ピート・タウンゼンドが同ホールに出演した1986年2月9日の未発表ステレオ・サウンドボードライブ音源です。こちらは1985年に起きたコロンビア火山噴火の犠牲者を救うためのチャリティコンサートのもので、同日、クリッシー・ハインド、デイヴ・ギルモアらも出演しており、公式映像ソフトも1987年にリリースされていました。その中で一曲目のI'm Oneだけは映像で確認することが出来たわけですが、そこさは流石のWolfgang Vault!この日の20分弱のピートのソロ・ライヴの全貌を4曲まとめて、一気にアップしてきました。内容は、前述の通り、クラプトンの盟友とも言えるピートのレアなソロステージ。ここには彼の娘でメジャー・デビューを果たしているエマ・タウンゼンド(ピアノ)、ピーター・ホープ・エヴァンス(ハーモニカ)が参加しています。たった三人のメンバーによるステージを称し、冒頭で司会者が「ファミリー・コンサート」とアナウンスしています。ピートがMCで「ここ(ロイヤル・アルバート・ホール)で前に演ったのは、ザ・フーがチャック・ベリーと一緒に出演した時だったよ。」と語っているのを聞くことができます。それは69年7月5日のことでした。シンプルに、ピートのアコースティック・ギターとエマのピアノ、エヴァンスのハーモニカで演奏されるザ・フー・ナンバーが新鮮です。ピートの出演音源とクラプトン出演音源が公開されたのは、どちらのコンサートもビル・ミルコフスキーという人物がレコーディングしていたからだと考えられます。それが今回、一気に公開されたわけです。ピートの演奏曲は少ないですが、Pinball Wizardの中間のコーラス、Magic Busのサビのコーラスを自然と歌い返すオーディエンスの盛り上がりと息の合い具合を聴くと、さすがザ・フーの本場ロンドンだなと実感されることでしょう。この時期のピートはホーンを含む大所帯のバックバンド、ディープ・エンドを率いてツアーを行なっていましたが、このように三人だけでのステージというのは非常に珍しい機会だったと言えます。いつもは大音量でワイルドなギタープレイを披露するピートが、逞しくも優しい父親像を示すかのようなアコースティックセットは聴きものです。チャリティ・ライヴでの特別コンサートゆえ、収録時間・曲数は少ないですが、ファンは間違いなく必聴。Live at The Royal Albert Hall, London, UK 9th February 1986 TEREO SBD (18:45) 1.Intro. 2.I'm One 3.Save It For Later 4.Pinball Wizard 5.Magic Bus Peter Townshend - Guitar, Vocals Emma Townshend - Piano Peter Hope-Evans - Harmonica STEREO SOUNDBOARD RECORDING