白い!当時は、アンコールラストにポール・キャラックをフィーチャーしたHigh Time We Wentを据えたのが驚きで、実力のあるゲストミュージシャンに華を持たせるのがクラプトンらしい気遣いでした(キャラックの起用はこのツアーが最初で、以降このパターンは現在までも続いています)。こうして全編を聴きますと、クリーム時代、ドミノス時代のキャリア初期を彩ったナンバーから、ソロでヒットさせた人気曲もプレイし、そこにクラプトンらしいブルースを忘れず挿むという構成は、50周年記念ツアーに相応しい、聴き所満載のセットリストだったと言えます。このツアーだけの豪華な実力派ミュージシャンの起用 このツアーでは、クラプトンをサポートするミュージシャンとしては最高峰の人たち、ドイル・ブラムホール二世、ウィリー・ウィークス、スティーヴ・ジョーダン、クリス・スティントンらに加え、アルバム「OLD SOCK」に参加した、ペダル・スティールとマンドリンをプレイするグレッグ・リースとイギリスのベテランシンガー兼キーボーディスト、ポール・キャラックが参加していました。彼ら二人の参加により、楽曲の幅が拡がり、カントリー色、ソウル色が付与される結果となりました。それが顕著なのは序盤のMy Father's Eyes。98年~01年ツアーとは異なるアコースティックなアレンジでプレイされたこの曲は、また一味違った魅力を醸し出しています。グレッグ・リースはペダル・スティールでオープニングから大活躍ですし、この曲では、ジョーダンがチューニングを高くしたスネアに入れ替えて叩いていたのも細かな配慮と言えます。そしてポール・キャラックをフィーチャーしたIt Ain't Easy とHigh Time We Went。前者ではクラプトンの歌心ある絶妙なソロが挿まれます。後者はジョー・コッカーのカバーですが、キャラックのソウルフルなボーカルがはまったナンバーで、クラプトンがサビのコーラスのみ歌い、ギターソロを挿むという構成も、セッションプレイに長けたクラプトンの一面を見せた瞬間でした。全員が実力あるプレイヤーだっただけに、出てくるサウンドの質、厚みは現代においては最高レベルのもの。彼らはアコースティックセットでも見事なサポートぶりを披露し、まったく隙のないステージを作り上げています。忘れてはならないのが、2004年以来ずっとバックコーラスを務めるミシェル・ジョンとシャロン・ホワイトの女性二人。彼女らのパワフルなコーラスワークは、当時の新曲Gotta Get Overをスタジオバージョン以上にパワーアップさせています。それによりこのナンバーが、より活き活きとした魅力に溢れることに繋がりました。アンコールには、クラプトンが目をかけ、オープニングアクトに起用した新進ギタリスト、ゲイリー・クラーク・ジュニアが飛入り参加していることにも注目です。地元ロンドンでの公演。デビュー50周年を地元のファンと共に祝ったクラプトンの集大成的ステージは、ミュージシャン全員の勝利だったことが本作でお分かりいただけるのではないかと思います。ひょっとすると、クラプトンはこのツアー、このステージを経て、ツアーからの引退を考え直したかもしれません。そう思えるほど、彼自身も楽しみ、充実した一夜だったことはここに明らかです。極上音質で聴ける50周年記念ツアーの記念すべき本作を是非コレクションに加えていただければと思います。Live at Royal Albert Hall, London, UK 21st May 2013 ULTIMATE SOUND(from Original Masters) Disc 1 (73:18) 1. Intro. 2. Hello Old Friend 3. My Father's Eyes 4. Tell the Truth 5. Gotta Get Over 6. My Woman Has a Black Cat Bone 7. Got to Get Better in a Little While 8. Come Rain or Come Shine 9. Badge 10. Driftin' Blues 11. Nobody Knows You When You're Down and Out 12. It Ain't Easy (To Love Somebody) 13. Layla 14. Wonderful Tonight Disc 2 (47:38) 1. Blues Power 2. Love in Vain 3. Cross Road Blues 4. Little Queen of Spades 5. Cocaine 6. Sunshine of Your Love 7. High Time We Went(with Gary Clark Jr.) Eric Clapton - guitar, vocals Doyle Bramhall II - guitar, vocals Greg Leisz - pedal steel guitar, mandolin Chris Stainton - piano, keyboards Paul Carrack - organ, keyboards Willie Weeks - bass Steve Jordan - drums Michelle John - backing vocals Sharon White- backing vocals

Eric Clapton エリック・クラプトン/London,UK 5.21.2013 Complete DAT Master

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