エリック・クラプトン2023 武道館初日公演の極上オーディエンスマスター!お待たせしました!全6公演の全日程を終え、大盛況のうちに幕を閉じたエリック・クラプトンのジャパン・ツアー2023。その伝説ともなった衝撃の初日公演の極上音源をリリース致します!超速リリースで喜んでいただいた「Budokan 2023 Day 1」も高音質でしたが、そこで本作のマスターとなるわけですが、完全オリジナルマスターで、収録席は1階スタンド、フロントロウです。フロントロウということは、前に一切の障害物がなく、ステージやPAからの楽音がダイレクトに捉えられるということを意味します。さらに周りの客の拍手が少ないのがポイントで、非常にクリアで聴きやすく、ノンストレスです。1階スタンドとステージとの距離感も感じさせません。断言します。初日の音源では本作が最高峰です!どうぞご安心いただき、本作をコレクションに加えていただきますようお願いします。初日公演の全貌をよりリアルに体感できる珠玉の一作!さて、なぜこの初日公演が衝撃をもたらしたのか、既に先週のリリースレビューでご存知のファンは多いと思いますが、改めて記すことに致しましょう。それはセットリストにありました。事前の大方の予想では、昨年のヨーロッパ&アメリカツアー時からセットリストを大いじりすることもなく、老齢もあって特に無理することなく、無難にステージを務めるのだろうなとの意見が大半のようでした。しかしその予想を見事に裏切り、なんとまだ未発表のインスト新曲Blue Rainbowでスタートしたのですから、武道館のオーディエンスの全員が驚いたことでしょう。何せコンサート当日の夜は、クラプトンのファンサイトWhere’s ERIC!にしか掲載されていなかったセットリストを見るまで、恐らく日本中の誰もこの曲名は分からなかったでしょうから。振り返ってみますと、昨年、親友ミュージシャン、ゲイリー・ブルッカーが亡くなった後のツアーでは、オープニングに彼の曲Leave Me To The Waterを演奏し、追悼の意を表わしました。また、エリザベス女王が亡くなった時には、即日コンサートでイギリス国歌をオープニングに演奏しました。そして後のアメリカンツアーでも。今回、クラプトンはホワイトフィニッシュのストラトを持って登場しました。そしてこの曲を「指弾き」でプレイしました。マイナー調のこの曲でのフレーズは切なく、クラプトンのギターが泣いているようでした。そして曲名は、ジェフ・ベックの代表曲Blue Wind(アルバム「WIRED」収録)を想起させるBlue Rainbow。クラプトンはジェフ・ベックを追悼するためにこの曲を書き、オープニングで演奏したのだと考えられます(Rainbowは、二人共通のお気に入りレパートリーSomewhere Over The Rainbowから採ったのかもしれません)。そう考えれば、白のストラトも、指弾きも、すべて納得がいきます。クラプトンファン、そしてベックファンならば、この曲は是非とも聴いていただきたいものです。その後はほぼ予想通りに進行していきましたが、この日のI Shot The Sheriffの後奏は素晴らしいフレーズ構成で、さすがクラプトン!と思わせるものでした。そして中盤のアコースティックセットでまたサプライズが待っていました。まずは、セッティングが完了するなり、「長く間が空いちゃったけど、また戻って来れてよかったよ。とてもいい気分だ(So great, so great.)」とコメントしたのです。会場は大喝采。クラプトンが戻って来たー、って感じです。そしてアコースティックでロバート・ジョンソンのKind Hearted Woman!アコースティックでは初です。今回は何か凄いことが起こるんじゃないか?誰もがそう思われたのではないでしょうか。そしてJ.J.ケイルのCall Me The Breezeがプレイされます。この曲は、当店が先日リリースしたばかりの、昨年末の故ゲイリー・ブルッカーの追悼イベントを高音質で収録した「Woking 2022」でプレイしていたレアナンバーです。レアだなあ、と思っていると、続いてプレイされたのは、アイルランドのトラッドソングSam Hallでした!この曲もほとんどの方が知らなかったでしょう。この曲は、今年の2月11日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたスチールギタープレイヤー、ジェリー・ダグラス主催の「トランスアトランティック・コンサート」にクラプトンが飛入り出演した際に、故ジェフ・ベックへの追悼ソングとコメントしてアコギで演奏し、歌ったナンバーだったのです(クラプトンはダグラスと親交がありました)。それを今回のツアーのレギュラーセットに組んでくるとは・・・。激レアナンバー、そして意味のあるナンバーが目白押しです。そしてTears In Heavenの曲中では、ポール・キャラックによって、故ゲイリー・ブルッカーへの追悼として名曲Whiter Shades of Pale(青い影)の一節が挿入されました。さらにKerryは、オフィシャル企画ライブ盤「LADY IN THE BALCONY」でも演奏した、癌により亡くなったクラプトンのスタッフ、ケリーさんへの追悼曲でした。こうして見てきますと、今回、デビュー60周年、御年78歳を迎えたクラプトンは、自身がリスペクトしてきたがキャリアの過程で失ってしまった数々の友人ミュージシャン、仲間の人たちへ想いを馳せ、信頼する実直な日本人のオーディエンスと共にそれを分かち合うためのツアーにしようと考えたのではないでしょうか。オープニングとこの中盤にこそ今回の日本公演の意義があったように思われます。その想いを分かち合えたオーディエンスに向けては、終盤は人気の王道ナンバーで構成したステージを進行しつつ、最後にお礼として、エレクトリックバージョンのLaylaをプレイしてくれたのではなかったでしょうか。このLaylaを聴いてください。クラプトンのギタープレイは危うさギリギリです。あの7連フレーズも心もとない。歌でも声は出ていない、歌うのが辛そうです。バンド全体もこのクラプトンに引っ張られて、もたついている印象を抱きます。この曲はアマチュアがコピーする際にも、相当なエネルギーを要する難しいナンバーなのです。オリジナルバージョンのような情熱とグルーヴは再現しにくいのです。それは作った当のご本人でも同じです。今のクラプトンにはとても「きつい」ナンバーに違いありません。近年のように、アコースティックセットで「アンプラグド」バージョンをゆったりプレイすれば負担が少なかったものを、クラプトンは敢えてエレクトリックバージョンでプレイすることに挑んだのです。日本のファンがオリジナルバージョンを望むことを分かっていて、自分の想いを分かち合ってくれたオーディエンスへの感謝の気持ちを表わそうとしたためです。このクラプトンの心意気を知ってしまえば、もうプレイクオリティの良し悪しなど問題ではありません。聴いてください。そしてクラプトンを称えましょう!本作はそんな日本公演の意義を知っていただくには最適の永久保存盤です。とにかくこの年齢でも元気で日本に来てくれ、現役に相応しいプレイを聴かせてくれたクラプトンが素晴らしい!座席はスタンド1階最前列、凄い高音質です。Live at Budokan, Tokyo, Japan 15th April 2023 ULTIMATE SOUND(from Original Masters) Disc 1 (59:28) 1. Intro. 2. Blue Rainbow 3. Pretending 4. Key To The Highway 5. Hoochie Coochie Man 6. I Shot The Sheriff 7. MC 8. Kind Hearted Woman 9. Nobody Knows You When You're Down And Out 10. Call Me The Breeze 11. Sam Hall 12. Tears In Heaven 13. Kerry Disc 2 (46:23) 1. Badge 2. Wonderful Tonight 3. Crossroads 4. Little Queen of Spades 5. Layla 6. High Time We Went Eric Clapton - guitar, vocals Doyle Bramhall ? - guitar, vocals Chris Stainton - piano, keyboards Paul Carrack - organ, keyboards, vocals Nathan East - bass Sonny Emory - drums Sharon White - backing vocals Katy Kissoon - backing vocals